Photoshop AIを快適に動かすためのPC構成
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最終更新日:2025年10月23日
AI画像生成や自動補完などの機能が増えたPhotoshopとFirefly。便利な反面、処理が重く、PCスペック次第では動作が遅くなったりフリーズしたりします。
この記事では、Photoshopの生成AI機能を快適に使うための最適なBTO構成を詳しく解説します。
目次
CPU:マルチスレッド性能とクロックの両立が重要

- 8コア以上・高クロックCPU(Core Ultra 7 / Ryzen 7)が理想。
- AI生成はマルチスレッド性能が効くためノートPC用CPUは非推奨。
- 処理待ちを減らすにはデスクトップ級の高性能モデルを選ぼう。
PhotoshopのAI処理ではCPUのコア数とクロック速度のバランスが重要です。
特に「生成拡張」や「コンテンツに応じた塗りつぶし」などでは、複数のスレッドを同時に使って画像を合成します。したがってコア数が少ないCPUでは処理待ちが発生し、全体のスピードが落ちてしまいます。
おすすめはCore Ultra 7やRyzen 7など、8コア以上でクロック4GHz前後のモデルです。
ノートPC用の省電力CPUだと性能が足りず、AI生成でかなりの待ち時間が出ることもあります。デスクトップ用の高性能CPUを選ぶことがおすすめです。
GPU:AI処理の要。CUDAコアが多いGeForce RTXシリーズがおすすめ

- Photoshopの生成AIはGPU依存度が高い。
- RTX 5060 Ti以上、できればRTX 5070以上を推奨。
- GTXや内蔵GPUでは遅延・非対応の機能が多い。
PhotoshopのAI生成ではGPUが最も負荷のかかるパーツです。
Adobeの最新バージョンでもNVIDIAのGeForce RTXシリーズはCUDAコアやTensorコアを使ったAI処理に最適化されているのでおすすめです。
最低ラインはRTX 5060 Ti、余裕を持たせるならRTX 5070以上が理想です。RTX 5070 TiやRTX 5080クラスなら、高解像度画像の生成でもストレスを感じません。
逆にGTXシリーズや内蔵GPU(Intel UHD Graphicsなど)では生成AIを実行できなかったり極端に遅かったりします。
GPU性能は快適さを決める最重要パーツです。
メモリ:AI生成では16GB以上が必須。理想は32GB

- AI生成時に一時メモリを大量消費するため容量が重要。
- 16GBでは不足する場面が多く、32GBで快適動作が狙える。
- DDR5-5600以上の高速メモリもおすすめ。
AI画像生成ではCPUやGPUだけでなくメモリ(RAM)も重要です。生成AIは一時的に膨大なデータを読み書きするため、メモリが少ないとスワップ(仮想メモリ)により処理が著しく遅くなります。
Photoshopの推奨環境でも最低16GBが必要とされていますが、Iツールを同時に動かすなら32GB以上あったほうがいいでしょう。
動画編集や3Dモデリングも並行する場合は64GBまで増設しておくと安心です。
最新のDDR5メモリ(5600MHz以上)なら転送速度も向上し、生成AIの応答がよりスムーズになります。
BTOショップでのカスタマイズ時には、最初にメモリ容量をチェックしましょう。
ストレージ:システムはNVMe SSD、保存用に大容量SSD/HDDを追加

- OS用に高速NVMe SSD(1TB以上)を採用。
- 作品や素材用に2TBクラスのSSDを追加。
- キャッシュ処理が速くなり、生成や保存がスムーズに。
Photoshopでは画像生成時にキャッシュファイルを大量に書き込みます。そのためストレージ速度が遅いとプレビュー生成がもたつき体感速度が大きく下がります。
理想はNVMe M.2 SSD(PCIe 4.0対応)をOS用に搭載する構成です。起動やファイルの読み込みが非常に速くなり、作業の流れが途切れません。
さらに保存用に2TBクラスのSSDを追加することで、作品データや素材を効率よく管理できます。外付けHDDを併用するのも有効ですが、AI作業では内蔵SSDのほうが圧倒的に安定します。
ストレージは「OS用」「データ用」で分けるのが鉄則です。
電源ユニットと冷却:安定性を支える隠れた重要パーツ

- 長時間のAI処理では電源品質と冷却性能が不可欠。
- 80PLUS GOLD認証750W〜850Wクラスを推奨。
- 簡易水冷や静音モデルを選ぶと安定運用が可能。
AI生成はCPU・GPUともに長時間フル稼働するため電源と冷却の品質も非常に重要です。電源が不安定だと、動作中にソフトが落ちる・生成に失敗するなどのトラブルにつながります。
おすすめは80PLUS GOLD認証の750W〜850W電源です。将来的にGPUをアップグレードすることを考えると、余裕を持たせておくのが賢明です。
冷却面では簡易水冷クーラーや高性能空冷クーラーを選ぶと長時間作業でもCPU温度が安定します。
BTOショップのカスタマイズ時には「静音モデル」や「冷却強化パック」も選べるので、発熱の大きいAI用途では積極的に検討しましょう。
ディスプレイと作業環境:色再現と解像度がクリエイティブの質を変える

- sRGB 100%以上、Adobe RGB対応モニターが理想。
- 27インチWQHDモニター+デュアル構成で作業効率UP。
- 正確な色確認がAI生成画像の品質向上に直結。
AI生成の結果を正しく評価するには表示するモニターの品質も欠かせません。
特に写真やイラストを扱う場合はsRGB 100%以上、できればAdobe RGB対応のモニターが理想です。これにより生成された色合いやコントラストを正確に確認できます。
サイズは27インチ前後でWQHD(2560×1440)以上が作業効率的でしょう。ウィンドウを分割して比較作業も快適です。
周辺機器も含めた環境設計が生産性を大きく左右します。
さらにPhotoshopを使うクリエイターにはデュアルモニター環境が非常に有効で、メイン画面で作業、サブ画面でリファレンスやブラウザを開くことで効率が倍増します。
おすすめBTO構成例(2025年版)
| パーツ | 推奨モデル | メモ |
|---|---|---|
| CPU | Core 7 / Ryzen 7 | AI生成・画像処理ともに高性能 |
| GPU | GeForce RTX 5070 | CUDAコアでAI処理が高速 |
| メモリ | 32GB | 複数レイヤー・AI生成に余裕あり |
| ストレージ | 1TB NVMe SSD + 2TB SSD | 起動・保存ともに高速 |
| 電源 | 850W 80PLUS GOLD | 安定性と静音性を両立 |
この構成なら高解像度生成を行ってもレスポンスが非常に快適です。
BTOショップの中では、サイコム(Sycom)やツクモがカスタマイズ性に優れており、パーツの品質も高水準でおすすめです。予算を抑えたいならパソコン工房やドスパラのクリエイター向けモデルも狙い目です。
まとめ:AIクリエイティブ時代はGPUとメモリが最重要
- Photoshop AIではGPU性能が作業効率を左右。
- メモリ・CPU・ストレージのバランスも重要。
- RTX 5070+32GB+1TB SSD構成なら数年先まで快適。
Photoshopの生成AI機能は、これまで以上にハードウェアへの依存度が高くなっています。
中でもGPUは快適な作業環境を左右する最大の要素です。GPUはAI演算の中核を担い、メモリは同時処理能力を支えます。CPUやストレージももちろん重要ですが、バランスの取れた構成を意識することがポイントです。
これからAIクリエイティブを本格的に始めるなら、RTX 5070クラス以上・32GBメモリ・NVMe SSD 1TB以上を基準にパーツを選びましょう。数年先まで安心して使える、投資価値の高い構成になります。
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