BTOパソコンはどこをカスタマイズすべき?優先順位を解説

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最終更新日:2026年7月15日

BTOパソコンを購入するとき、注文画面にはメモリ、SSD、電源ユニット、CPUクーラー、ケースファンなど、さまざまなカスタマイズ項目が表示されます。

自由にパーツを選べるのがBTOパソコンのメリットですが、すべてを上位パーツに変更すると価格が大きく上がってしまいます。一方で、初期構成のまま購入すると、容量不足や冷却性能不足に悩まされることもあります。

重要なのは、用途に合わせてカスタマイズする部分と、初期構成のままで問題ない部分を見極めることです

この記事では、BTOパソコンを購入するときにカスタマイズすべきパーツを、優先順位別に解説します。

BTOパソコンのカスタマイズ優先順位

A desktop computer sitting on top of a desk

BTOパソコンでカスタマイズを検討したい主な項目は、次のとおりです。

優先順位カスタマイズ項目主な目的
1位メモリ動作の安定性、複数アプリの同時使用
2位SSD容量ゲーム、ソフト、データの保存
3位電源ユニット安定性、静音性、将来のパーツ交換
4位CPUクーラーCPU温度、騒音、性能低下の防止
5位ケースファンパソコン内部の冷却
6位CPU・GPU用途に必要な性能の確保
7位無線LAN・BluetoothWi-Fiや周辺機器への対応
8位保証期間故障時の修理費用を抑える

ただし、CPUやGPUについては、注文画面で変更するというよりも、最初から目的に合ったモデルを選ぶことが重要です。

例えば、エントリー向けモデルのGPUだけを大幅にアップグレードすると、電源やケース、冷却設計とのバランスが悪くなる場合があります。必要なGPUを搭載したモデルを選び、そのうえでメモリやSSDなどを調整するほうが失敗しにくいでしょう。

1位:メモリ

BTOパソコンで最初に確認したいのがメモリ容量です。

メモリが不足すると、アプリの切り替えが遅くなったり、ブラウザのタブを多数開いたときに動作が重くなったりします。ゲームをしながら配信ソフトやボイスチャットを起動する場合も、メモリ容量が重要です。

用途別の目安は次のとおりです。

用途推奨メモリ容量
Web閲覧、動画視聴、文書作成16GB
一般的なPCゲーム16~32GB
ゲーム配信32GB以上
写真編集、動画編集32GB以上
4K動画編集、After Effects64GB以上
CAD、3DCG、AI関連32~64GB以上

現在のBTOパソコンでは、一般用途でも16GBを最低ラインとして考えるのがおすすめです。

ゲーム、動画編集、配信などに使用する場合は、最初から32GBにしておくと余裕があります。メモリを多く使用するクリエイティブ用途では、64GB以上も選択肢になります。

メモリは2枚組を選ぶ

メモリ構成を選べる場合は、1枚ではなく2枚組がおすすめです。

例えば32GBなら、32GB×1枚よりも16GB×2枚の構成を選びます。2枚のメモリを使用することで、メモリ帯域を確保しやすくなります。

ただし、将来的に大容量メモリへ交換する予定がある場合は、空きスロット数も確認しておきましょう。

2位:SSD容量

次に優先したいのが、システムストレージとして使用するSSDの容量です。

初期構成では500GB前後のSSDが搭載されていることがありますが、ゲームや動画を保存すると短期間で容量不足になる可能性があります

用途別の目安は次のとおりです。

用途推奨SSD容量
Web閲覧、事務作業500GB~1TB
ゲーミングPC1TB以上
動画編集1~2TB以上
大量のゲームをインストール2TB以上
写真・動画の長期保存SSD+HDDまたは外付けストレージ

最近のPCゲームは、1タイトルだけで大きな容量を使用することがあります。複数のゲームをインストールするなら、1TB以上を選んだほうが安心です

動画編集では、素材、キャッシュ、書き出しデータによって容量を大量に消費します。予算に余裕があれば、OS用SSDとデータ用SSDを分ける構成もおすすめです。

SSDの速度より容量を優先する

BTOパソコンのカスタマイズでは、高速なSSDへ変更できる場合があります。

ただし、一般的な用途やゲームでは、SSDの性能差よりも容量不足のほうが問題になりやすい傾向があります。

500GBの高性能SSDと1TBの標準SSDで迷った場合は、特別な理由がなければ1TBを選んだほうが実用的です。

動画編集で大量のデータを頻繁に読み書きする場合や、大容量ファイルを扱う場合は、速度にも注目しましょう

3位:電源ユニット

電源ユニットは、CPUやGPUへ電力を供給する重要なパーツです。

電源容量が不足していると、高負荷時に動作が不安定になったり、将来的にGPUを交換できなかったりする可能性があります

特に高性能なGPUを搭載するゲーミングPCやクリエイターPCでは、電源ユニットを確認しておきましょう。

電源容量は余裕を持たせる

必要な電源容量は、CPUとGPUの組み合わせによって異なります。

メーカーの標準構成であれば、基本的には動作に必要な容量が選ばれています。ただし、将来的にGPUを交換する予定がある場合や、静音性を重視する場合は、電源容量に余裕を持たせる価値があります。

目安としては、必要最低限よりも1段階上の容量を選ぶ考え方が無難です。

例えば標準構成が650Wなら、将来のアップグレードを考えて750Wへ変更するといった選び方です。

ただし、消費電力の小さい構成で過剰に大容量な電源を選ぶ必要はありません。

80 PLUS認証だけで品質は判断できない

電源ユニットには、80 PLUS BronzeやGoldなどの表記があります。これは主に電力変換効率を示す認証であり、電源ユニット全体の品質を保証するものではありません。

可能であれば、容量や認証だけでなく、電源ユニットのメーカーや型番、保証期間も確認しましょう。

BTOメーカーによっては電源の詳細が表示されないため、その場合は標準構成でも大きな問題はありません。ただし、高性能GPUを搭載する場合は、上位の電源オプションを検討する価値があります。

4位:CPUクーラー

CPUクーラーは、CPUから発生する熱を冷却するパーツです。

CPU温度が高くなりすぎると、ファンの回転数が上がって騒音が大きくなったり、CPUの動作クロックが抑えられたりすることがあります。

高性能CPUを搭載する場合は、CPUクーラーのアップグレードを検討しましょう。

空冷と簡易水冷のどちらを選ぶべきか

CPUクーラーには、大きく分けて空冷式と簡易水冷式があります。

空冷クーラーは構造が比較的単純で、価格を抑えやすいのがメリットです。一般的なゲーミングPCであれば、大型の空冷クーラーでも十分に冷却できます。

簡易水冷クーラーは、高性能CPUを長時間高負荷で使用する場合に向いています。動画のエンコード、3DCGレンダリング、CPUを使用した計算処理などでは効果を期待できます。

CPUの用途おすすめクーラー
Web閲覧、事務作業標準クーラーでも可
ミドルクラスのゲーミングPCサイドフロー型空冷
高性能CPU搭載ゲーミングPC大型空冷または簡易水冷
動画編集、3DCGレンダリング大型空冷または簡易水冷
静音性重視大型空冷を優先的に検討

簡易水冷だから必ず静かになるわけではありません。ラジエーターファンに加えてポンプも搭載されるため、製品や設定によっては空冷より動作音が気になる場合もあります。

5位:ケースファン

CPUやGPUの熱をケース外へ排出するためには、ケースファンも重要です。

標準構成のファンが少ない場合、ケース内部に熱がこもり、CPUクーラーやGPUファンの回転数が高くなることがあります。

特に高性能GPUを搭載する場合は、前面吸気ファンと背面排気ファンが適切に配置されているか確認しましょう。

ケースファンを追加することで、次のような効果が期待できます。

  • ケース内部の温度を下げやすくなる
  • CPUやGPUファンの回転数を抑えやすくなる
  • SSDや電源周辺の熱を排出しやすくなる
  • パーツの性能を安定して引き出しやすくなる

ただし、ファンを増やしすぎると動作音も増える可能性があります。ファンの数だけでなく、ケース全体のエアフローが重要です。

6位:CPU・GPU

CPUとGPUはパソコンの性能を大きく左右しますが、注文時のカスタマイズよりも、最初のモデル選びが重要です。

ゲーミングPCはGPUを優先する

ゲームが主な用途なら、基本的にはCPUよりもGPUを優先します。

画質設定や解像度を上げるほどGPUの負荷が大きくなるため、フルHDよりもWQHD、WQHDよりも4Kで高性能なGPUが必要です。

限られた予算の中でCPUとGPUのどちらかを上位モデルに変更する場合は、ゲーム用途ではGPUへ予算を配分したほうがフレームレートを伸ばしやすい傾向があります。

ただし、競技性の高いゲームで非常に高いフレームレートを狙う場合や、シミュレーションゲームなどCPU負荷の大きいタイトルでは、CPU性能も重要です。

動画編集や配信はCPUとのバランスが重要

動画編集、ゲーム配信、音楽制作などでは、GPUだけでなくCPU性能も重要です。

動画編集ソフトによってはGPUを利用したエフェクト処理やエンコードを行いますが、すべての処理をGPUだけで行うわけではありません。

そのため、クリエイターPCではCPUだけ、またはGPUだけを極端に高性能にするのではなく、用途に合ったバランスを考える必要があります。

7位:無線LAN・Bluetooth

デスクトップ型のBTOパソコンでは、無線LANやBluetoothが標準搭載されていない場合があります。

有線LANを使用する場合でも、Bluetoothイヤホン、ゲームコントローラー、マウス、キーボードなどを使用するなら、Bluetooth機能が必要です。

注文時に無線LANカードを追加しておけば、USBアダプターを後から接続する必要がありません。

ただし、有線LANのみで使用し、Bluetooth機器も使わない場合は追加しなくても問題ありません。

8位:保証期間

BTOパソコンには通常、メーカー保証が付属していますが、標準保証の期間や内容はメーカーによって異なります。

長期間使用する予定であれば、延長保証も検討しましょう。

特に、高額なゲーミングPCやクリエイターPCでは、故障したパーツによって修理費用が高額になる可能性があります。

一方で、延長保証の料金が高い場合や、自分でパーツを交換できる場合は、必ずしも加入する必要はありません

保証を追加するときは、次の点を確認しましょう。

  • 保証期間
  • 自然故障のみか、物損も対象か
  • 修理時の送料
  • 修理回数の制限
  • 保証上限額
  • パーツ交換後も保証が継続するか

優先度が低いカスタマイズ

用途によっては便利ですが、多くの人にとって優先度が低い項目もあります。

光学ドライブ

DVDやBlu-rayを使用しない場合、光学ドライブは必要ありません。

ソフトウェアやゲームの多くはダウンロード形式で提供されているため、必要になったときに外付けドライブを購入する方法でも対応できます

カードリーダー

デジタルカメラのSDカードを頻繁に使用するなら便利ですが、使用頻度が低い場合は外付けカードリーダーでも十分です。

RGBイルミネーション

LEDファンや発光メモリは見た目を楽しむためのカスタマイズです。性能向上にはほとんど影響しないため、予算が限られている場合は、メモリやSSDを優先しましょう。

Officeソフト

WordやExcelが必要な場合は追加してもよいですが、すでにライセンスを持っている場合や、無料のオフィスソフトを使用する場合は不要です。

サブスクリプション型と買い切り型では利用条件が異なるため、価格だけでなく使用できる台数や機能も確認しましょう。

用途別のおすすめカスタマイズ

black flat screen computer monitor beside black computer keyboard

普段使い・事務作業向け

Web閲覧、動画視聴、文書作成などが中心なら、大幅なカスタマイズは必要ありません。

項目おすすめ構成
メモリ16GB
SSD500GB~1TB
電源標準構成
CPUクーラー標準または静音空冷
GPU内蔵GPUでも可
無線LAN必要に応じて追加

複数のアプリを同時に使用する場合や、長期間使用したい場合は、SSDを1TBにしておくと安心です。

ゲーミングPC向け

ゲーミングPCでは、GPUを中心に構成を考えます。

項目おすすめ構成
メモリ32GB
SSD1TB以上
電源GPUに合った容量+余裕
CPUクーラーサイドフロー型空冷以上
ケースファン吸気・排気を確保
GPU解像度と画質設定に合わせて選択

予算が限られている場合は、CPUを過剰に上位モデルへ変更するよりも、GPU、メモリ、SSDへ予算を配分したほうが使いやすい構成になりやすいでしょう。

動画編集・配信向け

動画編集や配信では、CPU、GPU、メモリ、ストレージのバランスが重要です。

項目おすすめ構成
メモリ32~64GB以上
SSD1~2TB以上
追加ストレージ素材・キャッシュ用に検討
電源高負荷を考えて余裕を確保
CPUクーラー大型空冷または簡易水冷
GPU使用ソフトに合わせて選択

4K動画やAfter Effectsを扱う場合は、メモリを64GB以上にすると作業しやすくなります。また、素材やキャッシュを保存するために、2台目のSSDを追加する構成も有効です。

CAD・3DCG向け

CADや3DCGでは、使用するソフトによってCPUとGPUの重要度が変わります。

項目おすすめ構成
メモリ32~64GB以上
SSD1TB以上
電源GPUに合わせて選択
CPUクーラー高負荷に耐えられるもの
GPUソフトの推奨環境を確認
保証業務利用なら延長保証を検討

3DCGレンダリングではGPU性能が重要になることがありますが、モデリングや一部の処理ではCPU性能も影響します。使用するソフトの推奨環境や、GPU認証の有無を確認しましょう。

予算が限られている場合の優先順位

カスタマイズ予算が限られている場合は、次の順番で考えるとよいでしょう。

  1. 用途に必要なCPU・GPUを搭載したモデルを選ぶ
  2. メモリ容量を不足しない構成にする
  3. SSDを1TB以上にする
  4. 高性能構成なら電源を見直す
  5. CPUクーラーとケースファンを強化する
  6. 無線LANや保証などを必要に応じて追加する

性能を重視する場合でも、CPUやGPUだけに予算を集中させるのはおすすめできません。

高性能GPUを搭載していても、メモリが少なかったり、SSD容量が不足していたりすると、日常的な使い勝手が悪くなります。パソコン全体のバランスを考えてカスタマイズすることが重要です。

BTOパソコンをカスタマイズするときの注意点

カスタマイズ価格が割高な場合がある

BTOメーカーのカスタマイズ価格は、パーツ単体の市場価格より高く設定されていることがあります。

メモリやSSDを自分で交換できる人は、最小構成で購入して後から増設したほうが安くなる場合があります

ただし、自分でパーツを交換すると、故障時の原因切り分けが難しくなったり、メーカーの保証条件に影響したりする可能性があります。保証を重視するなら、購入時にカスタマイズしたほうが安心です。

パーツのメーカーや型番を確認する

BTOパソコンでは、メモリ、SSD、電源などのメーカーや型番が公開されていない場合があります。

型番が記載されている場合は、性能、保証、レビューなどを確認しましょう。型番が非公開の場合は、BTOメーカーの保証内容やサポート体制も含めて判断する必要があります。

将来の増設が可能か確認する

将来的にメモリやSSDを増設する予定があるなら、空きスロットやドライブベイを確認しましょう。

コンパクトなケースでは、一般的なデスクトップケースよりも増設できるパーツが限られることがあります。GPUの長さや電源ユニットの規格が特殊な場合もあるため、将来のアップグレードを重視する人は、拡張性の高いモデルを選ぶのがおすすめです。

まとめ

BTOパソコンのカスタマイズでは、すべてのパーツを上位モデルへ変更する必要はありません。

最初に用途に合ったCPUとGPUを搭載したモデルを選び、その後にメモリ、SSD、電源、CPUクーラーの順番で構成を調整すると、予算を有効に使いやすくなります。

一般的なゲーミングPCなら、メモリ32GB、SSD 1TB以上を基準に考えるとよいでしょう。動画編集や3DCGなどのクリエイティブ用途では、メモリ64GBや追加SSDも検討対象になります。

電源ユニットやCPUクーラーは直接的な処理性能を示すパーツではありませんが、高性能なCPUやGPUを安定して動かすために重要です。

価格だけでなく、性能、容量、冷却、静音性、拡張性のバランスを考えながら、自分の用途に合ったBTOパソコンへカスタマイズしましょう。

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