GPUまで水冷するBTOは必要?CPU+GPUデュアル水冷の価格と故障リスクを考える

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最終更新日:2026年9月28日

CPUに加えて、GPUも水冷で冷やすBTOパソコンがあります。GPUは画像を描画する部品で、ゲームや動画編集では多くの熱を出します。

普通にゲームを楽しむなら、GPUの水冷は必須ではありません。ただ、長時間負荷をかけても動作音を抑えたい人には、選ぶ理由があります。購入価格とあわせて、修理時の手間も考えておきたい構成です。

この記事では、2026年9月28日に確認したメーカーの販売価格と仕様を比べます。価格は税込みの表示価格で、クーポン適用前です。故障率の公開データがないため、「水冷は何%壊れやすい」といった数字は使いません。

デュアル水冷とは?CPUとGPUを別々に冷やす構成

デュアル水冷とは、CPUとGPUの両方に水冷装置を付けた構成です。冷却液が運んだ熱を、ラジエーターと呼ばれる放熱器から空気中へ逃がします。ラジエーターにはファンも付いています。

今回比べるマウスコンピューターの製品では、CPU用とGPU用に、それぞれ240mmのラジエーターを使います。水冷にしてもファンがなくなるわけではなく、PCが室内へ放出する熱も消えません。

なお、「デュアル水冷」が必ずしも一つの経路で冷却液を循環させる方式を指すわけではありません。CPUとGPUをどう冷やしているかは、製品ごとに確かめてください。

価格差は4万円。同じCPU・GPUの2台で比べる

今回の2台は、CPUとGPUの種類、メモリ・SSDの容量、ケースの色、電源容量をそろえて比較できます。主な違いは、GPUの冷却方式とオーバークロック設定です。

比較項目CPU水冷+GPU空冷CPU+GPUデュアル水冷
製品NEXTGEAR JG-A7G70(ホワイト)
JGA7G70W6BFDW106DEC
NEXTGEAR JG-A7G7L(ホワイト)
JGA7G7LW6BFDW102DEC
税込み表示価格374,800円~414,800円~
CPURyzen 7 9800X3D
CPUの冷却240mmラジエーターの水冷
GPUGeForce RTX 5070、空冷GeForce RTX 5070、水冷・オーバークロック版
GPUのメモリ12GB
メモリ・SSD16GB(1枚)・500GB
電源・標準保証650W・3年間のセンドバック修理保証

差額は414,800-374,800=40,000円。安い方の価格の約10.7%です。ただし、この4万円すべてが「水冷部品の代金」というわけではありません。GPUのオーバークロック設定なども異なり、部品ごとの原価は公開されていないためです。

両モデルともメモリは16GBを1枚、SSDは500GBです。ゲーム以外の作業にも使うなら、メモリを32GBにしたり、SSDを増量したりする費用も確認してください。価格や在庫、キャンペーンの内容は変わります。

独自分析1:4万円を「使う年数」で割って判断する

デュアル水冷との価格差4万円は、5年間使うなら年8,000円、月に約667円です。3年間で買い替えるなら、年約13,333円になります。いずれも購入時の差額だけを割った数字で、故障にかかる費用は含みません。

静かな部屋で毎日長時間使う人なら、この負担に納得できるかもしれません。ヘッドホンを使い、週に数時間だけゲームをする人には、利点を感じにくい可能性があります。

使う時間で割ると、さらに判断しやすくなります。5年間、毎年1,000時間使えば差額は1時間あたり8円。毎年100時間なら80円です。電気代や修理代を示す数字ではありません。

独自分析2:冷えた分だけゲームが速くなるとは限らない

GPUの温度が下がっても、ゲームのフレームレートが同じ割合で伸びるとは限りません。メーカーは水冷のRTX 5070について、空冷モデルよりGPU温度が約19℃低い56℃だったと公表しています。ベンチマークのスコア差は最大7.89%です。

どちらもメーカーの開発環境で測った参考値であり、「どのゲームでも7.89%速い」という意味ではありません。先ほどの価格差40,000円の2台を、同じ条件で実測した結果でもありません。

GPUのメモリ容量は、どちらも12GBです。12GBでは足りない作業を、水冷化だけでこなせるようにはなりません。負荷の重い制作や高解像度のゲームでは、まずGPU自体の性能とメモリ容量を比べましょう。

独自分析3:故障リスクは「確率」と「復旧の手間」を分けて考える

水冷装置が増えれば、ポンプなど、故障時に確認する部品も増えます。想定される不具合は、ポンプの停止、ファンの故障、冷却性能の低下、水漏れなどです。ただし、今回の2台の故障率を比較できる公開データは確認できません。

「水冷はすぐ壊れる」とも、「絶対に漏れない」とも言えません。故障する確率が分からなくても、故障した場合の修理方法は購入前に確かめられます。

想定する状況購入前に確かめたいこと
保証期間中にGPUの冷却が不調本体の修理窓口、発送方法、データのバックアップ
保証期間後にGPU用ポンプが不調水冷GPUの交換部品があるか、修理見積もり、通常の空冷GPUに交換できるか
仕事にも使うPCが修理で使えない代替PCの有無、発送から返却までの所要日数

マウスコンピューターの標準保証は、両モデルとも3年間のセンドバック方式です。PCを修理先へ送る方式で、案内によると発送時の送料は利用者が負担します。また、修理のために預けたPCのデータは、故障箇所にかかわらず消去されます。

保証期間後の修理費用や部品の在庫は、故障時の見積もりによって決まります。長く使うつもりなら、GPU用ポンプが故障した際に水冷部だけを修理できるか、購入前にメーカーへ確認しておくと安心です。

将来GPUを交換するなら、水冷の配管と設置場所にも注目

将来GPUを交換するつもりなら、ラジエーターの設置場所も確認してください。一般的な空冷GPUならカードの交換で済む場合が多いものの、水冷GPUではラジエーターやチューブの取り回しも考える必要があります。

保証期間中の改造や部品交換は、修理の扱いに影響することがあります。交換できるかどうかに加え、購入先の保証条件も聞いておきましょう。

デュアル水冷が向く人・向かない人

デュアル水冷は、静音性を優先し、長時間GPUに負荷をかける人に向いています。音に敏感で、負荷の高い作業を何時間も続けるなら、同じ騒音条件で冷却性能を比べる価値があります。

  • 向く人:静かな部屋で長時間ゲームや3DCG制作をする。差額4万円に納得できる。故障時はメーカーに修理を任せたい。
  • 優先度が低い人:遊ぶ時間が短い。ヘッドホンを常用する。予算内でGPUの性能やメモリ容量を上げたい。
  • 注意したい人:4~5年以上使い続ける予定がある。自分でGPUを何度も交換したい。仕事用で修理中に予備PCがない。

静かさを重視する場合も、「水冷」という表示だけでは判断できません。ポンプやケースファンからも音は出ます。購入前に、負荷をかけたときの騒音の実測値と測定条件を探してください。

まとめ:GPU水冷に払う前に、何を改善したいか決める

CPU+GPUのデュアル水冷は、主に高負荷時の温度や動作音を改善したい人向けの構成です。RTX 5070のメモリ容量は増えませんし、ゲームが必ず大幅に速くなるわけでもありません。

今回比べた、構成が近い2台では、水冷GPUを搭載するモデルの方が4万円高くなりました。購入前には差額と保証期間後の修理方法、修理中に使えるPCの有無を確認しましょう。ゲームの性能そのものを高めたいなら、上位GPUを搭載した空冷モデルも比較対象になります。

関連ページ

価格や保証をさらに比べたい人は、次の記事も参考にしてください。

参照した一次情報

製品の仕様と保証条件は、各メーカーの公開ページで確認しました。





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