Ryzen 5 7500登場 15~20万円台のBTOは安くなる?7500F・9600と比較
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最終更新日:2026年9月16日
AMDは2026年9月10日、デスクトップ向けCPU「Ryzen 5 7500」を発売しました。6コア12スレッドのZen 4製品で、米国価格は189ドルです。
名前は新しいものの、CPUの基本性能はRyzen 5 7500Fとほぼ同じです。大きな違いは、簡易的なRadeon内蔵GPUが追加された点です。
Ryzen 5 7500が登場しただけで、15~20万円クラスのBTOが一斉に安くなる可能性は低いでしょう。
特にグラフィックボードを搭載するゲーミングPCでは、7500Fを安く仕入れられるなら、7500へ置き換える理由はあまりありません。
ただし、7500がRyzen 5 7600や9600より安く供給されれば、内蔵GPU付きの入門BTOは数千円安くなる余地があります。
この記事では、7500・7500F・9600の違いを整理します。国内BTOの実売例と独自計算も使い、値下がりする条件を検証します。
調査日:2026年9月15日。価格は税込表記です。Ryzen 5 7500の国内単体価格と国内BTOへの採用は、調査時点で確認できませんでした。価格や販売状況は変わるため、購入前に公式ページで再確認してください。
Ryzen 5 7500は「内蔵GPU付き7500F」に近い

Ryzen 5 7500は、7500Fとコア数、クロック、キャッシュ、TDPが同じです。
どちらもZen 4世代で、6コア12スレッドです。最大クロックは5.0GHz、L3キャッシュは32MB、TDPは65Wとなっています。
「F」が付く7500Fは、グラフィックボードがないと画面を表示できません。7500には2コアのRadeon Graphicsが内蔵されています。
ただし、この内蔵GPUは重いゲームを遊ぶためのものではありません。画面出力や軽い作業、グラフィックボードが故障したときの確認に役立ちます。
| 項目 | Ryzen 5 7500 | Ryzen 5 7500F | Ryzen 5 9600 |
|---|---|---|---|
| CPU世代 | Zen 4 | Zen 4 | Zen 5 |
| コア/スレッド | 6/12 | 6/12 | 6/12 |
| ベース/最大クロック | 3.7/5.0GHz | 3.7/5.0GHz | 3.8/5.2GHz |
| L2/L3キャッシュ | 6/32MB | 6/32MB | 6/32MB |
| 内蔵GPU | Radeon Graphics・2コア | なし | Radeon Graphics・2コア |
| 公式対応メモリ速度 | DDR5-5200 | DDR5-5200 | DDR5-5600 |
| 公式最大メモリ容量 | 128GB | 128GB | 256GB |
| PCI Express | PCIe 5.0 | PCIe 5.0 | PCIe 5.0 |
| TDP | 65W | 65W | 65W |
| 付属クーラー | Wraith Stealth | Wraith Stealth | Wraith Stealth |
| 発売日 | 2026年9月10日 | 2023年7月22日 | 2025年2月19日 |
| 確認できた価格 | 米国189ドル | 国内26,400円 | 国内32,149~40,800円 |
メモリの最大容量は、CPUだけで決まるものではありません。実際に使える容量は、BTOのマザーボードやBIOSにも左右されます。
7500と7500FのCPU性能はほぼ同じ
7500と7500Fは主要なCPU仕様が同じなので、処理性能もほぼ同等と考えてよいでしょう。
7500のほうが新しい製品ですが、7500Fより新しいCPU設計を採用しているわけではありません。どちらもZen 4で、動作クロックも同じです。
実際の性能は、メモリ速度やCPUクーラーにも左右されます。BTOごとに差が出ても、7500というCPU名だけが原因とは限りません。
内蔵GPUはゲーム性能を上げる機能ではない
RTX 5060などを使うBTOでは、7500に内蔵GPUがあっても、ゲームのfpsは基本的に上がりません。
ゲームの映像処理は、搭載しているGeForceやRadeonが担当します。7500の利点は、予備の画面出力を使えることです。
グラフィックボードが故障しても、内蔵GPUを使って起動できます。故障箇所を切り分けやすくなり、修理するまで軽い作業を続けられます。
Ryzen 5 9600はCPU処理で約11~14%速い
CPU性能を重視するなら、Zen 5世代のRyzen 5 9600が一段上です。
PassMarkの集計では、9600のCPU Markは29,317です。7500Fは26,521で、9600が約10.5%上回っています。
1コアを使う処理では、9600が4,379、7500Fが3,825です。差は約14.5%です。
| PassMarkの項目 | Ryzen 5 7500F | Ryzen 5 9600 | 9600の差 |
|---|---|---|---|
| CPU Mark | 26,521 | 29,317 | 約10.5%高い |
| Single Thread Rating | 3,825 | 4,379 | 約14.5%高い |
7500は7500FとCPU仕様が同じです。そのため、この性能差は7500と9600を比較するときの目安にもなります。
ただし、PassMarkは多数の利用者が投稿した結果を集計したものです。すべてを同じ部品や設定で測定した比較ではありません。
ゲームでは11~14%の差がそのまま出るとは限らない
RTX 5060やRX 7600を使う場合は、CPUより先にGPUが限界に達し、性能差が小さくなるゲームもあります。
TechSpotがRTX 5090で行った12ゲーム比較でも、画質を上げるとCPUの差が縮む場面がありました。
このテストで比較されているのは9600ではなく9600Xです。それでも、GPU負荷が高くなるほどCPUの差が見えにくくなる傾向は参考になります。
高fpsを狙う対戦ゲームやCPU処理が多いゲームでは、9600が有利です。60~120fpsを狙う一般的な遊び方なら、7500でも不足しにくいでしょう。
Ryzen 5 7500で15~20万円台のBTOは安くなるのか
ゲーミングBTOはすぐには安くなりにくいものの、内蔵GPU付きの一般向けBTOなら安くなる余地があります。
米国では7500が189ドル、7500Fの実売例が157ドルでした。7500のほうが32ドル高く、割合では約20%の上乗せです。
1ドル150円と仮定すると、差は約4,800円です。これは為替を当てはめただけの単純計算で、国内の販売価格を示すものではありません。
国内でも同じ価格関係になれば、7500F搭載ゲーミングPCを7500へ変更しても安くはなりません。
安くなるなら7500Fではなく7600・9600の置き換え
7500の本当の役割は、7500Fの値下げ版ではなく、内蔵GPUを備えた新しい低価格CPUという位置付けです。
7500Fは安価ですが、画面を表示するにはグラフィックボードが必要です。事務用や家庭用のBTOでは、そのぶんGPU代がかかります。
7500なら、CPUだけでも画面を表示できます。これまで7600や9600を使っていたGPUなしBTOなら、価格を下げられる可能性があります。
ゲーミングBTOでも、9600から7500へ変更すればCPU代を抑えられます。ただし、そのぶんCPU性能は約1割下がります。
CPUが5,000円安くてもPC全体は約2.5~3.1%しか下がらない
CPUの仕入れが5,000円安くなり、その差額がすべて反映されても、15~20万円級BTOの値下げ率は約3%です。
下表は、CPU以外の構成を変えず、CPUの差額だけが販売価格に反映されると仮定した独自試算です。
| 現在のBTO価格 | CPUが3,000円安い場合 | CPUが5,000円安い場合 | 5,000円値下げ時の割合 |
|---|---|---|---|
| 159,800円 | 156,800円 | 154,800円 | 約3.1% |
| 189,800円 | 186,800円 | 184,800円 | 約2.6% |
| 199,800円 | 196,800円 | 194,800円 | 約2.5% |
実際の価格には、為替や在庫、輸送費、販売店の利益なども影響します。CPUが安くなっても、差額がすべて値下げに回るとは限りません。
同じ7500FでもBTO価格は約7万円変わる
現在の国内BTOを見ると、CPUよりGPUの違いのほうが、パソコン全体の価格を大きく左右しています。
パソコン工房では、7500F搭載モデルを159,800円から確認できました。同じCPUでも、GPUが変わると価格は大きく上がります。
| モデル | CPU | GPU | メモリ | SSD | 価格 |
|---|---|---|---|---|---|
| LEVEL-M1AM-R75F-DEX | Ryzen 5 7500F | Radeon RX 7600 | 16GB | 500GB | 159,800円~ |
| LEVEL-M1AM-R75F-RRX | Ryzen 5 7500F | Radeon RX 9060 XT | 16GB | 500GB | 189,800円~ |
| LEVEL-M1AM-R75F-TKX | Ryzen 5 7500F | GeForce RTX 5070 | 16GB | 500GB | 229,700円~ |
最安モデルとRTX 5070モデルの差は69,900円です。7500が数千円安くなったとしても、このGPUによる価格差は埋まりません。
15~20万円台でゲーム性能を上げたいなら、CPU名だけで判断しないことが大切です。GPU、メモリ、SSD、電源まで同じ条件にそろえて比べる必要があります。
独自計算:9600への変更はPC全体で何%高くなる?
20万円のPCでCPUの差額が5,749円なら、9600へ変更しても総額は約2.9%しか増えません。
調査時点の単体価格では、7500Fが26,400円でした。9600は最安例が32,149円で、差は5,749円です。
PassMarkでは、9600が約10.5~14.5%高い結果でした。CPUをよく使う用途なら、総額が2.9%増えるだけで約1割の性能向上を得られるのは魅力です。
ただし、これは単体CPUの小売価格を使った試算です。BTOメーカーの仕入れ価格や、実際のカスタマイズ料金とは異なります。
ゲームがGPU性能で頭打ちになっている場合は、CPUを9600へ変えても体感差が小さくなります。用途に合わせて判断しましょう。
独自基準:3つのCPUは価格差で選ぶ
CPU名だけで決めず、GPU・メモリ・SSDを同じ構成にそろえたうえで、最終価格を比べるのが安全です。
次の基準は、国内価格と性能差をもとに作った当サイト独自の目安です。メーカーが示している公式基準ではありません。
| 比較 | 最終価格の差 | 選び方の目安 |
|---|---|---|
| 7500と7500F | 0~3,000円 | 故障時の画面出力も欲しいなら7500 |
| 7500と7500F | 5,000円以上 | GPU搭載BTOなら7500Fを優先 |
| 9600と7500 | 6,000円以内 | CPU性能を重視するなら9600 |
| 9600と7500 | 7,000~10,000円 | 高fps・制作は9600、価格重視は7500 |
| 9600と7500 | 10,000円超 | 一般用途やGPU重視なら7500を検討 |
CPUの差額を使ってGPUを一段上げられるなら、ゲームではGPUに予算を回したほうが効果的な場合があります。
画像編集、DTM、高fpsゲーム、CPUを使う動画書き出しでは、9600の性能差を生かしやすくなります。
7500・7500F・9600はどんな人に向く?
価格を優先するゲーミングPCなら7500F、内蔵GPUの安心感を求めるなら7500、CPU性能を重視するなら9600が基本です。
Ryzen 5 7500Fが向く人
グラフィックボード搭載BTOをできるだけ安く買いたい人に向いています。
- RTX 5060やRadeon RX 7600以上を必ず搭載する
- フルHDゲームを中心に遊ぶ
- CPUよりGPUやメモリへ予算を回したい
- 予備GPUがある、または故障時の画面出力が不要
Ryzen 5 7500が向く人
価格を抑えつつ、内蔵GPUが使える安心感も欲しい人に向いています。
- 一般作業用としてGPUなしで使いたい
- あとからグラフィックボードを追加したい
- GPU故障時も画面を表示できるようにしたい
- 7500Fとの価格差が3,000円前後までに収まる
Ryzen 5 9600が向く人
価格差が小さいなら、CPU処理が約1割速い9600を選ぶ価値があります。
- 高fpsの対戦ゲームを遊ぶ
- 画像編集、DTM、動画編集にも使う
- 同じPCを長く使いたい
- 7500搭載機との価格差が6,000円以内
Ryzen 5 7500搭載BTOを待つべき?
急いでいないなら国内価格を確認してからでもよいですが、7500だけを理由に長く待つ必要はありません。
AMD公式では、7500の提供地域はグローバルとされています。ただし、国内価格や国内BTOでの採用時期はまだ分かりません。
購入を急いでいなければ、2026年9月末から10月上旬まで新モデルを確認する方法もあります。ただし、この時期に採用や値下げが行われる保証はありません。
すでに条件のよい7500F搭載機があるなら、7500を待っても大幅に安くなるとは考えにくいでしょう。
9600搭載機との価格差が小さい場合も、待つ必要性は低くなります。数千円の差で約1割高いCPU性能を得られる可能性があるためです。
BTOで確認したい5つの項目
CPUの型番だけを見るのではなく、GPUやメモリを含めた支払総額を確認してください。
- GPU:ゲーム性能を最も大きく左右します。
- メモリ:16GBか32GBか、1枚構成か2枚構成かを見ます。
- SSD:500GBではゲームを複数入れると不足しやすくなります。
- 電源:容量だけでなく、型番、規格、保証も確認します。
- 最終価格:送料、保証、必要な変更を含めて比較します。
新しいCPUが採用された直後は、ほかの部品で価格を調整する場合があります。安く見えても、メモリやSSDが減っていないか確認しましょう。
よくある質問
Ryzen 5 7500の内蔵GPUだけでゲームはできますか?
軽いゲームを除けば、内蔵GPUは本格的なゲーム向けではありません。
7500のRadeon Graphicsは2コアです。画面出力や故障時の確認には便利ですが、ゲーミングPCとして使うなら別のGPUを用意してください。
Ryzen 5 7500は7500Fより速いですか?
主要なCPU仕様は同じなので、処理性能もほぼ同じです。
主な違いは内蔵GPUの有無です。実機では、メモリや冷却、電力設定によって小さな差が出る可能性があります。
Ryzen 5 7500はAM5マザーボードで使えますか?
7500はAM5対応で、A620、B650、B850などのチップセットを公式にサポートします。
自作PCでは、新しいCPUを認識するためにBIOSの更新が必要な場合があります。マザーボードメーカーのCPU対応表を確認してください。
15万円台のゲーミングBTOは増えますか?
7500だけで急増するとは言い切れませんが、低価格モデルの選択肢が増える可能性はあります。
すでに7500FとRX 7600を組み合わせた159,800円の例があります。15万円台を維持できるかどうかは、GPUやメモリの価格にも左右されます。
まとめ
Ryzen 5 7500は便利な低価格CPUですが、ゲーミングBTOを大幅に安くする製品ではありません。
7500は、7500Fに内蔵GPUを加えた構成に近い製品です。CPU性能そのものを引き上げる新モデルではありません。
15~20万円クラスでは、CPUが5,000円安くなっても総額への影響は約3%です。GPUやメモリによる価格差のほうが大きくなります。
ゲーミングPCの価格を優先するなら7500Fが有力です。内蔵GPUが使える安心感を求めるなら7500、CPU性能を重視するなら9600が候補になります。
最終的には、GPU、メモリ、SSDを同じ構成にそろえたうえで価格を比べることが重要です。
関連ページ
予算やGPUまで含めて選びたい方は、次の記事も参考にしてください。
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主な参照元
製品仕様はAMD公式、性能値はPassMark、国内BTO価格は販売ページを中心に確認しました。
- AMD Ryzen 5 7500 公式製品ページ
- AMD Ryzen 5 7500F 公式製品ページ
- AMD Ryzen 5 9600 公式製品ページ
- PassMark:Ryzen 5 9600と7500Fの比較
- TechSpot:低価格Ryzen 5の12ゲーム比較
- Tom’s Hardware:Ryzen 5 7500の発売価格と製品構成














