CPUってどう選べばいい?CPUの性能の調べ方
最終更新日:2022年10月30日
目次
よく使われている最新のCPUスコア一覧
CPUとは

CPUとはパソコンにやってほしいことをしてもらうための処理をする装置です。つまり、画面を出したり、データーの保存をしたり、音を再生したり、動画を再生したりしたいという命令をCPUが受けたら、次にどのような画面を出すかとか、どんな音を出すかなどをCPUが計算して各パーツに命令します。
つまりCPUの処理能力が高いほど、操作したいことが早く画面に現れます。CPUの性能が低いと画面がガクガクになって重くなります。パソコンが重いのはたいていCPUの性能不足が原因です。
CPUでパソコンの動作の速さが変わる
パソコンでするほとんど全ての動作がCPUの性能によって軽くなったり重くなったりします。なのでパソコンを買うときにはCPUの性能を知っていたほうがいいです。
CPUの性能によってできることが決まってしまいます。例えばパソコンゲームをしたければCPUの性能が高くないといけません。パソコンゲームには3DのCGが使われているものが多いです。3Dを表示するにはパソコンの処理能力がとても必要になります。
CPUのスペックを判断する方法

CPUのスペックが高いか低いかの判断は主に3つの方法があります。
- CPUのブランド・型番をみる
- クロック数やコア数を見る
- CPUベンチマークスコアを見る(おすすめ)
があります。特にCPUのベンチマークスコアを見ると点数で見ることができるのでおすすめです。
CPUの種類(ブランド)
例えば、パソコンのスペックを見るとCPUの欄に
- CPU: Intel Core i5-10500 (12M キャッシュ、最大 4.50 GHz)
- CPU: Intel Core i5-8250U (4Mキャッシュ、最大3.4GHz)
と書いてあります。
「Core i5」というのはCPUの種類(ブランド)です。Intel製のCPUには、これ以外にも
- Core i9
- Core i7
- Core i3
- Celeron
- Core 2 Duo
などがあります。性能は大体「Core i9 > Core i7 > Core i5 > Core i3 > その他」という順番になることがほとんどです。
他にAMD社のRyzenというCPUもあります。「Ryzen 9 > Ryzen 7 > Ryzen 5 >Ryzen 3 >その他」という順番になることがほとんどです。
どのCPUを選べばいいかは使用目的でだいたい決まります。
CPU | 使用目的 |
---|---|
Core i3、Ryzen 3 | オフィス系ソフト、事務会計ソフト 動画を見る |
Core i5、Ryzen 5 | 大抵のソフトが快適に動く オンライン会議 軽めのクリエイター系ソフトなら可 |
Core i7、Ryzen 7 | クリエイター系ソフト(動画編集、イラスト制作など) 3Dゲーム |
Core i9、Ryzen 9 | クリエイター系ソフトを快適に使用したい(4K動画編集など) ゲーム配信、ライブ配信 研究・業務用ソフト(ディープラーニングなど) |
Celeron、Atomなど | ウェブサイト閲覧、ワード・エクセル、テキストチャットなど |
よくわからない方はとりあえず「Core i5、Ryzen 5以上」のパソコンを買っておけば大体のことはできます。3Dゲームや動画編集などをサクサクやりたい方はCore i7、Ryzen 7以上を買えばいいでしょう。
ただしもし中古でパソコンを買う場合、新しい世代のCPUは古い世代のCPUより性能が上がってるので、古いCore i7よりも新しいCore i5のほうが性能が高いということもありえます。
CPUの型番
後ろの「10500」「8250U」という数字が型番です。
同じ種類のCPUではこの数字が大きいほど性能が高くなります。
4桁の数字の場合前から1桁、5桁の場合2桁が世代を表しています。「Core i5-10500」の場合10世代目(Comet Lake 世代)のCPUということになります。新しい世代CPUになると性能が上がります。
ただし後ろにアルファベットがついている場合は、アルファベットがついてないCPUよりも性能が低くなることがあります。UやHがついている場合はノートPC用のCPUなので性能が低く、デスクトップ用のCPUと比べて1ランク下がります(ノートPC用のCPUの「Core i5-8250U」の場合デスクトップのCore i3くらいの性能)
CPUの世代
CPUは世代が上がることに性能が良くなります。
なので前の世代Core i7より新しい世代のCore i5のほうが性能が良いということもありえます。
- 第10世代:Core i5-10400(PassMarkスコア:12,355)
- 第10世代:Core i7-10700(PassMarkスコア:17,188)
- 第11世代:Ryzen 9 5950X(PassMarkスコア:45,937)
- 第11世代:Core i7-11700(PassMarkスコア:19,988)
クロック数、コア数
CPUにはスペックを決める要素は主にクロック周波数とコア数があります。
- クロック周波数
クロック数が高いほど処理能力が早くなります。上の例でいうと「最大 4.50 GHz」「最大3.4Ghz」という数字です。
通常クロックが3.2Ghz以上、最大クロックが4.0GHz以上ならばハイスペックといえるでしょう。
3Dゲームなどをする場合はターボ時のクロックが4.0GHz以上のものを選ぶといいでしょう。
※「最大」とはブースト時のクロック数、ターボ時のクロック数のことです。普段複雑な処理をしないときは通常時のクロック数で動作し、複雑な動作をする必要があるときにブーストされます。最大値のときのクロック数のほうが重要です。
- コア数
コア数は数字が多いほど性能がいいです。最近のCPUは同時に複数の処理ができるようになっています。4コアでは4つの処理が同時にできるということです。
4コア以上であれば一般の使用には差し支えがありません。
ゲームなどの処理が必要な作業をしたい場合8コア以上のCPUを買うといいでしょう。
※スレッドとは実際には仮想的なコア数です。例えば4コア8スレッドの場合は、実際には4コアですがあたかも8コアかのように動作できるということです。
CPUスコア(おすすめ)

CPUスコアなら様々なCPUを点数で比較できるのでわかりやすい
このCPUベンチマークスコアはCPUを全て同じ状況でテストして、テストの結果を点数にしているものです。なので単純に数字が大きければ性能がいいということがわかります。
CPUスコアには様々ありますが「Passmark CPU Mark」というスコアがいちばん有名だと思います。このPassmarkスコアを見れば、どのCPUがスペックが高いか低いかを比較することができます。
CPUの性能は型番やクロック数だけでは厳密には判断しにくいです。
昔のCPUはクロック数だけで性能がほぼ決まるのでわかりやすかったです。ですが最近はコアの数やマルチスレッドの性能(どう命令を振り分けるか)、ターボブーストの性能(どのタイミングでクロックを上げたり下げたりするか)、省電力性能などものすごく複雑な構造ですし、世代が新しくなるほどそれらの性能も良くなってきています。なので予想することはかなり難しいです。
さらに最近のCPUは第12世代Core iシリーズのようにPコアとEコアという性能が違うコアを搭載しているなどますます複雑化しています。
ですがCPUスコアを見れば古かったり新しいもの関係なく全てを点数で比較することができるのでわかりやすくなっています。
どれくらいのスコアがあればいいか
「Core i5-10400」のCPUスコアは「12,355」です。スコアが10,000以上あれば基本的なソフトは使用できます。
スコアが15,000以上あれば画像編集、イラスト制作、簡単な動画編集などはできます。もう少しクリエイター系ソフトを快適に使用したい方、本格的な動画編集をしたい方はスコアが20,000以上あったほうが良いです。
3D・VRゲームやゲーム配信、4K動画編集など複雑な処理が必要な作業をしたい場合、スコアが25,000以上あるCPUを選ぶといいでしょう。
CPUスコアの調べ方
Passmark CPU Markを調べる手順は次のようになります。
- こちらのページを開きます。
- 「Find CPU」の左の空欄にCPUの名前(「i5-8400」「Ryzen 7」など)を入れる
- 「CPU Mark」の列の数字がCPUスコアです。
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