Photoshop AIを快適に動かすためのPC構成
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最終更新日:2026年10月13日
生成塗りつぶしや生成拡張など、AIを使った画像編集に対応するPhotoshop。AI機能が増え、「高性能なグラフィックボードが必要なのでは」と考える方もいるでしょう。ただし、必要なPC性能は、使う機能によって変わります。
PhotoshopのAI機能には、クラウドで処理するものと、パソコン内で処理するものがあります。この違いを踏まえ、WindowsのBTOパソコンを選ぶ際の構成目安と、CPU・GPU・メモリなどへの予算配分を説明します。
Fireflyの生成塗りつぶし・生成拡張を使うために、RTX 5070などの高性能GPUが必須になるわけではありません。Adobeによると、これらの生成AI機能はクラウドで動くため、インターネット接続が必要です。[1]
| 機能・作業 | 処理する場所 | PC選びで確認すること |
|---|---|---|
| Fireflyの生成塗りつぶし・生成拡張 | クラウド | Photoshop本体の動作要件とインターネット接続 |
| 削除ツールのCloudモード | クラウド | Photoshop本体と削除ツールの動作要件、インターネット接続 |
| 削除ツールのDeviceモード | パソコン内 | 端末内モデル専用のGPU・VRAM・メモリの要件 |
| 通常の画像編集や保存 | 主にパソコン内 | CPU、メモリ、対応GPU、SSDのバランス |
以下の構成目安は、公式の最低動作要件とは別に、制作向けPCを購入する際の判断材料として示しています。特定のPCで測定した結果ではなく、一定の処理時間を保証するものでもありません。公式要件の確認日は2026年10月13日です。
CPU:生成の待ち時間より、普段の画像編集を基準に選ぶ

- CPUはコア数に加え、世代とPhotoshopでの処理性能を確認する。
- クラウド側の生成時間と、PC側の編集速度を分けて考える。
- ノートPCも、性能・メモリ・冷却が用途に合えば候補になる。
CPUは、画像の読み込みや変形、フィルター処理、レイヤーの合成など、Photoshopで行う普段の作業に関わります。選ぶ際は、画像のピクセル数、レイヤーやスマートオブジェクトの数、同時に開くファイルやソフトを確認してください。同じPhotoshopでも、小さなバナーを1枚作る場合と、大きな画像を複数開いて編集する場合では負荷が異なります。コア数やクロックの数値だけでなく、CPUの世代とPhotoshopでの実際の処理性能も比べましょう。
Fireflyを使う生成塗りつぶし・生成拡張のために、コア数の多いCPUを選ぶ必要はありません。クラウド側で行う生成処理と、PC側で行う画像編集は別の処理です。「コンテンツに応じた塗りつぶし」も、Fireflyの生成塗りつぶしとは処理が異なるため、区別して考えましょう。
本記事では、一般的な画像編集なら比較的新しいCore Ultra 5・Ryzen 5クラス、本格的な制作ならCore Ultra 7・Ryzen 7クラスを購入時の候補としています。Puget Systemsによると、Photoshopではコア数を約8コアより増やしても性能の伸びは小さく、CPUの設計や世代が重要です。[4]
ノートPCでも、作業に合う性能とメモリを備えていればPhotoshopを使えます。ノート用CPUという理由だけで避ける必要はありません。持ち運びの必要性、長時間の処理を行うかどうか、メモリを増設したいかなどを考えて、ノートとデスクトップを選び分けてください。
GPU:クラウド生成と端末内のAI処理では必要な性能が違う

- Fireflyの生成塗りつぶし・生成拡張はクラウドで処理される。
- 通常の画像編集に、高性能GPUが必須とは限らない。
- 削除ツールのDeviceモードは、GPUやメモリの個別要件を確認する。
GPUを選ぶ際は、使いたいAI機能がどこで処理されるかを確認してください。通常の画像編集、クラウドでの生成、端末内でのAI処理では、必要な性能や条件が異なります。すべてに同じ推奨GPUを当てはめることはできません。
Fireflyを使う生成塗りつぶし・生成拡張はクラウドで処理されます。高性能GPUへ交換しても、クラウド側の生成処理がその性能に応じて速くなるとはいえません。生成した結果を表示・編集するPC側の処理とは分けて考えましょう。端末内でAI処理を行いたい場合は、Photoshop本体の動作要件に加えて、その機能の要件も確認してください。[1][2]
削除ツールでは、生成AIを使うかどうかと、処理する場所を設定できます。AutoはPhotoshopが処理方法を選び、生成AIを有効にした場合はCloudまたはDeviceを選べます。Cloudはクラウド処理、Deviceはモデルをダウンロードしてパソコン内で処理するモードです。削除ツールを使うだけで、Deviceモード専用の高いVRAM要件が一律に必要になるわけではありません。使いたいモードに対応する条件を確認してください。[5]
2026年10月13日に確認したAdobeの案内では、Windowsの削除ツールのDeviceモードを使うには、NVIDIAならGeForce RTX 30シリーズ以降でVRAM 14GB以上、Intelの単体GPUならArcでVRAM 12GB以上が必要です。AMDの単体GPUは、RDNA 2以降でVRAM 23GB以上が要件となっています。新しいGPUでも、VRAMの容量が不足していれば、このモードの要件を満たしません。[2]
内蔵GPUにも対応条件があります。Deviceモードでは、IntelはArrow Lake・Lunar Lake以降でメインメモリ32GB以上、AMDはRDNA 2以降でメインメモリ64GB以上が必要とされています。これらは通常の画像編集やクラウド生成すべてに必要な条件ではなく、削除ツールのDeviceモードを使うための条件です。GPUの名前だけで判断せず、世代、メモリ容量、ドライバーを確認してください。[2]
Photoshop本体のWindows向け要件には、DirectX 12の機能レベル12_0以降への対応と、1.5GB以上のGPUメモリが含まれます。4K以上のディスプレイを使う場合は、4GBのGPUメモリが推奨されています。これはPhotoshop本体の条件であり、削除ツールのDeviceモード専用の条件とは異なります。[3]
通常のPhotoshop作業では、高価なGPUを選んでも、価格差に見合うほど操作全体が速くなるとは限りません。Puget Systemsも、GPUの性能差による効果は限定的と説明しています。クラウド生成が中心なら、まずPhotoshopに対応するGPUを確保し、メモリやCPU、モニターにも予算を配分しましょう。動画編集や別のローカル生成AIソフトも使う場合は、それぞれの要件を踏まえて選んでください。[4]
メモリ:公式推奨は16GB以上。購入時の目安は32GB

- Photoshop本体の公式メモリ要件は、最低8GB・推奨16GB以上。
- 本記事での購入目安は32GB。大きな画像を扱う場合や、複数ソフトを併用する場合は64GBも検討。
- メモリの速度より先に、作業に必要な容量を確保する。
メモリは、開いている画像やレイヤー、履歴などのデータを保持します。必要な容量は、画像の大きさやレイヤー数、同時に起動するソフトによって変わります。生成AIを使うからといって、どの作業でも同じ容量が必要になるわけではありません。
Adobeが示すPhotoshop本体のメモリ要件は、最低8GB、推奨16GB以上です。これから制作向けPCを買うなら、32GBを基準に選ぶことをおすすめします。公式の動作要件と、画像編集や他のソフトの併用を考慮した購入目安は分けて考えてください。[3]
小さなWeb画像を中心に編集し、同時に使うソフトが少なければ、16GBでも候補になります。複数の画像やレイヤーを扱い、ブラウザやIllustratorも併用するなら、購入時は32GBを基準にします。大きな画像に多数のレイヤーを重ねる場合や、複数の制作ソフトを同時に使う場合は、64GBも検討してください。すでにPCを持っているなら、普段の作業中にタスクマネージャーでメモリ使用量を確認すると、増設が必要かどうかを判断しやすくなります。
メモリの速度だけを理由に、高価な構成へ変更する必要はありません。たとえば「16GBの高速メモリ」と「32GBの標準的なメモリ」で迷った場合、容量不足が起きる作業では32GBを優先します。DDR5-5600などの動作速度から、クラウド側の生成時間を予測することはできません。
BTOを選ぶ際は、標準のメモリ容量に加えて、増設用スロットと搭載できる最大容量も確認してください。ノートPCには、メモリを交換できないモデルもあります。削除ツールのDeviceモードを内蔵GPUで使う場合は、前述した機能ごとの要件も確認しましょう。
ストレージ:SSDの速度と仮想記憶ディスクの空き容量を確認する

- 購入時はNVMe SSD 1TBを目安に、保存するデータ量に合わせて容量を選ぶ。
- 仮想記憶ディスクの空き容量を確保する。
- SSDの増設とクラウド生成時間の短縮は、目的を分けて考える。
SSDの性能は、Photoshopの起動や画像の読み込み、保存に関わります。Photoshopは作業データを一時保存するために、ストレージを仮想記憶ディスクとしても利用します。クラウド生成の待ち時間と、PC側でのファイル処理にかかる時間は分けて考えましょう。
新しくPCを買うなら、NVMe SSD 1TBを目安に、作業中も十分な空き容量を残せる構成を選びましょう。Adobeの推奨条件には、100GBの使用可能な空き領域や高速な内蔵SSDが挙げられています。1TBは本記事での購入目安であり、Adobeが定める最低容量ではありません。[3]
写真やPSDファイルを大量に保存するなら、2TBのSSDや追加の保存用ドライブも候補になります。ただし、最初から「1TB+2TB」の2台構成が全員に必要なわけではありません。現在の保存量と、今後増えるデータ量を見積もって決めてください。
保存用ドライブと仮想記憶ディスクを別々のドライブにする構成も選べますが、それだけで動作の安定性が保証されるわけではありません。まずは容量不足を避け、保存先を整理しましょう。バックアップも別途必要です。SSDを追加する場合も、クラウド生成そのものを速くする目的とは区別してください。
電源ユニットと冷却:搭載するCPU・GPUに合わせて選ぶ

- 電源容量は、搭載するCPU・GPUと増設予定に合わせる。
- 80PLUSの認証だけで、電源全体の品質を判断しない。
- 空冷・水冷は、CPUの発熱、動作音、予算に合わせて選ぶ。
電源と冷却は、搭載するCPU・GPUの消費電力や発熱に合わせて選びます。Fireflyでクラウド生成を行っている間も、PCのCPUとGPUが必ず長時間フル稼働するわけではありません。「AIを使う」という理由だけで、大容量の電源や水冷が必要だと考えないようにしましょう。
Photoshop用PCに、一律で750W〜850Wの電源が必要なわけではありません。GPUメーカーが示すシステム電源容量や、BTOメーカーの構成を確認してください。80PLUS GOLDは変換効率の認証なので、その表示だけでは製品全体の品質や静音性を判断できません。
CPUクーラーも、搭載するCPUと作業内容に合ったものを選びます。適切な空冷クーラーで対応できる構成もあり、簡易水冷は必須ではありません。長時間の編集で動作音が気になるなら、ケースの通気性やファン構成も含めて比較するとよいでしょう。
将来GPUを交換する予定がある場合は、電源容量に加えて、補助電源端子やケース内のスペースも確認してください。現在の用途と具体的な増設予定に合わせてカスタマイズすれば、「念のため」とすべてのパーツを強化するより、予算を配分しやすくなります。
ディスプレイと作業環境:用途に合う色域と表示の正確さを重視する

- Web向けならsRGB、印刷を重視するならAdobe RGBのカバー率も確認する。
- 画面サイズ・解像度・表示倍率は、見やすさと机の広さで決める。
- デュアルモニターは、資料を並べて表示したい場合に検討する。
写真やイラストを扱うなら、モニターで色がどう見えるかも重要です。GPUに予算を集中させる前に、作品をどこで表示・印刷するのかを考え、モニターの色域や調整機能を選びましょう。
Web向けの制作なら、sRGBカバー率が高く、色を適切に調整できるモニターを基準に選びましょう。印刷を重視する場合は、Adobe RGBを広くカバーする製品も候補になります。「Adobe RGB対応」という表記に加えて、カバー率や色の正確さ、キャリブレーションへの対応も確認してください。
画面サイズと解像度は、机の広さや画面の見やすさで決めます。27インチ・WQHD(2560×1440)は候補の一つです。4Kなら作業領域を広げられますが、表示倍率や文字の大きさも確認しましょう。高解像度の画面を使う場合は、GPUの要件も確認してください。
モニターを変えても、AIが生成した画像の内容や品質そのものが自動的に改善されるわけではありません。ただし、色や細部を確認しやすくなれば、画像の修正もしやすくなります。作品の用途に合う表示環境を整えましょう。
デュアルモニターは、編集画面と資料、ブラウザなどを並べて表示したい場合に便利です。ただし、作業効率が必ず2倍になるわけではありません。まずは1台で使い、不便に感じる作業があれば追加を検討する方法でもよいでしょう。
おすすめBTO構成例:クラウド生成と通常の画像編集を中心に使う場合
| パーツ | 推奨モデル | メモ |
|---|---|---|
| CPU | 比較的新しいCore Ultra 5・Ryzen 5以上 | 本格的な制作ではCore Ultra 7・Ryzen 7も候補。型番ごとの性能を比較する |
| GPU | Photoshopの要件を満たす内蔵GPUまたは単体GPU | 通常の画像編集とクラウド生成向け。Deviceモードの要件は別途確認する |
| メモリ | 32GB | 本記事での購入目安。大きな画像を扱う場合や複数ソフトを併用する場合は64GBも検討 |
| ストレージ | NVMe SSD 1TB | 作品の保存量に合わせて2TBや追加SSDを選び、空き容量を確保する |
| 電源 | 搭載するCPU・GPUに合う容量 | GPUメーカーの目安とBTOの構成を確認。750W〜850Wが一律に必須とは限らない |
この構成例は、通常の画像編集とクラウド型の生成AI機能を中心に使う場合の目安です。すべてのAI機能への対応や、生成時間を保証するものではありません。削除ツールのDeviceモードを使う場合は、GPUの世代とVRAMの容量を確認してください。内蔵GPUを使う場合は、メインメモリの容量も含めて、個別の要件を確認する必要があります。
BTOを選ぶ際は、ツクモ、サイコム、パソコン工房、パソコンショップSEVENなどの候補を、必要な構成にそろえて比較すると選びやすくなります。メモリ32GB・SSD 1TBに変更した後の価格に送料を加え、保証の条件も比べましょう。ブランド名だけで決めず、モデルごとの構成と総額を確認してください。
まとめ:使うAI機能を確認してから、PCの予算を配分する
- クラウド生成と端末内で動くAI処理を分けて考える。
- 購入時はCPU・メモリ・SSD・モニターにも予算を配分する。
- 端末内で動くAI機能は、利用前に機能ごとの対応条件を確認する。
PhotoshopのAI機能は、すべて同じ方法で処理されるわけではありません。購入前に使いたい機能と処理場所を確認すれば、必要以上に高価なGPUを選んだり、使いたい端末内機能の要件を見落としたりする失敗を減らせます。
クラウド生成を中心に使うなら普段の画像編集に合う構成を、端末内のAI機能を使うならその機能の要件を基準に選びましょう。PCの価格と、自分の作業で何が改善されるのかを照らし合わせて、予算を配分してください。
一般的な制作向けPCを新しく買うなら、比較的新しいCore Ultra 5・Ryzen 5以上、メモリ32GB、NVMe SSD 1TBを基本の目安にします。GPUや追加メモリは、端末内のAI処理、動画編集、ゲームなどの用途に合わせて選びましょう。購入前には、利用するPhotoshopのバージョンに対応した最新の公式要件を確認してください。
関連ページ
具体的なPC候補や、Adobeソフトを併用する場合の選び方については、以下の関連記事も参考にしてください。
参考資料
機能ごとの要件は更新されるため、購入前にAdobeの最新案内を確認してください。
- [1]Adobe:PhotoshopのAI機能とクラウド処理の説明
- [2]Adobe:削除ツールのハードウェア要件
- [3]Adobe:Photoshopデスクトップ版の動作要件
- [5]Adobe:削除ツールのCloud・Deviceモードと生成AIの設定
- [4]Puget Systems:Photoshop向けハードウェアの推奨と検証














