同じRTX 5070+32GBなのに5万円違うBTOは何が違う?価格差を全パーツに分解

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最終更新日:2026年9月14日

「RTX 5070搭載」「メモリ32GB」と書かれたBTOでも、価格が5万円ほど違うことがあります。主要スペックだけを見ると同じように見えるため、高いモデルは割高に感じるかもしれません。

価格差の中心はCPUです。さらに、電源、マザーボード、CPUクーラー、ケース、ファン、搭載部品の指定範囲なども価格に影響します。

RTX 5070と32GBメモリが同じでも、ゲーム性能が価格差と同じ割合で高くなるわけではありません。WQHDでのゲームが中心なら、安いモデルのほうがお得な場合もあります。

この記事では、2026年9月13日に確認できた2台を例に比較します。価格は変動するため、具体的な金額よりも比較の考え方や手順を中心に見てください。

5万円の多くはRTX 5070以外に使われている

同じRTX 5070+32GBでも、PC全体が同じとは限りません。

まず確認したいのはCPUの型番です。そのあとに電源、マザーボード、冷却、ケースファンを見ていきます。

今回の実売例では、2台の価格差は5万7,000円でした。CPUの公開小売価格の差と比べると、CPUだけで約49.2%に相当します。

価格差の要因影響の大きさ主に変わるもの
CPU大きい高fps、動画編集、配信、同時作業
電源・マザーボード中程度端子、増設余地、電源容量、配線
CPUクーラー・ケース・ファン中程度温度、騒音、長時間負荷、外観
GPUボードの型番小~中温度、騒音、寸法、わずかなクロック差
メモリ・SSD今回の容量差はなし型番、速度、記録方式、交換しやすさ
保証・送料・組み立てモデルによる支払総額、故障時の負担、納期

RTX 5070同士の違いを詳しく知りたい場合は、同じRTX 5070でも性能は違う?GPUメーカー・冷却・サイズを比較も参考にしてください。

実売2台を比較すると価格差は5万7,000円

表面上は同じRTX 5070+32GBでも、CPUは10コアと20コアで大きく違います。

安い例は、ツクモ「G-GEAR GE5J-J257/BH」です。RTX 5070構成は36万2,800円でした。

高い例は、アーク「arkhive Gaming Alliance Powered by MSI GN-I7G57R」です。価格は41万9,800円で、2台の差は5万7,000円です。

比較項目ツクモ G-GEARアーク arkhive違いの意味
確認時価格362,800円419,800円57,000円差
CPUCore Ultra 5 225FCore Ultra 7 26510コアから20コアへ増える
CPU内蔵GPUなしあり高い例はQuick Sync Videoに対応
GPURTX 5070 12GB・型番非公開MSI SHADOW 2X OC高い例はボード型番まで分かる
メモリ32GB DDR5-5600Crucial Pro 32GB DDR5-5600容量と速度は同じ
SSD1TB NVMe Gen4・型番非公開Kingston NV3 1TB NVMe Gen4容量と接続規格は同じ
マザーボードASUS TUF GAMING B860-PLUS WIFIMSI B860 GAMING PLUS WIFIどちらもB860・ATX・Wi-Fi対応
有線LAN2.5GbE5GbENASなどの高速通信で差が出る
CPUクーラー空冷・型番非公開MSI MAG COREFROZR AA13 WHITE高い例は型番まで確認できる
電源CWT製750W・Gold・ATX 3.1MSI A850GL・850W・Gold・ATX 3.1100Wの容量差。高い例はフルモジュラー
ケースファン前面1基+背面1基前面3基+背面1基標準搭載数に2基の差
標準保証1年1年今回の価格差の原因ではない

両社とも、価格は比較時点の本体価格です。キャンペーン、送料、延長保証、カスタマイズについては、注文時に改めて確認してください。

独自分析1:5万7,000円のうちCPU差は約2万8,100円

公開小売価格を基準にすると、CPUだけで価格差の約49.2%を説明できます。

比較時点の公開最安価格は、Core Ultra 5 225Fが2万4,480円から、Core Ultra 7 265が5万2,546円からでした。単純に引くと、差額は2万8,066円です。

5万7,000円から2万8,066円を引くと、残りは2万8,934円です。この中に、電源、ケース、ファン、冷却、部品指定などの差が含まれます。

計算項目金額読み方
2台の本体価格差57,000円419,800円-362,800円
CPUの公開小売価格差28,066円52,546円-24,480円
CPU差の割合約49.2%28,066円÷57,000円
CPU差を引いた残額28,934円電源、冷却、ケースなどを含む

この計算は、BTOメーカーの仕入れ原価を示すものではありません。一般向けの小売価格を使って、差額の大きさを分かりやすくした参考値です。

メーカーごとの仕入れ値、組み立て費、利益は公開されていません。そのため、残り2万8,934円を各部品へ正確に割り振ることはできません。

無理に金額を割り振るよりも、分かる差と分からない差を分けて考えるほうが正確です。

CPUの違い|ゲーム以外では価格差が出やすい

高いモデルの価値が出やすいのは、CPUを長く使う作業です。

Core Ultra 5 225Fは10コア10スレッドです。最大動作周波数は4.9GHzで、最大ターボ電力は121Wです。

Core Ultra 7 265は20コア20スレッドです。最大5.3GHz、最大ターボ電力182Wで、内蔵GPUも備えています。

CPUコア/スレッド最大動作周波数最大ターボ電力Quick Sync Video
Core Ultra 5 225F10/104.9GHz121W非対応
Core Ultra 7 26520/205.3GHz182W対応

動画の書き出し、CPUレンダリング、圧縮、配信などでは、20コアを活用できる場面があります。内蔵GPUを使って動画処理を行うソフトでも差が出ます。

ただし、すべてのゲームが2倍速くなるわけではありません。WQHD以上でGPU性能が限界になる場面では、RTX 5070側が先に頭打ちになります。

ゲームが中心なら、実際に遊ぶ解像度と画質でベンチマークを確認しましょう。CPU名だけを見てfps差を判断することはできません。

GPUの違い|RTX 5070なら完全に同じではない

GPU名が同じでも、グラフィックボードの冷却と型番は違います。

安い例で公開されているのは、RTX 5070 12GBまでです。ボードメーカー、ファン数、寸法は、注文前に確認できる表だけでは判断できません。

高い例は、MSI SHADOW 2X OCと明記されています。2連ファン型なので、どのグラフィックボードが届くのか事前に分かります。

ただし、型番が分かるからといって、必ず高性能とは限りません。同じRTX 5070なら、GPUの基本部分と12GBのVRAMは共通です。

型番が分かるメリットは、温度、音、寸法、映像端子などを購入前に確認できることです。大幅なfps向上を期待して追加料金を払うものではありません。

メモリの違い|32GBという容量だけでは同一といえない

32GBは容量であり、メーカー、速度、構成まで同じとは限りません。

今回の2台は、どちらも16GBを2枚使うDDR5-5600です。そのため、容量と表記上の速度には大きな差がありません。

違うのは、どこまで部品情報が公開されているかです。高い例はCrucial Proまで分かりますが、安い例はメーカーと型番が公開されていません。

型番が非公開だからといって、低品質とは断定できません。BTOメーカーが調達しやすい部品を使うことで、価格や在庫を安定させやすいという利点もあります。

メモリ容量の変更費用は、BTOパソコンはメモリ32GBへ変更するといくら高くなる?で詳しく比較しています。

SSDの違い|1TB・Gen4だけでは速さや耐久性を決められない

SSDは容量とGen4表記が同じでも、中身が同じとは限りません。

今回の2台は、どちらも1TBのNVMe Gen4 SSDです。高い例では、Kingston NV3と型番まで公開されています。

安い例で公開されているのは、容量と接続規格までです。NANDの種類、DRAMの有無、書き込み耐久性は、型番が分からなければ比較できません。

ただし、型番が公開されているだけで2万円の価値があるわけではありません。自分の用途に必要な性能を事前に確認できることがメリットです。

TLC、QLC、DRAM、HMBの違いは、BTOパソコンのSSDはどれがよい?で解説しています。

マザーボードの違い|平均fpsより端子と増設性に表れる

マザーボードの価格差は、ゲームの平均fpsよりも接続端子や増設性に表れやすいです。

両モデルとも、B860チップセットのATXマザーボードを使っています。どちらもWi-Fiに対応しており、基本的な構成は似ています。

ツクモ側は2.5GbEと最大20GbpsのUSB Type-Cを備えています。アーク側は5GbEとThunderbolt 4を備える構成です。

一般的なネット回線とゲームが中心なら、2.5GbEでも十分です。高速NASや外付けSSDをよく使う人なら、こうした端子の違いを活かしやすくなります。

M.2スロット数、空きPCIeスロット、背面USB数も確認しましょう。将来パーツを増設するときに、使い勝手の差が出ます。

電源の違い|750Wと850Wでfpsは増えない

電源容量が100W増えても、RTX 5070のゲーム性能は100W分上がりません。

安い例は、CWT製750Wの80 PLUS Gold電源です。ATX 3.1にも対応しており、RTX 5070用として容量不足とはいえません。

高い例は、MSI MAG A850GL PCIE5 WHITEです。850W、80 PLUS Gold、ATX 3.1対応で、ケーブルを取り外せるフルモジュラー式です。

850Wを選ぶメリットは、将来さらに消費電力の大きいGPUへ交換するときに余裕があることです。必要なケーブルだけを使えるため、配線も整理しやすくなります。

850W電源だからといって、常に750W電源より多くの電気を使うわけではありません。実際の消費電力は、PCがそのとき必要とする電力で決まります。

電源の品質はGoldだけでは判断できません。詳しくは、BTO電源のATX 3.1・12V-2×6・メーカー・保証を確認してください。

冷却とケースの違い|高いCPUほど周辺部品も必要になる

CPUを上位化すると、クーラーとケースファンの費用も連動して増えます。

Core Ultra 7 265の最大ターボ電力は182Wです。Core Ultra 5 225Fの121Wよりも、冷却に余裕を持たせる必要があります。

高い例には、型番が分かるサイドフロー型クーラーが搭載されています。ケースには前面3基と背面1基のARGBファンが付属します。

安い例も空冷CPUクーラーを搭載しています。ケースファンは前面1基と背面1基です。

ファンが多ければ、必ず静かになるわけではありません。低回転でも必要な風量を確保できる場合がある一方、ファン制御によっては音が大きくなることもあります。

同じ室温、負荷、測定距離で測った温度と騒音データがなければ、どちらが静かかを断定することはできません。

保証の違い|今回の2台はどちらも標準1年

5万7,000円の差を、標準保証の長さでは説明できません。

今回比較した2モデルは、どちらも標準保証が1年です。価格が高いからといって、自動的に保証期間まで長くなるわけではありません。

延長保証を付ける場合、本体価格に応じて料金が高くなることがあります。比較するときは、保証を付けたあとの最終金額まで確認しましょう。

保証料と修理条件は、BTOパソコンの延長保証は必要?7社比較で確認できます。

独自分析2:部品の「開示率」を点数にすると違いが見える

高いモデルには、性能だけでなく「注文前に中身が分かる価値」もあります。

CPU、GPU、マザーボード、メモリ、SSD、電源、CPUクーラー、ケースの8項目を採点します。型番まで分かれば1点、メーカーと主な仕様だけが分かる場合は0.5点とします。

項目ツクモ G-GEARアーク arkhive
CPU11
GPUボード01
マザーボード11
メモリ01
SSD01
電源0.51
CPUクーラー01
ケース11
合計3.5/8点8/8点

これは品質を評価する点数ではなく、部品情報がどこまで公開されているかを示す独自指標です。点数が低いPCだからといって、低品質という意味ではありません。

価格を抑えたい人なら、型番非公開の部品があっても困らない場合があります。静音性や増設性まで細かく選びたい人には、開示率の高い構成が向いています。

独自分析3:安いPCを後から同等化すると高くなる場合がある

購入後に交換する場合は、価格差ではなく新しい部品の代金をいったん払う必要があります。

例えばCPUを後から交換する場合、上位CPUの代金に加えて、作業費やグリス代がかかります。外したCPUを売却できなければ、その分の価値も回収できません。

電源やケースを交換すると、ほぼすべての配線をやり直す必要があります。購入時にカスタマイズするよりも、手間やPCを使えない時間が増えます。

後から同等の構成にする費用は、次の式で考えられます。

後追い同等化費=新しい部品代+作業費+送料+停止損失-外した部品の売却額

上位CPU、850W電源、多数のファンが最初から必要なら、高いPCを最初から買ったほうが割安になる場合があります。使わない機能まで同じにする必要はありません。

独自分析4:5万円を月額と利用時間へ換算する

5万円の差は、5年使うと月約833円です。

今回の実売差5万7,000円なら、5年間で月950円です。1日2時間使う場合、1時間当たりの差は約15.6円になります。

価格差5年間の月額換算1日2時間・5年間の1時間当たり
50,000円約833円約13.7円
57,000円950円約15.6円

高いPCを選ぶ理由が見た目だけだったとしても、月950円の差に納得できるなら、その選び方が間違いというわけではありません。

仕事用なら、作業時間をどれだけ短縮できるかで考える方法もあります。作業時間の価値を1時間1,500円と仮定すると、5万7,000円を回収するには合計38時間の短縮が必要です。

年間250日、5年間使うなら、1日当たり約1.8分です。上位CPUによって毎日2分以上短縮できる作業なら、計算上は差額を回収できます。

これは性能の実測値ではなく、損益分岐点を確認するためのシナリオです。実際に短縮できる時間は、使うソフトや作業内容によって変わります。

安いBTOがおすすめの人

WQHDゲームを中心に使い、不要な装備を省きたい人は安いモデルを選びやすいです。

  • ゲーム中はGPU負荷が高く、CPU差が出にくい
  • GPUやSSDの型番に強い希望がない
  • 2.5GbEで困らない
  • 将来、大幅なGPU交換をする予定がない
  • ケースの色や光り方を重視しない

安いモデルでも、電源は750W、Gold、ATX 3.1対応です。価格が安いからといって、必要な部分まで不足しているとは限りません。

高いBTOがおすすめの人

CPU性能、端子、部品指定、冷却を活用できる人なら、高いモデルを選ぶ意味があります。

  • 動画編集、配信、CPUレンダリングを行う
  • 高いフレームレートを狙うゲームが多い
  • Quick Sync Videoを使いたい
  • 5GbE、Thunderbolt 4を活用できる
  • GPU、SSD、電源などの型番を確認して買いたい
  • 白い部品とARGBファンで外観をそろえたい

使わない端子や光るファンにまでお金を払う必要はありません。高いモデルに含まれる差を、自分が実際に使うかどうかで判断してください。

価格差が妥当かを5分で確認する手順

RTX 5070と32GBを確認したら、CPUから順番に項目を埋めていくと比較しやすくなります。

  1. CPUの完全な型番と末尾のF・K・X3Dまでそろえる
  2. GPUのメーカー、型番、ファン数を確認する
  3. メモリが16GB×2枚か、速度はいくつかを見る
  4. SSDの型番、容量、Gen、TLC・QLCを確認する
  5. マザーボードの型番、LAN、USB、M.2数を見る
  6. 電源のメーカー、型番、容量、ATX規格を見る
  7. CPUクーラーとケースファン数を確認する
  8. 保証、送料、必要な追加部品を足して総額を出す

型番が分からない項目を、勝手に最安品や高級品だと決めつけないようにしましょう。「不明」として比較するほうが安全です。

最後は、次の式で考えられます。

実質差額=高いPCの総額-安いPCの総額-自分が使う追加価値

自分が使わないRGB、端子、容量なら、追加価値を0円として構いません。必要なCPUや保証については、後から追加するときの費用まで含めて考えます。

送料や保証を含めた比較方法は、BTOパソコンの表示価格と支払総額を7社比較も参考になります。

よくある質問

同じRTX 5070+32GBという表示だけでは、高いか安いかを判断できません。

同じRTX 5070ならゲーム性能も同じですか?

基本性能は近いものの、完全に同じとは限りません。

GPUボードによって、クロック、冷却、電力設定が異なります。ただし、価格差と同じ割合でfpsが伸びるとは考えないほうがよいでしょう。

RTX 5070に850W電源は必要ですか?

RTX 5070を搭載しているという理由だけで、必ず850Wが必要とはいえません。

CPU、増設部品、将来のGPU交換まで含めて決めます。今回の安い例は750Wですが、ATX 3.1と80 PLUS Goldに対応しています。

メモリ32GBならメーカーは気にしなくてよいですか?

一般用途なら容量を優先できますが、速度と枚数も確認しましょう。

16GB×2枚ならデュアルチャネルで使えます。将来64GBへ増やす予定があるなら、空きスロットと最大容量も確認してください。

型番非公開の部品があるBTOは避けるべきですか?

価格を優先するなら選択肢になりますが、部品を細かく指定したい人には向きません。

型番を固定しないことで、仕入れや在庫を調整しやすくなります。静音性や増設性に条件がある場合は、購入前に問い合わせましょう。

まとめ:RTX 5070+32GBの次にCPUと電源を見る

今回の5万円台の差は、GPUよりもCPUと周辺構成の違いで説明できます。

実売2台の差は5万7,000円でした。CPUの公開小売価格差だけで約2万8,100円あり、残りは電源、ケース、冷却、端子などの違いに分かれます。

ゲーム中心なら、安いモデルのほうが合理的な場合があります。動画編集、配信、高速LAN、部品指定まで活用するなら、高いモデルを選ぶ意味もあります。

「高いから安心」「安いから粗悪」と単純には決められません。自分が実際に使う違いにだけお金を払うほうが、失敗しにくい選び方です。

関連ページ

GPU以外にかかっている費用まで比べると、BTOの本当の価格差が見えてきます。

主な参照元

価格と仕様は変更されるため、購入直前に公式ページで再確認してください。





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