G-Master Spear 2は何が変わった?旧モデルとケース・冷却・価格を比較
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最終更新日:2026年9月24日
サイコムの「G-Master Spear 2
」は、2026年7月16日に発売されたゲーミングPCです。最大の変更点は、標準ケースが「Cooler Master MasterBox CM694」から「Fractal Design Epoch S」に変わったことです。
新型は机に置きやすくなった一方、内蔵光学ドライブや大量のHDDを使う人は旧型ケースとの違いを確認する必要があります。冷却性能の改善はメーカーの説明に基づくもので、旧型との同条件の温度・騒音測定値は確認できません。
この記事は2026年9月23日時点のサイコム公表資料と製品仕様を基に、旧「G-Master Spear X870A」と新「G-Master Spear 2 X870A」を中心に比べます。価格は発売時の公表額と、確認できた注文画面の選択肢を区別します。
新型は省スペースと手入れのしやすさが強み

新型を選ぶ理由は、ケースが小さくなり、前面の取り外せる防塵フィルターと標準ファン構成が変わったことです。CPUクーラーには、旧型X870Aと同じNoctua「NH-U12S redux」を採用しています。CPUクーラーまで全面的に新しくなったわけではありません。
旧型のCM694は5.25インチの前面ベイを2基備えます。内蔵DVD・Blu-rayドライブや多くのHDDを使いたい人には、こちらの設計が合います。ただし旧型本体は販売終了と表示されています。
旧モデルとG-Master Spear 2の違いを一覧で比較
同じX870A系で比べると、ケースと設置寸法が変わり、CPU・GPUの製品クラスは共通です。ケース単体の最大搭載数と、BTOの注文画面で選べる構成は同じではありません。
| 項目 | 旧 G-Master Spear X870A | G-Master Spear 2 X870A |
|---|---|---|
| 標準ケース | Cooler Master MasterBox CM694 | Fractal Design Epoch S(サイコム独自仕様) |
| 外形寸法 | 幅220×奥行き506×高さ493mm | 幅215×奥行き447×高さ469mm |
| CPU | Ryzen 7 9700X | Ryzen 7 9700X |
| GPU | GeForce RTX 5060 Ti 16GB | GeForce RTX 5060 Ti 16GB |
| CPUクーラー | Noctua NH-U12S redux | Noctua NH-U12S redux |
| 前面の5.25インチベイ | 2基 | なし |
| ケースのGPU長上限 | 最大410mm(干渉条件あり) | 前面ファン使用時372mm/前面ラジエーター使用時345mm |
| 販売状態 | 旧型ページに販売終了と表示 | 新型の注文ページを掲載 |
旧型のGPU最大長はサイコム公表値です。新型の長さはケースメーカーの一般仕様です。実際に選べるGPUや冷却部品は、サイコムの注文画面で確認してください。
ケース変更で机上の面積はどれくらい減った?
外形寸法から計算すると、机を占める面積は約13.7%小さくなります。旧型は22.0×50.6cmで約1,113cm²、新型は21.5×44.7cmで約961cm²です。差は約152cm²。特に奥行きが5.9cm短くなりました。
幅×奥行き×高さで求めた外形上の容積は、旧型約54.9L、新型約45.1Lです。減少率は約17.9%。これはPC内部で部品に使える実容量ではなく、外側の寸法を掛けた比較です。
購入前には机の奥行きだけでなく、背面のケーブルと排気のための空間も測ってください。上部を棚でふさぐ置き方なら、上面メッシュの扱いにも注意が必要です。
冷却は改善した?標準ファンと水冷の制約を確認
新型のサイコム採用ケースは、前面2基・背面1基のMomentum 12ファンと、着脱できる前面フィルターを備えます。前面から空気を取り込み、背面へ排出する構成です。前面と上面はメッシュで、空気の通り道を確保しています。
ここは一般販売のEpochと区別が必要です。Fractal Designの通常版は前面にMomentum 12を3基搭載します。一方、サイコムの採用仕様は前面2基・背面1基です。メーカーの発売資料には「前面に3基」とも書かれていますが、サイコムの製品説明では2基+1基と案内されています。注文時に最新仕様を確認してください。
ケースメーカーの仕様上、新型は上面に最大240mm、前面に最大360mmの水冷ラジエーターを設置できます。ただし前面にラジエーターを付けると、GPUの許容長は372mmから345mmに減ります。360mm水冷と長いGPUの同時搭載は、各パーツの実寸と注文画面の適合条件で判断します。
旧CM694も最大360mmの水冷ラジエーターに対応します。新型のほうが必ず低温・静音になるとまでは言えません。ファンの回転数、室温、GPU、フィルターの汚れ具合によって結果が変わるためです。
失った拡張性は?光学ドライブ・HDD・GPUで判断
旧型の大きな利点は、前面の5.25インチベイ2基と、多数のドライブを収められるケース設計です。新型のEpoch Sには5.25インチベイがありません。ディスクを使う人はUSB接続の外付けドライブが候補になります。サイコムの新型注文画面にも外付け光学ドライブの欄があります。
通常版Epochの仕様では、3.5インチまたは2.5インチの共用マウントが2カ所、2.5インチ専用が2カ所です。大量のHDDを内蔵する用途には旧CM694の設計が有利です。ただし旧型でも大型GPUの選択時にはドライブケージを外す場合がありました。
GPUの公称最大長も、旧型410mmから新型372mmへ38mm短くなります。前面水冷を付ける場合は345mmで、旧型との差は65mmです。将来GPUを交換する人は、GPUの長さだけでなく厚みと電源ケーブルの曲げしろも確認してください。
価格は上がった?発売時の3機種と旧型比較の限界
サイコムが公表した発売時の税込価格は、B760i D4が355,400円、X870Aが371,710円、Z890iが411,140円からです。最も安い構成と高い構成の差は55,740円です。ただしCPU・メモリ規格・マザーボードが違い、ケースだけの価格差ではありません。
| 新型のモデル | 発売時の税込価格 | 発売資料の標準CPU | 発売資料の標準メモリ |
|---|---|---|---|
| G-Master Spear 2 B760i D4 | 355,400円~ | Core i7-14700 | DDR4 32GB |
| G-Master Spear 2 X870A | 371,710円~ | Ryzen 7 9700X | DDR5 32GB |
| G-Master Spear 2 Z890i | 411,140円~ | Core Ultra 7 270K Plus | DDR5 32GB |
上の価格と構成は2026年7月16日の発売資料に基づきます。現在の製品一覧ではB760i D4のメモリが16GBと表示され、発売資料の32GBと異なります。今の購入額は、希望するメモリ容量にそろえた注文画面の税込総額で比較してください。
旧型X870Aの製品ページには現行の販売価格が表示されず、販売終了と記されています。このため、旧型と新型の「同条件で何円値上がりしたか」は算定できません。新型X870Aの注文画面には旧CM694ケースの選択肢が「−8,230円」と表示されますが、確認時点で在庫切れです。この数字はケース選択時の表示差額で、旧型PC本体の価格差でも、購入できる値引き額でもありません。
誰に向いている?用途別の選び方
新たに買うなら、まず使い方に合うCPU・GPU・メモリを決め、そのあとケースの制約を確認するのが確実です。新型は空間を抑えたい人や、フィルターを外して前面を掃除したい人に向きます。
- ゲームを中心に使う人:遊ぶ解像度に合わせてGPUを選び、設置場所とGPUの長さを確認する。
- 配信や動画編集もする人:CPUと32GB以上のメモリを検討し、保存先となるSSD容量も見積もる。
- ディスクや大量のHDDを使う人:旧CM694の利点を踏まえ、外付けドライブやNASを含めて検討する。
- 静音性を最優先する人:ファン数だけで決めず、GPUの冷却方式と実機の騒音測定も探す。
選択肢が多くて迷う場合は、サイコムの特徴と買い方を先に確認してください。サイズを重視するなら小型BTOの冷却・拡張性比較、別シリーズも比べるならVelox Mini 2とVelox IIIの比較も参考になります。冷却の選択肢はBTOのCPUクーラー比較でも確認できます。
まとめ:ケースの進化と引き換えに、旧型のベイを失った
G-Master Spear 2は、ケースを約14%省スペースにし、標準の通気と掃除のしやすさを見直したモデルです。一方で、旧型にあった5.25インチベイと、長いGPUや多数のHDDを収める余裕は小さくなりました。
冷却と静音の実力差には同条件の実測が必要です。旧型の販売価格も確認できないため、「新型のほうが何円高い」とは断定できません。購入する場合はサイコムの製品一覧
から、希望の構成と最新の見積額を確認してください。














