BTOパソコンの電源容量は750W・850W・1000Wのどれがよい?

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最終更新日:2026年9月10日

BTOパソコンを買うとき、「750W・850W・1000Wのどれを選べばよいのか」と、電源ユニットの容量で迷うことがあります。

容量が大きいほど安心に見えますが、必要以上に大きな電源を選んでも、パソコンの処理性能が上がるわけではありません。

電源容量の目安は次のとおりです。

電源容量おすすめする構成
750WRTX 5060 Ti~RTX 5070、RX 9070など
850WRTX 5070 Ti、RTX 5080、RX 9070 XTなど
1000WRTX 5090、最上位CPUとの組み合わせ
1000W超オーバークロックモデル、マルチGPU、特殊なワークステーション

一般的なゲーミングPCやクリエイターPCであれば、750Wまたは850Wで十分です。

電源選びに迷ったら、850Wが最もバランスのよい選択です。RTX 5070 Tiクラスまで余裕を持ちやすく、将来GPUを交換するときにも対応しやすくなります。

1000W電源が必要になるのは、主にRTX 5090などの最上位GPUを搭載する場合です。

BTOパソコンの電源容量はGPUを基準に選ぶ

パソコンの消費電力を大きく左右するのは、基本的にGPUです。

CPUやストレージの数も影響します。ただし、一般的なBTOパソコンなら、搭載するGPUを基準に電源容量を決めれば、大きく外すことはありません

現在のGeForceとRadeonについて、公式の推奨電源容量は次のとおりです。

GPUGPU消費電力の目安メーカー推奨電源
GeForce RTX 5060145W550W
GeForce RTX 5060 Ti180W600W
GeForce RTX 5070250W650W
GeForce RTX 5070 Ti300W750W
GeForce RTX 5080360W850W
GeForce RTX 5090575W1000W
Radeon RX 9070220W650W
Radeon RX 9070 XT304W750W

NVIDIAは、RTX 5070 Tiで750W、RTX 5070で650W、RTX 5060 Tiで600Wをシステム電力の目安としています。RTX 5080は850W、RTX 5090は1000Wです。

AMDも、RX 9070には650W、RX 9070 XTには750W以上の電源を推奨しています。

ただし、これらは標準仕様を基準にした数値です。

BTOパソコンのGPUがメーカー独自のオーバークロックモデルなら、公式値より消費電力が高くなることがあります。その場合は、GPUメーカーやBTOショップが指定する電源容量を優先してください。

動画編集で使用するGPUに迷っている方は、「動画編集向けGPUの選び方」も参考にしてください。

750W電源がおすすめの人

750W電源は、ミドルクラスからミドルハイクラスの構成に向いています。

具体的には、次のGPUを搭載する場合に適しています。

  • GeForce RTX 5060
  • GeForce RTX 5060 Ti
  • GeForce RTX 5070
  • Radeon RX 9070
  • Radeon RX 9070 XT

RTX 5060 TiやRTX 5070であれば、750Wでも十分な余裕があります。

RX 9070 XTも、AMDの推奨最低電源容量は750Wです。標準的なCPUとの組み合わせなら、750Wで問題ありません。

750W電源のメリット

750W電源は、850Wや1000Wより価格を抑えやすいのがメリットです。一般的なゲーミングPCなら、容量も十分です。

Core Ultra 5・Core Ultra 7・Ryzen 5・Ryzen 7クラスのCPUと、RTX 5060 TiやRTX 5070を組み合わせる場合、1000W電源はほとんど必要ありません。

同じ予算なら、容量だけを大きくするより、信頼性の高い750W電源を選んだほうがよい場合があります

たとえば、製品が分からない1000W電源より、メーカーと型番が公開されたATX 3.1対応の750W電源のほうが安心です。

750W電源のデメリット

将来RTX 5080以上へ交換すると、電源容量が足りなくなる可能性があります。

将来ハイエンドGPUへ交換する予定があるなら、最初から850Wを選んでおくと、あとで電源ユニットを交換する手間を減らせます

ただし、「いつか交換するかもしれない」という理由だけで1000Wまで増やす必要はありません。

850W電源がおすすめの人

850W電源は、現在のBTOパソコンで使いやすい容量です。

次のような構成に向いています。

  • GeForce RTX 5070 Ti
  • GeForce RTX 5080
  • Radeon RX 9070 XT
  • 高性能CPUとRTX 5070の組み合わせ
  • 将来的にGPUをアップグレードする予定がある構成

RTX 5080の公式推奨電源容量は850Wです。RTX 5070 Tiは750Wが公式の目安ですが、Core Ultra 9やRyzen 9などの高性能CPUと組み合わせるなら、850Wを選ぶと電源容量に余裕を持たせられます

850W電源は迷ったときに選びやすい

750Wと850Wの価格差が小さければ、850Wを選ぶ価値があります。

特に、次の条件に当てはまる人には850Wがおすすめです。

  • RTX 5070 Tiを搭載する
  • CPUとGPUの両方に高負荷をかける
  • 動画編集や3DCGレンダリングを長時間行う
  • 数年後にGPUを交換する可能性がある
  • 静音性を重視している

電源容量に余裕があれば、電源ユニットを常に最大出力付近で使う状態を避けやすくなります。負荷が低いと、電源ファンの回転数を抑えられる製品もあります。そのため、静音性で有利になる場合があります。

ただし、ファン制御は製品ごとに違います。「850Wなら必ず静かになる」という意味ではありません。

RX 9070 XTは750Wと850Wのどちらがよい?

RX 9070 XTの公式推奨電源容量は750Wなので、標準構成であれば750Wで十分です。

次のような構成なら、850Wを検討してもよいでしょう。

  • Ryzen 9やCore Ultra 9を搭載する
  • オーバークロック仕様のRX 9070 XTを搭載する
  • ストレージや拡張カードを複数搭載する
  • 将来的なGPU交換も考えている
  • 750Wとの価格差が小さい

費用を抑えたいなら750W、拡張性を重視するなら850Wが目安です。

1000W電源がおすすめの人

1000W電源は、RTX 5090などの最上位GPUを搭載する構成向けです。

RTX 5090のTotal Graphics Powerは、GPU単体で575Wです。NVIDIAが示すシステム電力要件は1000Wです。

RTX 5090搭載のBTOパソコンでは、1000Wが実質的な最低ラインになることがあります

1000W電源を選びたい構成

次のような構成には1000W電源が適しています。

  • GeForce RTX 5090搭載PC
  • 最上位CPUと最上位GPUの組み合わせ
  • CPUやGPUをオーバークロックする
  • 高性能な拡張カードを複数搭載する
  • ストレージや冷却パーツを多数搭載する
  • AI処理や3DCGレンダリングで長時間フル稼働させる

たとえば、Core Ultra 9 285Kは最大ターボ時に250Wを使います。Ryzen 9 9950Xの標準TDPは170Wです。高性能CPUと消費電力の大きなGPUを組み合わせるなら、ミドルクラスより電源容量に余裕が必要です。

RTX 5080に1000W電源は必要?

通常のRTX 5080搭載PCであれば、基本的には850Wで十分です。

NVIDIAもRTX 5080の最小定格電力として850Wを案内しています。

ただし、次のような場合は1000Wも選択肢になります。

  • 消費電力を引き上げたオーバークロックモデル
  • Core Ultra 9やRyzen 9との組み合わせ
  • CPUとGPUを同時に長時間フル稼働させる
  • 将来的にRTX 5090クラスへ交換する
  • 850Wとの価格差が小さい

一般的なゲーム用途でRTX 5080を使うだけなら、1000Wは必須ではありません。

電源容量は大きいほど性能が上がるわけではない

750W電源から1000W電源に変更しても、CPUやGPUの処理性能が直接上がるわけではありません。

電源容量は、電源ユニットが供給できる最大出力です。

実際の消費電力は搭載しているパーツと処理負荷によって決まります。1000W電源を搭載したからといって、常に1000Wを消費するわけではありません。

たとえば、パソコン内部のパーツが400Wを必要とするとします。コンセント側の消費電力は、おおむね400Wに変換損失を加えた分です。1000W電源だからといって、1000Wを使うわけではありません。

大容量電源に変更しただけで、電気代が大幅に上がることもありません。

ただし、1000W電源は750W電源より高くなる傾向があります。使わない容量に追加料金を払うより、CPU・GPU・メモリ・SSDなどに予算を回すほうが、体感性能を高めやすくなります。

電源容量には余裕を持たせたほうがよい理由

メーカー推奨と同じ電源容量でも基本的には動作します。ただし、構成によっては少し余裕を持たせたほうが安心です。

CPUの消費電力も加わる

GPUだけでなく、CPUも多くの電力を消費します。

特にCore Ultra 9やRyzen 9などの高性能CPUは、高負荷時の消費電力が大きいため、GPUの推奨電源容量に合わせただけでは余裕が少なくなる場合があります。

ゲームではGPUの負荷が中心です。一方で、動画の書き出し、3DCGレンダリング、AI処理では、CPUとGPUの両方に高い負荷がかかることがあります。

GPUによっては瞬間的に消費電力が増える

GPUの消費電力は常に一定ではありません。

処理内容によって負荷が変わり、短時間だけ平均値を上回る電力を要求することがあります。

ATX 3.1の電源設計ガイドには、PCI Express拡張カードの電力が一時的に変動することを想定した項目があります。

新しい高性能GPUを搭載するなら、容量だけでなく、こうした電力変動を考えた新しい規格の電源も確認する必要があります。

電源ユニットの経年劣化も考慮する

電源ユニットは長期間使うと、内部部品が劣化し、新品時と同じ状態を保てなくなる可能性があります。

購入時点で容量に余裕がない構成より、ある程度余裕を持たせた構成のほうが長く使いやすくなります。

ただし、必要容量の2倍を選ぶ必要はありません。750Wで十分なら、1000Wまで増やすより850W程度のほうが現実的です。

容量だけでなく電源の品質も確認する

BTOパソコンの電源は、750W・850W・1000Wといった容量だけで決めないほうがよいでしょう。

同じ850W電源でも、電源規格や変換効率、保護回路、付属ケーブル、保証期間などに違いがあります。

ATX 3.1対応電源を優先する

RTX 50シリーズなどの新しいGPUを搭載する場合は、ATX 3.1対応電源を優先するとよいでしょう

Intelの電源設計ガイドでは、ATX 3.1の仕様が定められています。PCIe拡張カードの電力変動や、12V-2×6補助電源コネクタも対象です。

特にRTX 5080やRTX 5090を搭載する場合は、次の点を確認してください。

  • ATX 3.1対応
  • PCIe 5.x対応
  • 12V-2×6ケーブルを標準で搭載
  • GPUに必要な出力に対応したケーブルを搭載
  • GPUメーカーが指定する容量を満たしている

変換アダプターでも接続できる場合があります。ただし、新しくBTOパソコンを買うなら、電源からGPUへ直接つなげられるネイティブケーブル付きの製品が扱いやすいです。

80 PLUS Goldは容量ではなく変換効率の規格

BTOパソコンの構成表には、「850W 80 PLUS Gold」のように記載されていることがあります。

80 PLUSは、電源ユニットの変換効率を示す認証です。Standard、Bronze、Silver、Gold、Platinum、Titaniumなどの区分があります。上位になるほど、一定負荷での変換効率が高くなります。

ただし、80 PLUS認証は主に変換効率を評価するものです。

80 PLUS Goldだからといって、すべての部品品質や耐久性が必ず優れているわけではありません。

電源を選ぶときは、認証に加えて次の項目も確認してください。

  • 電源メーカー
  • 正確な製品型番
  • ATX規格
  • 保護回路
  • 保証期間
  • 12V-2×6ケーブルの有無
  • BTOショップの標準保証

一般的なBTOパソコンなら、80 PLUS Goldの電源を選べば効率面では十分です。Platinumへ変更しても、パソコンの性能は上がりません。価格差が大きいなら、無理に変更する必要はありません。

メーカーや型番が書かれている電源を選ぶ

BTOショップによっては、電源ユニットのメーカーや型番が公開されていないことがあります。

「850W 80 PLUS Gold」のように容量と認証しか書かれていない場合、購入前に実際の製品を特定できません。

可能であれば、次の情報まで公開されている電源を選びましょう。

  • メーカー名
  • 製品名・型番
  • ATX 3.1対応の有無
  • 12V-2×6ケーブルの有無
  • 保証期間

メーカーや型番が非公開でも、品質が低いとは限りません。ただ、製品情報が公開されていれば、仕様や評判を確認しやすくなります。

電源メーカーや製品型番まで指定したいなら、カスタマイズの選択肢が多いサイコムも向いています。

750Wから850Wへ変更する価値はある?

次の条件に当てはまるなら、750Wから850Wへの変更を検討してもよいでしょう。

  • RTX 5070 Tiを搭載している
  • RX 9070 XTを搭載している
  • Core Ultra 9やRyzen 9を搭載している
  • CPUとGPUを同時に使用する作業が多い
  • 将来的にGPUを交換する予定がある
  • 価格差が数千円程度に収まっている

RTX 5060やRTX 5060 Tiを搭載し、将来GPUを交換する予定もないなら、750Wで十分です

電源容量を850Wに増やしても、処理性能は直接上がりません。予算が限られるなら、メモリやSSDを優先したほうがよいでしょう。

850Wから1000Wへ変更する価値はある?

RTX 5090を搭載する場合は1000Wが必要ですが、RTX 5070 TiやRTX 5080では必須ではありません。

次の条件に当てはまるなら、1000Wも候補になります。

  • RTX 5090を搭載する
  • 将来的に最上位GPUへ交換する
  • GPUが高消費電力のオーバークロックモデル
  • CPUとGPUの電力制限を引き上げる
  • 多数の拡張パーツを搭載する

RTX 5070やRX 9070 XTを搭載する一般的な構成なら、1000W電源は過剰になりやすいです。

BTOパソコンの電源容量に関するよくある質問

1000W電源は常に1000W消費する?

1000Wは、電源ユニットが供給できる最大容量を表します。

実際に使用する電力は、CPUやGPUなどのパーツが必要としている電力によって変わります。1000W電源を搭載しても、常に1000Wを消費するわけではありません。

電源容量が不足するとどうなる?

電源容量が不足すると、高負荷時にパソコンが再起動したり、電源が落ちたりする可能性があります。

ただし、突然電源が落ちる原因は、電源容量だけではありません。電源ユニットの故障やGPUケーブルの接続不良、CPU・GPUの温度、メモリの不具合なども考えられます。

RTX 5070 Tiは750Wで大丈夫?

NVIDIAの公式推奨電源容量は750Wなので、標準的な構成なら750Wで使用できます。

ただし、高性能CPUと組み合わせる場合や、将来GPUを交換する予定があるなら、850Wを選ぶと余裕を持たせられます。

RTX 5080は850Wで大丈夫?

標準仕様のRTX 5080なら、公式推奨容量である850Wが基本です。

オーバークロックモデルや消費電力の大きいCPUと組み合わせる場合は、GPUメーカーやBTOショップの指定を確認してください。

電源はGoldとPlatinumのどちらがよい?

一般的なゲーミングPCやクリエイターPCであれば、80 PLUS Goldで十分です。

Platinumは変換効率が高いものの、価格差を回収できるとは限りません。長時間高負荷で使うワークステーションや、変換効率を重視する場合に検討するとよいでしょう。

まとめ

BTOパソコンの電源容量は、搭載するGPUを基準に選ぶのが基本です。

構成おすすめ容量
RTX 5060・RTX 5060 Ti750W
RTX 5070・RX 9070750W
RTX 5070 Ti750W~850W
RX 9070 XT750W~850W
RTX 5080850W
RTX 50901000W以上

一般的なゲーミングPCなら750Wが目安です。ハイエンド構成や将来のGPU交換まで考えるなら、850Wがおすすめです。

1000W電源が必要になるのは、主にRTX 5090などの最上位GPUを搭載する場合です。

迷ったら、「RTX 5070までなら750W、RTX 5070 TiやRTX 5080なら850W、RTX 5090なら1000W」を目安にすると選びやすいです。

ただし、電源は容量だけでなく品質も重要です。新しいGPUを搭載する場合は、ATX 3.1対応や12V-2×6ケーブルの有無、メーカー・型番、保証期間も確認しましょう。

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