Windows 11 HomeとProはどちらを選ぶべき?違いとBTOパソコンでの選び方

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最終更新日:2026年8月11日

Windows 11を搭載したBTOパソコンを注文するとき、HomeとProのどちらを選ぶべきか迷うことがあります。

ProはHomeより上位のエディションですが、CPUやGPUの性能を引き上げるOSではありません。違いの中心は、ドライブ暗号化の管理、リモートデスクトップのホスト機能、仮想マシン、会社のネットワーク管理などです。

個人がゲーム、動画編集、画像編集、DTM、Web閲覧などに使うなら、基本的にはWindows 11 Homeで十分です。

一方、外出先から自宅・職場のPCへWindows標準のリモートデスクトップで接続したい人、BitLockerを細かく管理したい人、Hyper-VやWindows Sandboxを使う人、会社のドメインへ参加する人はProを選びましょう。

この記事では、機能表を並べるだけでなく、BTOパソコンの追加予算をProへ使う価値があるのかまで判断できるように解説します。

※機能と価格は2026年8月11日時点の情報です。BTOメーカーのカスタマイズ料金は変更されることがあります。

必要なPro限定機能が一つでもあればPro、なければHome

「仕事に使うか」ではなく、「Proでしか使えない機能が必要か」で選ぶのが失敗しにくい判断方法です。

選ぶエディションおすすめの人
Windows 11 Homeゲーム、動画編集、画像編集、DTM、配信、Office、Web閲覧が中心の人
Windows 11 Home追加予算をメモリ、SSD、GPUなどへ回したい人
Windows 11 Pro接続される側のPCとしてリモートデスクトップを使う人
Windows 11 ProBitLockerでドライブやUSBメモリの暗号化を管理したい人
Windows 11 ProHyper-VやWindows Sandboxを使う人
Windows 11 ProActive DirectoryやMicrosoft Entra IDへの参加が必要な人
Windows 11 Pro128GBを超えるメモリを搭載する人

「Proのほうが高性能そう」という理由だけで選ぶ必要はありません。同じCPU、GPU、メモリを搭載したPCであれば、HomeからProへ変更しても、一般的なゲームや動画編集が目に見えて速くなるわけではありません。

Windows 11 HomeとProの違いを比較

HomeとProで普段の操作性はほぼ同じですが、Proにはセキュリティ、遠隔操作、仮想化、組織管理に関する機能が追加されています。

比較項目Windows 11 HomeWindows 11 Pro選び方への影響
ゲーム・動画編集・Office対応対応通常は差を気にしなくてよい
Windows セキュリティ対応対応ウイルス対策やファイアウォールは両方に搭載
デバイスの暗号化対応機種で利用可能対応機種で利用可能Homeでも条件を満たせば自動暗号化が可能
BitLockerドライブ暗号化の有効化・管理非対応対応暗号化を細かく管理するならPro
リモートデスクトップの接続先(ホスト)非対応対応外部からこのPCを操作するならPro
リモートデスクトップの接続元(クライアント)対応対応別のPro PCへ接続するだけならHomeでもよい
Hyper-V非対応対応Windows標準の仮想マシンを使うならPro
Windows Sandbox非対応対応隔離環境でソフトを試すならPro
グループポリシー非対応対応複数の設定を一括管理するならPro
Active Directory・Microsoft Entra ID参加非対応対応会社の管理環境に参加するならPro
最大メモリ容量128GB2TB128GBを超えるワークステーションはPro

Microsoftの公式資料では、Windows 11 Homeの物理メモリ上限は128GB、Proは2TBです。ただし、実際に搭載できる容量はマザーボードとCPUの上限にも制限されます。

OS以外の標準構成もあわせて確認したい方は、「BTOパソコンの標準構成はそのまま買ってよい?」を参考にしてください。

Proを選ぶ価値がある5つの機能

Proの価値は、使わない機能の数ではなく、自分に必要な限定機能があるかで決まります。

1.BitLockerを自分で有効化・管理できる

PCの紛失や盗難に備えて暗号化するだけでなく、暗号化するドライブや回復方法を管理したいならProが適しています。

BitLockerはドライブ全体を暗号化し、PCやストレージが盗まれたときにデータを読み取られにくくする機能です。ノートPCを持ち歩く人や、顧客情報・契約書・未公開データを保存する仕事用PCでは価値があります。

ただし、「Homeには暗号化機能がまったくない」という説明は正確ではありません。Windows 11 Homeでも、対応するPCでは「デバイスの暗号化」を利用できます。Windows 11 バージョン24H2以降は対象機種も拡大しています。

Homeのデバイス暗号化は手軽ですが、外付けドライブやUSBメモリまで含めて暗号化を管理したい場合は、BitLockerとBitLocker To Goを使えるProのほうが適しています。暗号化を使う場合は、回復キーをMicrosoftアカウントなどへ確実に保存しておきましょう。

2.リモートデスクトップの接続先になれる

外出先のノートPCから自宅や職場のデスクトップPCをWindows標準機能で操作したいなら、接続先のPCにProが必要です。

Windows 11 Homeは、別のPCへ接続するクライアントとしては利用できます。しかし、Homeを搭載したPCは、Windows標準のリモートデスクトップで接続されるホストにはなれません。

例えば、次の構成ではデスクトップ側にProが必要です。

  • 外出先:Windows 11 HomeのノートPC
  • 自宅:Windows 11 Proの高性能デスクトップPC
  • 操作:外出先から自宅PCへリモートデスクトップ接続

Chrome Remote Desktopなど別の遠隔操作サービスを使う方法もありますが、会社の指定や運用方針でWindows標準のリモートデスクトップが必要ならProを選びましょう。

3.Hyper-Vで仮想マシンを作成できる

Windows標準のHyper-Vを使い、検証用のWindowsやLinuxを仮想マシンとして動かすならProが必要です。

Hyper-Vは、1台のPC内に仮想的な別のPCを作る機能です。ソフト開発、サーバー検証、ネットワーク学習、異なるOS環境での動作確認などに利用できます。

MicrosoftはWindows 11 HomeにHyper-Vをインストールできないと案内しています。Proを選んでも、CPUの仮想化支援機能やBIOS・UEFI設定などの条件を満たす必要があります。

4.Windows Sandboxで一時的な隔離環境を使える

入手元に不安があるソフトや、PC本体へ残したくないアプリを一時環境で試すならWindows Sandboxが便利です。

Windows Sandboxは、閉じるとソフトやファイル、設定が削除される一時的なWindows環境です。検証用の仮想マシンを毎回用意するより手軽に使えます。

Windows SandboxはPro、Enterprise、Educationで利用でき、Homeには標準搭載されていません。ただし、隔離環境だから何を実行しても安全という意味ではありません。初期設定ではネットワーク接続が有効なため、社内ネットワークや保存データへの影響も考えて使う必要があります。

5.会社のPCとして一括管理しやすい

会社のドメイン参加、Microsoft Entra ID参加、グループポリシーによる設定管理が必要ならProを選びます。

Proでは、複数PCのセキュリティ設定、ユーザー、更新、ネットワークなどを組織の方針に合わせて管理しやすくなります。

一方、Word、Excel、会計ソフト、ブラウザを個人事業で使うだけなら、仕事用であっても必ずProが必要になるわけではありません。勤務先から指定されたPCを使う場合は、社内システムの参加条件や情報セキュリティ規程を先に確認してください。

HomeとProで変わらないこと

多くの個人ユーザーが毎日使う機能はHomeにもそろっているため、Proへ変更しなくても一般用途で困ることはほとんどありません。

ゲーム性能は基本的に変わらない

Proへ変更しても、同じハードウェアのゲームPCでフレームレートが大きく上がることはありません。

DirectX 12、DirectStorage、Auto HDR、Xbox Game Barなど、Windows 11の主なゲーム関連機能はHomeでも利用できます。ゲーム目的ならOSのエディションより、GPU、CPU、メモリ容量、SSD容量、冷却性能を優先しましょう。

動画編集・画像編集・DTMもHomeで利用できる

Adobe Premiere Pro、After Effects、Photoshop、DaVinci Resolveなどを使うだけなら、Windows 11 Homeでも問題ありません。

ソフト名に「Pro」が付いていても、Windows 11 Proが必要という意味ではありません。クリエイティブ用途では、OSのエディションよりメモリ容量、GPUのVRAM、SSD容量の不足が作業効率へ影響しやすくなります。

ただし、顧客データを扱うためBitLockerが必要、検証用にHyper-Vを使う、外出先から編集PCへリモート接続するといった条件が加わるならProを検討します。

基本的なセキュリティ機能は両方にある

HomeにもMicrosoft Defender、ファイアウォール、Windows Helloなどの基本的なセキュリティ機能があります。

Proはセキュリティ機能を追加・管理しやすいエディションですが、Homeが無防備というわけではありません。どちらを選んでも、Windows Update、強固なパスワード、多要素認証、バックアップなどの運用が重要です。

用途別にHomeとProのどちらがよいか判定

用途名だけで決めず、その用途でPro限定機能を実際に使うかまで確認してください。

用途基本のおすすめProへ変更する条件
ゲームHomeリモート接続先、仮想マシン、BitLocker管理が必要
動画編集・画像編集Home顧客データの暗号化管理、遠隔編集PCへの接続が必要
DTM・イラスト制作Home会社の管理環境へ参加する必要がある
配信・VTuberHome検証用Hyper-Vや遠隔管理を使う
Office・事務作業Homeドメイン参加や組織の管理ポリシーが必要
個人事業・フリーランスHomeが基本BitLocker、リモートデスクトップのホスト機能が必要
法人PCProが無難管理機能を使わず会社もHomeを許可している場合は要確認
プログラミングHomeが基本Hyper-V、Windows Sandbox、組織管理が必要
大容量メモリのワークステーション128GBまではHomeも可128GBを超えるならPro以上

法人だから必ずPro、個人だから必ずHomeという分け方ではありません。ただし、法人PCは後から管理要件が追加される可能性があるため、差額が小さければ最初からProを選ぶ合理性があります。

BTOパソコンではProよりメモリやSSDを優先するべき場合がある

Pro限定機能を使わないなら、約1万円の追加予算をメモリやSSDへ回したほうが、体感できる効果は大きくなりやすいです。

2026年8月11日に公式サイトを確認したところ、Windows 11 HomeからProへの変更料金は、サイコムの対象モデルで8,420円、パソコン工房では10,000円と案内されています。モデルや時期によって料金は変わるため、注文画面で最終価格を確認してください。

BTOメーカーごとの価格はOS以外のカスタマイズ料金でも変わります。最終的な購入価格の比べ方は「BTOパソコンはカスタマイズ後にいくらになる?」で解説しています。

同じ約1万円でも、変更先によって得られる効果は異なります。

約1万円の使い道得られる効果優先したい人
HomeからProへ変更暗号化管理、RDPホスト、仮想化、組織管理Pro限定機能を使う人
メモリ16GBから32GBへ複数ソフト使用時の余裕動画編集、画像編集、配信、重いゲーム
SSD 500GBから1TBへ保存容量と空き容量の余裕ゲームや素材を多く保存する人
CPUクーラーを強化高負荷時の温度・騒音を抑えやすい高性能CPUを長時間使う人
Wi-Fi・Bluetoothを追加無線LANや無線機器を利用できる有線接続できない人、Bluetooth機器を使う人

例えば、ゲーム用PCでメモリ16GB、SSD 500GB、Windows 11 Proという構成より、Pro限定機能を使わないならメモリ32GBまたはSSD 1TBとWindows 11 Homeのほうが満足しやすい場合があります。

BTO全体の予算配分は「BTOパソコンにあと1万円かけるならどこを強化すべき?」でも詳しく解説しています。

Windows 11 HomeとPro選びでよくある失敗

エディション名の印象で決めると、不要なProへ費用をかけたり、必要な機能がHomeでは使えなかったりします。

「仕事用だからPro」と用途だけで決める

個人事業でOfficeやクリエイティブソフトを使うだけなら、Homeでも対応できます。

重要なのは仕事か私用かではなく、ドメイン参加、BitLocker管理、RDPホストなどが必要かです。勤務先の規程がある場合は、その指定を優先してください。

「Proならゲームや編集が速い」と考える

ProはCPUやGPUを高速化するエディションではありません。

処理速度を上げたいなら、ボトルネックになっているCPU、GPU、メモリ、SSDへ予算を使うほうが効果的です。

Homeには暗号化がないと思う

対応機種のHomeではデバイス暗号化を利用できますが、ProのBitLockerと同じ管理範囲ではありません。

「暗号化できるか」だけでなく、外付けドライブを含めてどこまで暗号化・管理したいかを確認してください。

リモートデスクトップの接続元と接続先を混同する

Homeから別のPro PCへ接続することはできますが、HomeのPCをWindows標準RDPの接続先にはできません。

高性能な自宅PCを外部から操作する予定があるなら、その自宅PC側をProにします。

必要になったら必ず同じ差額でアップグレードできると思う

HomeからProへ後日変更できますが、BTO購入時の差額とMicrosoft Storeでのアップグレード価格が同じとは限りません。

将来使う可能性が高い機能なら、購入時にBTOメーカーの変更料金を確認してProを選ぶほうが安くなる場合があります。

5つの質問でHomeとProを決める

次の質問に一つでも「はい」があればProを選び、すべて「いいえ」ならHomeを基本に考えましょう。

  1. このPCをWindows標準リモートデスクトップの接続先にするか
  2. BitLockerで内蔵・外付けドライブの暗号化を管理するか
  3. Hyper-VまたはWindows Sandboxを使うか
  4. 会社のドメイン、Microsoft Entra ID、グループポリシー管理が必要か
  5. 128GBを超えるメモリを搭載するか

迷っている段階で、各機能が何をするものか分からず、使う予定も具体的にないならHomeで困らない可能性が高いでしょう。反対に、会社から「Pro必須」と指定されている場合や、使うソフト・管理システムの要件にProと書かれている場合は、価格差より要件を優先します。

Homeを買った後からProへ変更できる

Windows 11 Homeを選んでも、必要になった時点でMicrosoft Storeまたは有効なProのプロダクトキーを使ってアップグレードできます。

Microsoftが案内している主な手順は次のとおりです。

  1. 「設定」を開く
  2. 「システム」を選ぶ
  3. 「ライセンス認証」を選ぶ
  4. 「Windowsのエディションをアップグレード」を開く
  5. Microsoft Storeを開く、またはProのプロダクトキーを入力する
  6. 画面の指示に従ってインストールし、PCを再起動する

通常はPCを初期化して一から環境を作り直す方法ではなく、現在のHomeをProへアップグレードします。ただし、購入前にBTOメーカーのPro変更料金と、後日アップグレードする場合の価格を比較しておきましょう。

BTOパソコンが届いたら、注文したHomeまたはProがインストールされ、ライセンス認証されているかも確認してください。確認場所は「BTOパソコンが届いた日に確認すること」にまとめています。

よくある質問

HomeとProの差は性能の上下ではなく、利用できる管理・暗号化・遠隔操作・仮想化機能の範囲です。

ゲーミングPCはWindows 11 Proにしたほうがよいですか?

ゲームだけが目的ならWindows 11 Homeで十分です。

Proへ変更してもGPU性能やフレームレートが大幅に上がるわけではありません。差額はGPU、メモリ、SSD、冷却へ使うことをおすすめします。

動画編集やAdobeソフトにはProが必要ですか?

編集ソフトを使うだけならHomeで問題ありません。

BitLockerで仕事データを管理する、Hyper-Vで検証する、外出先から編集PCへWindows標準のリモートデスクトップで接続するといった場合はProを選びます。

個人事業主がHomeを使ってもよいですか?

個人事業で使うという理由だけでProが必須になるわけではありません。

顧客との契約、業界のセキュリティ基準、接続する社内システムの要件がある場合は、それらを確認してください。

Homeでも別のPCへリモート接続できますか?

Homeはリモートデスクトップの接続元にはなれますが、Windows標準RDPの接続先にはなれません。

接続される側のPCにPro、Enterprise、Educationなどの対応エディションが必要です。

メモリ128GBならHomeでよいですか?

OSの上限だけを見れば128GBまではHomeで利用できます。

ただし、CPUとマザーボードが128GBに対応しているか、メモリの枚数・規格が適合するかも確認してください。将来128GBを超えて増設する予定ならProを選びます。

まとめ

Windows 11 HomeとProで迷ったら、Pro限定機能を具体的に使うかどうかで判断してください。

  • ゲーム、動画編集、画像編集、DTM、配信、Officeが中心ならHomeで十分
  • Proへ変更しても、一般的な処理性能やゲーム性能が大きく上がるわけではない
  • BitLockerの有効化・管理、RDPホスト、Hyper-V、Windows Sandbox、組織管理が必要ならPro
  • Homeのメモリ上限は128GB、Proは2TB
  • BTOの追加予算が限られるなら、Pro限定機能を使わない人はメモリやSSDを優先
  • Home購入後でもProへアップグレードできる

エディションは上位・下位という印象ではなく、必要な機能への利用料として考えると選びやすくなります。Homeで必要な作業がすべてできるならHomeを選び、差額をPCの性能や容量へ回しましょう。

関連ページ

OSだけでなく、メモリ、SSD、電源、保証を含めた構成全体でBTOパソコンを判断することが重要です。





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