デスクトップCore UltraとRyzenを比較|用途別にどちらがおすすめ?
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最終更新日:2026年8月4日
デスクトップパソコンのCPUを選ぶ際、Intel Core UltraとAMD Ryzenのどちらがよいか迷う人は多いでしょう。
しかし、単純に「IntelとAMDのどちらが高性能か」と考えても、正しい結論は出せません。
2026年現在、デスクトップ向けCPUでは、主に次の製品が比較対象になります。
- Intel Core Ultra 200S・200S Plusシリーズ
- AMD Ryzen 9000・Ryzen 9000 X3Dシリーズ
Core Ultraは、高性能なPコアと効率重視のEコアを組み合わせた構造を採用しています。一方、Ryzen 9000はZen 5コアとSMTを採用し、X3Dモデルには大容量の3D V-Cacheが搭載されています。両者は設計思想が異なるため、コア数やクロックだけでは性能を判断できません。
また、同じCPUでも、Photoshop、Premiere Pro、After Effects、DaVinci Resolve、Blender、ゲームでは性能の順位が変わります。
この記事では、デスクトップ向けのCore Ultra 200S PlusとRyzen 9000を中心に、ゲーム性能、制作ソフト別の処理性能、消費電力、将来性まで比較します。
※CPUの仕様とベンチマーク結果は、2026年7月29日時点で確認しています。販売価格やBTOパソコンの構成は変動するため、購入時点の価格も確認してください。
Core UltraとRyzenはどちらがおすすめ?

最初に結論をまとめると、用途別のおすすめ傾向は次のとおりです。
| 用途 | おすすめCPUの傾向 |
|---|---|
| ゲーム性能を最優先 | Ryzen 7 9850X3DなどのX3Dモデル |
| Photoshop | Ryzen 7 9700X・9850X3Dなど |
| Lightroom Classic | Core Ultra 7 270K Plusが有力 |
| Premiere Pro | 内蔵GPU付きCore Ultra |
| After Effectsの2D制作 | Core Ultra 7 270K Plus |
| After Effectsの3D・トラッキング | Ryzenが有力 |
| DaVinci Resolve | Core Ultra 7 270K Plusが有力 |
| BlenderのCPUレンダリング | Ryzen 9またはCore Ultra 7 270K Plus |
| Unreal Engine・コードコンパイル | Ryzen 9 X3Dが有力 |
| 消費電力・冷却のしやすさ | Ryzen 7 9700X |
| 将来CPUを交換したい | AM5対応のRyzen |
| 幅広い制作を低予算で行いたい | Core Ultra 5 250K Plus |
| 動画編集と制作全般 | Core Ultra 7 270K Plus |
Core Ultra 7 270K Plusは、2026年に追加されたCore Ultra 200S Plusシリーズの中でも特に性能と価格のバランスがよいCPUです。
24コア構成で、Premiere Pro、After Effectsの2D制作、DaVinci Resolve、CPUレンダリングなど、幅広い制作ソフトで高い性能を発揮します。Puget Systemsのテストでは、多くの制作ソフトでCore Ultra 9 285Kと同等以上の結果になっています。(pugetsystems.com「Intel Core Ultra 200S Plus Content Creation Review」より)
一方、ゲーム性能を最優先する場合は、Ryzen 7 9850X3DなどのX3Dモデルが有力です。Ryzen 7 9850X3Dは、8コア・16スレッドと96MBのL3キャッシュを搭載し、複数の検証で最上位クラスのゲーム性能を示しています。
したがって、ゲーム中心ならRyzen X3D、動画編集や制作ソフトを幅広く使うならCore Ultra 7 270K Plus、Photoshopや将来のCPU交換を重視するならRyzenのように選ぶと分かりやすくなります。
今回比較するCore UltraとRyzen
Core UltraとRyzenには多数の製品がありますが、この記事では主に次のデスクトップ向けCPUを比較します。
| CPU | コア・スレッド | 最大クロック | キャッシュ | 電力仕様 |
|---|---|---|---|---|
| Core Ultra 9 285K | 24コア・24スレッド | 最大5.7GHz | L3 36MB | 最大250W |
| Core Ultra 7 270K Plus | 24コア・24スレッド | 最大5.5GHz | L3 36MB | 最大250W |
| Core Ultra 5 250K Plus | 18コア・18スレッド | 最大5.3GHz | L3 30MB | 最大159W |
| Ryzen 9 9950X | 16コア・32スレッド | 最大5.7GHz | L3 64MB | TDP 170W |
| Ryzen 9 9900X | 12コア・24スレッド | 最大5.6GHz | L3 64MB | TDP 120W |
| Ryzen 7 9850X3D | 8コア・16スレッド | 最大5.6GHz | L3 96MB | TDP 120W |
| Ryzen 7 9700X | 8コア・16スレッド | 最大5.5GHz | L3 32MB | TDP 65W |
| Ryzen 5 9600X | 6コア・12スレッド | 最大5.4GHz | L3 32MB | TDP 65W |
Intelの電力表記である「最大ターボパワー」と、AMDの「TDP」は定義が異なります。そのため、この表の数値だけを使って実際の消費電力を直接比較することはできません。
Core Ultra 200S Plusとは?
Core Ultra 200S Plusは、2026年第1四半期に追加されたデスクトップ向けCore Ultraシリーズです。
主な製品は次の2つです。
- Core Ultra 7 270K Plus
- Core Ultra 5 250K Plus
- Core Ultra 5 250KF Plus
従来のCore Ultra 7 265KとCore Ultra 5 245Kから、主にEコア数、メモリ対応速度、内部接続部分などが強化されています。
Core Ultra 7 270K Plusは、Core Ultra 9 285Kと同じ8基のPコアと16基のEコアを搭載しています。最大クロックは285Kより低いものの、Eコアの最大クロックと対応メモリ速度では強化されています。
| CPU | Pコア | Eコア | 合計コア | 最大クロック | 対応メモリ |
|---|---|---|---|---|---|
| Core Ultra 9 285K | 8 | 16 | 24 | 5.7GHz | DDR5-6400 |
| Core Ultra 7 270K Plus | 8 | 16 | 24 | 5.5GHz | DDR5-7200 |
| Core Ultra 7 265K | 8 | 12 | 20 | 5.5GHz | DDR5-6400 |
| Core Ultra 5 250K Plus | 6 | 12 | 18 | 5.3GHz | DDR5-7200 |
| Core Ultra 5 245K | 6 | 8 | 14 | 5.2GHz | DDR5-6400 |
Core Ultra 7 270K Plusは、製品名では「Ultra 7」ですが、コア構成はUltra 9 285Kと同じです。
そのため、新規にパソコンを購入する場合は、Core Ultra 9 285Kを無条件で選ぶのではなく、Core Ultra 7 270K Plusとの価格差を確認することが重要です。
Core Ultra 7 270K Plusの旧モデルとの違いや、搭載PCを選ぶ価値については、Core Ultra 7 270K Plusの性能と特徴ページで詳しく解説しています。
Core UltraとRyzenの違い

Core UltraはPコアとEコアを組み合わせている
Core Ultra 200Sシリーズは、次の2種類のコアを搭載しています。
- Pコア:処理性能を重視
- Eコア:電力効率とマルチスレッド処理を重視
たとえば、Core Ultra 7 270K Plusは、8基のPコアと16基のEコアを搭載した24コア・24スレッドCPUです。
PコアとEコアは性能や役割が異なるため、「24コアだから同じ24コアCPUと同等」とは限りません。WindowsとIntel Thread Directorが処理内容に応じて、各コアへタスクを振り分けます。
コア数やスレッド数が実際の処理速度へどう影響するかは、「CPUのコア数が多いと何が速くなるか」で用途別に解説しています。
Ryzen 9000はZen 5コアとSMTを採用
通常のRyzen 9000シリーズは、Zen 5コアとSMTを採用しています。
Ryzen 9 9950Xは16コア・32スレッド、Ryzen 9 9900Xは12コア・24スレッド、Ryzen 7 9700Xは8コア・16スレッドです。1つのコアで2つのスレッドを扱えるため、コア数よりスレッド数が多くなっています。
Core Ultra 200SではHyper-Threadingが採用されていないため、24コアで24スレッドです。
一方、Ryzen 9 9950Xは16コアですが32スレッドです。
コア数ではCore Ultraが多くても、スレッド数ではRyzenが多い場合があります。実際の性能は、ソフトがPコア・EコアやSMTをどの程度利用できるかによって変わります。
X3Dモデルは大容量キャッシュを搭載
Ryzen 7 9850X3Dは、3D V-Cacheによって96MBのL3キャッシュを搭載しています。通常のRyzen 7 9700Xは32MBなので、3倍のL3キャッシュ容量です。
ゲームでは、CPUとメモリの間で頻繁にデータをやり取りします。
大容量キャッシュがあると、必要なデータをCPU内に保持しやすくなり、メモリへアクセスする回数を減らせます。これがX3Dモデルのゲーム性能が高い主な理由です。
ただし、キャッシュ容量が大きければ、すべてのソフトが速くなるわけではありません。
動画の書き出しやCPUレンダリングなど、コア数を活用する処理では、8コアのRyzen 7 9850X3Dより、12コア・16コアCPUのほうが速い場合があります。
Core UltraはQuick Syncを利用できる
内蔵GPUを搭載したCore Ultraでは、Intel Quick Sync Videoを利用できます。
Core Ultra 7 270K PlusやCore Ultra 5 250K Plusの内蔵GPUは、H.264、H.265、AV1のハードウェアエンコード・デコードに対応しています。
Quick Syncは、Premiere ProでH.264・H.265などのLongGOP素材を編集するときに効果を発揮します。
独立したGeForceを搭載していても、Core Ultraの内蔵GPUを併用できるため、動画編集ではIntelを選ぶ大きな理由になります。
ただし、製品名に「F」が付く次のCPUには内蔵GPUがありません。
- Core Ultra 7 265KF
- Core Ultra 5 250KF Plus
- Core Ultra 5 245KF
Premiere Pro用に購入するなら、KFではなく、内蔵GPU付きのKモデルを選ぶのがおすすめです。
Ryzen 9000にも簡易的な内蔵GPUがある
Ryzen 9000シリーズにも、画面出力や基本的な表示に使えるRadeon Graphicsが搭載されています。
ただし、ゲームや本格的なGPU処理を目的とした高性能な内蔵GPUではありません。Ryzen 7 9700X、Ryzen 9 9900X、Ryzen 9 9950Xなどには2基のグラフィックスコアが搭載されています。
映像出力の予備や、グラフィックボード故障時の確認には便利ですが、動画編集のハードウェア支援ではCore UltraのQuick Syncと同じ働きをするわけではありません。
Core UltraにはNPUが搭載されている
Core Ultra 200Sシリーズには、Intel AI Boostと呼ばれるNPUが搭載されています。Core Ultra 7 270K PlusのNPU性能は最大13TOPSです。
ただし、デスクトップPCで生成AIや制作ソフトを使用する場合は、現時点ではCPUやGeForceなどの独立GPUのほうが性能への影響が大きくなります。
Puget Systemsの制作ソフト検証でも、Core Ultra内蔵NPUを利用した性能はテスト対象になっていません。NPUの有無だけでCPUを選ぶ必要はありません。
Core UltraとRyzenの総合性能を比較

CPUの総合性能を確認する指標として、PassMarkのCPU Markがあります。
2026年7月時点のスコア目安は次のとおりです。
| CPU | PassMark CPU Markの目安 |
|---|---|
| Core Ultra 7 270K Plus | 約68,600 |
| Core Ultra 9 285K | 約67,300 |
| Ryzen 9 9950X | 約65,700 |
| Core Ultra 7 265K | 約58,600 |
| Ryzen 9 9900X | 約54,400 |
| Core Ultra 5 250K Plus | 約51,400 |
| Ryzen 7 9850X3D | 約41,300 |
| Ryzen 7 9700X | 約37,000 |
| Ryzen 5 9600X | 約30,100 |
PassMarkでは、Core Ultra 7 270K PlusがCore Ultra 9 285KやRyzen 9 9950Xをわずかに上回っています。Core Ultra 5 250K Plusも、価格帯を考えると高いマルチスレッド性能です。
ただし、PassMarkは複数の処理を組み合わせた総合ベンチマークです。
Ryzen 7 9850X3Dは、PassMarkでは上位の多コアCPUに及びませんが、ゲームやPhotoshopでは非常に高い性能を発揮します。
したがって、PassMarkは、
- 同じ世代の総合的なCPU性能を確認する
- コア数を使う処理の目安にする
- 同価格帯の候補を絞る
といった用途に使い、最終的には実際に使うソフトのベンチマークで判断しましょう。
PassMarkスコアで何ができるかを判断したい場合は、「CPUのPassMarkスコアの目安と用途別の必要数値」も参考にしてください。
ゲーム性能はRyzen X3Dが有利
ゲーム性能を最優先する場合は、Ryzen X3Dシリーズが有力です。
Ryzen 7 9850X3Dは、Ryzen 7 9800X3Dより最大クロックが高く、ゲーム性能では数%程度の向上が確認されています。一方、価格と消費電力も上がっているため、9800X3Dから買い替えるほどの差ではありません。(tomshardware.com「AMD Ryzen 7 9850X3D review: The world’s fastest gaming processor, again」より)
Core Ultra 7 270K Plusは従来のCore Ultraよりゲーム性能が改善され、同価格帯では競争力のあるCPUになりました。しかし、CPU性能がフレームレートへ強く影響する環境では、Ryzen 7 9850X3Dや9800X3Dが依然として上回る傾向があります。(tomshardware.com「Intel Core Ultra 7 270K Plus review: Back from the brink」より)
| ゲーム用途 | おすすめCPU |
|---|---|
| 最高フレームレートを狙う | Ryzen 7 9850X3D |
| 価格差を抑えて高性能 | Ryzen 7 9800X3D |
| ゲームと動画編集を両立 | Core Ultra 7 270K Plus |
| ゲームと重い制作を両立 | Ryzen 9 9950X3D |
| 予算を抑えたゲームPC | Core Ultra 5 250K Plus・Ryzen 5 9600X |
ただし、WQHDや4Kで高画質設定を使用すると、CPUよりグラフィックボードがボトルネックになりやすくなります。
1440pの検証では、グラフィックボード側の上限に近づくことで、X3DとCore Ultraの差が小さくなるケースも確認されています。(gamersnexus.net「Not a Waste of Sand: Ultra 7 270K Plus CPU Review & Benchmarks | GamersNexus」より)
RTX 5060やRTX 5070を使用する一般的なゲーミングPCでは、最高性能のX3D CPUへ予算をかけるより、GPUを1段階上げたほうがゲーム性能が高くなる場合があります。
PhotoshopはRyzenが有利

Photoshopは、多数のコアを使う処理よりも、1コアあたりの性能、メモリ遅延、キャッシュ性能などの影響を受けやすいソフトです。
Puget Systemsの2026年テストでは、Ryzen 7 9850X3DがPhotoshopで最上位となり、Core Ultra 7 270K Plusより約21%高い結果でした。また、通常のRyzen 7 9700XもCore Ultra 7 270K Plusより約15%高い結果となっています。(pugetsystems.com「Intel Core Ultra 200S Plus Content Creation Review」より)
Photoshop用PCでは、CPUだけでなくメモリやGPUも確認する必要があります。詳しくは、「Photoshop向けPCの必要スペックとおすすめ構成」をご覧ください。
Photoshop向けのおすすめ
| 重視する点 | おすすめCPU |
|---|---|
| Photoshop性能を最優先 | Ryzen 7 9850X3D |
| 費用対効果 | Ryzen 7 9700X |
| 写真編集とゲーム | Ryzen 7 9850X3D |
| Photoshopと動画編集 | Ryzen 9 9950X3D・Core Ultra 7 270K Plus |
| 低予算 | Ryzen 5 9600X |
Photoshopだけを目的に、16コアのRyzen 9 9950Xを選ぶ必要はありません。
高性能なRyzen 7やRyzen 5でも十分な性能があり、余った予算をメモリ、SSD、モニターへ回したほうが作業環境を改善できる場合があります。
Premiere Proは内蔵GPU付きCore Ultraが有利

Premiere Proでは、編集する動画形式によってCPUの性能差が変わります。
特にH.264やH.265などのLongGOP素材では、Intel Quick Syncを利用できるCore Ultraが有利です。
Puget Systemsの2026年テストでは、Core Ultra 7 270K Plusは、同価格帯のRyzen 7 9700XよりPremiere Proの総合性能で約15%高い結果でした。LongGOPテストでは、Core UltraがRyzenを大きく上回っています。(pugetsystems.com「Intel Core Ultra 200S Plus Content Creation Review」より)
一方、GPUエフェクトのテストでは、高性能CPU同士の差はほとんどありませんでした。
これは、処理をGeForceなどのGPUが担当するためです。
Quick Syncだけでなく、GPUやメモリまで含めた構成は、「Premiere Pro向けPCの必要スペックとおすすめ構成」で解説しています。
動画形式別の傾向
| 動画素材・処理 | CPUの傾向 |
|---|---|
| H.264・H.265 LongGOP | 内蔵GPU付きCore Ultraが有利 |
| ProRes・DNxHRなどIntraframe | Core Ultra 7・Ryzen 9など高性能CPU |
| RAW素材 | CPUとGPUの両方が重要 |
| GPUエフェクト | GPU性能の影響が大きい |
| 書き出し | 形式とハードウェアエンコード設定で変わる |
Premiere Pro用では、次のCPUが候補になります。
- 費用対効果重視:Core Ultra 5 250K Plus
- 本格的な4K編集:Core Ultra 7 270K Plus
- Photoshop・Blenderも使用:Ryzen 9 9950X3D
- ゲームも重視:Ryzen 7 9850X3D
ただし、Core Ultraを選ぶ場合は、Quick Syncが使えないKFモデルを避けるのがおすすめです。
After Effectsは作業内容で結果が変わる

After Effectsは、以前はシングルコア性能の影響が非常に大きいソフトでしたが、現在はマルチフレームレンダリング、GPU処理、3D機能なども利用します。
そのため、どのCPUが最適かは作業内容によって変わります。
Puget Systemsの2026年テストでは、総合結果ではRyzen 9 9950X3DとCore Ultra 7 270K Plusがほぼ同等でした。2D処理ではCore Ultra 7 270K Plusが優位でしたが、3D処理やトラッキングではRyzenが上回る傾向が確認されています。(pugetsystems.com「Intel Core Ultra 200S Plus Content Creation Review」より)
| After Effectsの用途 | おすすめCPU |
|---|---|
| 2Dモーショングラフィックス | Core Ultra 7 270K Plus |
| 3D機能を多用 | Ryzen 7 9700X・Ryzen 9 |
| トラッキング | Ryzenが有力 |
| 大規模なMFR処理 | Core Ultra 7・Ryzen 9 |
| Photoshopも多用 | Ryzen 9 9950X3Dなど |
| Premiereも多用 | Core Ultra 7 270K Plus |
After Effectsではメモリ容量も重要です。
CPUを1段階上げるより、メモリを32GBから64GBへ増やしたほうが快適になる場合があります。本格的に利用するなら64GB、複雑なコンポジションを扱うなら128GBも検討してください。
2D・3D制作、メモリ容量、GPUまで含めた選び方は、「After Effects向けPCのおすすめスペック」で詳しく解説しています。
DaVinci ResolveはCore Ultra 7 270K Plusが有力

DaVinci ResolveはGPU性能の影響が大きいソフトですが、使用する動画形式、RAW処理、FusionなどではCPU性能も影響します。
Puget Systemsの2026年テストでは、Core Ultra 7 270K Plusが総合性能で最上位となり、Ryzen 9 9950X3Dをわずかに上回りました。Intraframe、RAW、Fusionでも高い性能を示しています。(pugetsystems.com「Intel Core Ultra 200S Plus Content Creation Review」より)
一方、GPUエフェクトやAI機能では、CPUによる性能差は小さくなっています。
DaVinci Resolveで次の機能を使う場合は、CPU以上にGPUを重視してください。
- ノイズ除去
- Magic Mask
- AI機能
- ResolveFX
- Super Scale
- FusionのGPU処理
- 複数ノードによるカラー処理
DaVinci ResolveはCPUだけでなくGPUとVRAMの影響も大きいため、詳しくは「DaVinci Resolve向けPCの必要スペック」をご覧ください。
DaVinci Resolve向けの選び方
| 用途 | おすすめCPU |
|---|---|
| 費用対効果 | Core Ultra 5 250K Plus |
| 本格的な4K編集 | Core Ultra 7 270K Plus |
| ゲームも重視 | Ryzen 7 9850X3D |
| ほかの制作ソフトも幅広く使用 | Ryzen 9 9950X3D |
| RAW・CPU処理を多用 | Core Ultra 7・Ryzen 9 |
DaVinci Resolve用PCでは、CPUをCore Ultra 9へ上げるより、Core Ultra 7 270K Plusと高性能GPUを組み合わせたほうが費用対効果に優れる可能性があります。
Blender・CPUレンダリング性能を比較

Blenderでは、CPUレンダリングとGPUレンダリングで必要なパーツが異なります。
現在は、GeForce RTXシリーズを使ったGPUレンダリングのほうが高速になることが多いため、CPUだけに予算をかけるよりGPUを重視したほうがよい場合があります。
CPUレンダリングでは、コア数やマルチスレッド性能が重要です。
Puget SystemsのBlender 5.0によるCPUテストでは、Core Ultra 7 270K PlusはCore Ultra 9 285Kを上回り、Ryzen 9 9950X3Dに約7%差まで近づいています。(pugetsystems.com「Intel Core Ultra 200S Plus Content Creation Review」より)
CPUレンダリングとGPUレンダリングでは必要な構成が異なります。詳しくは、「BlenderにおすすめのBTOパソコンと必要スペック」をご覧ください。
Blender向けの選び方
| 用途 | おすすめCPU |
|---|---|
| GPUレンダリング中心 | Ryzen 7・Core Ultra 5以上で十分 |
| CPUレンダリング中心 | Ryzen 9 9950X・9950X3D |
| 費用対効果の高いCPUレンダリング | Core Ultra 7 270K Plus |
| モデリング中心 | Ryzen 7・Core Ultra 5以上 |
| Unreal Engineも使用 | Ryzen 9 X3Dが有力 |
CPUレンダリングを日常的に長時間行う場合は、一般向けCPUよりもThreadripperを検討したほうがよい場合があります。
Unreal Engine・ゲーム開発はRyzenが有利

Unreal EngineのシェーダーコンパイルやVisual Studioでのコードコンパイルでは、コア数、キャッシュ、メモリ性能が重要です。
Puget Systemsのテストでは、Ryzen 9 9950X3Dがコンパイル処理で最上位となり、Core Ultra 7 270K Plusより高い結果を示しています。一方、Core Ultra 7 270K Plusも従来の265Kや285Kより大幅に改善されています。(pugetsystems.com「Intel Core Ultra 200S Plus Content Creation Review」より)
Unreal Engineで本格的なゲーム開発をする場合は、次のCPUがおすすめです。
- Ryzen 9 9950X3D
- Ryzen 9 9950X
- Core Ultra 7 270K Plus
- Ryzen 9 9900X
インディーゲーム開発などでゲームの動作確認とシェーダーコンパイルの両方を重視するなら、X3Dモデルが有力です。
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消費電力・発熱・CPUクーラーを比較
CPUを選ぶときは、処理性能だけでなく、消費電力と冷却も確認する必要があります。
| CPU | 公式の電力仕様 | 冷却の目安 |
|---|---|---|
| Core Ultra 7 270K Plus | 最大ターボパワー250W | 大型空冷または水冷 |
| Core Ultra 5 250K Plus | 最大ターボパワー159W | 中~大型空冷 |
| Ryzen 9 9950X | TDP 170W | 大型空冷・水冷 |
| Ryzen 9 9900X | TDP 120W | 大型空冷推奨 |
| Ryzen 7 9850X3D | TDP 120W | 高性能空冷・水冷 |
| Ryzen 7 9700X | TDP 65W | 中型空冷でも対応しやすい |
| Ryzen 5 9600X | TDP 65W | 中型空冷でも対応しやすい |
Ryzen 7 9700XはTDP 65Wで、AMDは高性能空冷クーラーを推奨しています。Ryzen 9 9900Xと9950Xでは、水冷クーラーが推奨されています。
静かなパソコンを作りたい場合は、CPUの最高性能だけでなく、必要な冷却性能も含めて考えましょう。
Core Ultra 7 270K Plusは制作性能が非常に高い一方、最大電力も高いため、安価なCPUクーラーとの組み合わせには向きません。
反対に、Ryzen 7 9700Xは性能、消費電力、冷却のしやすさのバランスに優れています。
マザーボードと将来性を比較
Core Ultra 200S・200S Plusは、LGA1851ソケットとIntel 800シリーズチップセットを使用します。
Ryzen 9000シリーズは、AM5ソケットを使用します。
| 項目 | Core Ultra 200S Plus | Ryzen 9000 |
|---|---|---|
| ソケット | LGA1851 | AM5 |
| 主なチップセット | Z890・B860 | X870・B850・X670・B650など |
| メモリ | DDR5 | DDR5 |
| CPU側PCIe | PCIe 5.0・4.0 | PCIe 5.0 |
| 将来の公式サポート | 明確な長期期間は非公表 | 2029年までAM5をサポート予定 |
AMDは2026年5月、AM5プラットフォームのサポートを2029年まで延長すると発表しました。
これは、将来CPUだけを交換できる可能性が高いことを意味します。
ただし、2029年までに発売されるすべてのCPUが、すべての既存AM5マザーボードで動作することを保証するものではありません。BIOS容量、電源回路、メーカーの対応状況などによって制限される可能性があります。
一方、IntelのCore Ultra 200S Plusは、既存のLGA1851対応マザーボードで利用できますが、次世代以降の互換性は購入時点で確認が必要です。
長期間同じマザーボードを使い、数年後にCPUを交換したい人には、RyzenとAM5が向いています。
価格帯別のおすすめCPU
CPUの価格やBTOパソコンの価格は変動するため、製品名の格ではなく、購入時点の実売価格で比較することが重要です。
価格を抑えた制作PC
Core Ultra 5 250K Plus
Core Ultra 5 250K Plusは、6基のPコアと12基のEコアによる18コア・18スレッドCPUです。
Premiere Pro、DaVinci Resolve、After Effectsの2D処理、CPUレンダリングなどで高い費用対効果があります。
特に次の人におすすめです。
- フルHD・4K動画を編集する
- Photoshopより動画編集を重視する
- GeForceとQuick Syncを併用したい
- CPUの予算を抑えてGPUへ回したい
Ryzen 5 9600X
Ryzen 5 9600Xは6コア・12スレッド、TDP 65WのCPUです。
Core Ultra 5 250K Plusよりマルチスレッド性能は低いものの、冷却しやすく、AM5による将来のアップグレードも期待できます。
次の人におすすめです。
- ゲームや一般用途が中心
- 消費電力を抑えたい
- 数年後にCPUを交換したい
- 高いマルチスレッド性能を必要としない
ミドル~ハイクラスの制作PC
Core Ultra 7 270K Plus
2026年のCore UltraとRyzenを比較するうえで、最も注目したいCPUです。
Core Ultra 9 285Kと同じ24コア構成を採用し、多くの制作ソフトで285Kと同等以上の性能を発揮しています。
次の用途に向いています。
- Premiere Pro
- After Effectsの2D制作
- DaVinci Resolve
- Lightroom Classic
- CPUレンダリング
- 複数ソフトを使う制作PC
新規購入では、Core Ultra 9 285Kを選ぶ前に、270K Plus搭載PCとの価格差を確認しましょう。
Ryzen 7 9700X
Ryzen 7 9700Xは、Photoshop性能、消費電力、AM5の将来性を重視する人に向いています。
次の用途におすすめです。
- Photoshop
- RAW現像
- イラスト制作
- ゲーム
- 静音性を重視した制作PC
- 将来CPUを交換したい
動画編集の総合性能では270K Plusが有利ですが、Photoshop中心なら9700Xを選ぶ価値があります。
ゲーム性能を最優先
Ryzen 7 9850X3D
ゲームの最高フレームレートを求める場合の有力候補です。
Photoshopでも非常に高い性能がありますが、動画編集やCPUレンダリングでは、多コアCPUのほうが費用対効果に優れる場合があります。
次の人におすすめです。
- 高性能GPUで高フレームレートを狙う
- CPUボトルネックをできるだけ抑えたい
- Photoshopも使用する
- ゲーム配信ではGPUエンコーダーを使う
高負荷な制作を幅広く行う
Ryzen 9 9950X・9950X3D
16コア・32スレッドのRyzen 9は、CPUレンダリング、コードコンパイル、3DCG、複数ソフトの同時使用に向いています。
9950X3Dはゲーム性能も高く、Photoshop、Blender、Unreal Engineなどを幅広く使用する人に適しています。
ただし、Premiere ProやDaVinci Resolveだけを目的にする場合は、Core Ultra 7 270K Plusのほうが安く高性能になる可能性があります。
Core Ultra 9 285Kは選ぶべき?
Core Ultra 9 285Kは、最大5.7GHz、24コア・24スレッドの高性能CPUです。
しかし、Core Ultra 7 270K Plusも同じ8Pコア+16Eコア構成を採用しています。
Puget Systemsの2026年検証では、270K PlusがLightroom Classic、After Effectsの2D処理、DaVinci Resolve、Blenderなどで285Kを上回る結果も確認されています。(pugetsystems.com「Intel Core Ultra 200S Plus Content Creation Review」より)
そのため、新規購入では次の基準で判断してください。
- 270K Plus搭載PCのほうが安い
→270K Plusがおすすめ - 285K搭載PCが大幅に値下げされている
→285Kも候補 - 最大クロックを重視する特殊な処理がある
→個別ベンチマークを確認 - BTOメーカーで270K Plusを選べない
→285KやRyzenも比較
「Ultra 9だからUltra 7より必ず速い」とは限らない点に注意してください。
Core UltraとRyzenに関するよくある質問
Core UltraとRyzenはどちらが高性能?
用途によって異なります。
ゲームとPhotoshopではRyzen、Premiere ProやDaVinci ResolveではCore Ultraが有利な傾向があります。
総合的なマルチスレッド性能ではCore Ultra 7 270K Plus、Core Ultra 9 285K、Ryzen 9 9950Xが上位になります。
ゲームにはCore UltraとRyzenのどちらがよい?
ゲーム性能を最優先するなら、Ryzen X3Dシリーズがおすすめです。
ただし、WQHD・4KではGPUの影響が大きくなるため、CPUの予算を抑えてGPUを上位にしたほうが高性能になる場合があります。
動画編集にはCore UltraとRyzenのどちらがよい?
Premiere ProでH.264・H.265素材を扱うなら、Quick Syncを利用できるCore Ultraがおすすめです。
DaVinci Resolveでも、2026年のテストではCore Ultra 7 270K Plusが高い性能を示しています。
一方、Photoshop、Blender、Unreal Engineなども幅広く使う場合は、Ryzen 9も有力です。
PhotoshopにはCore UltraとRyzenのどちらがよい?
Ryzenがおすすめです。
特にRyzen 7 9700Xは、性能、消費電力、価格のバランスに優れます。ゲームも重視するならRyzen 7 9850X3Dが有力です。
Core UltraのKFモデルでも動画編集できる?
動画編集自体はできますが、KFモデルには内蔵GPUがないため、Intel Quick Syncを利用できません。
Premiere Proを重視するなら、Core Ultra 7 270K PlusやCore Ultra 5 250K Plusなど、内蔵GPU付きモデルがおすすめです。
Ryzen 7 9850X3Dは動画編集にもおすすめ?
動画編集にも使用できますが、ゲームほど圧倒的な差はありません。
動画編集だけが目的なら、Core Ultra 7 270K Plus、Core Ultra 5 250K Plus、Ryzen 9 9900Xなどのほうが費用対効果に優れる可能性があります。
NPUがあるCore Ultraのほうが生成AIに向いている?
デスクトップPCで画像生成、ローカルLLM、動画生成などを行う場合は、NPUよりも独立GPUとVRAM容量のほうが重要です。
Core UltraのNPUだけを理由にCPUを選ぶ必要はありません。
将来性が高いのはどちら?
CPU交換のしやすさでは、2029年までのサポートが発表されているAM5とRyzenが有利です。
ただし、数年後のCPUが現在のマザーボードで確実に動作するとは限らないため、メーカーのBIOS対応も確認する必要があります。
まとめ
Core UltraとRyzenは、単純にどちらか一方が優れているわけではありません。
用途別のおすすめは次のとおりです。
| 用途 | おすすめ |
|---|---|
| ゲーム | Ryzen 7 9850X3Dなど |
| Photoshop | Ryzen 7 9700X・9850X3D |
| Premiere Pro | Core Ultra 7 270K Plus |
| After Effectsの2D制作 | Core Ultra 7 270K Plus |
| After Effectsの3D・追跡 | Ryzen |
| DaVinci Resolve | Core Ultra 7 270K Plus |
| CPUレンダリング | Ryzen 9・Core Ultra 7 270K Plus |
| Unreal Engine開発 | Ryzen 9 X3D |
| 消費電力重視 | Ryzen 7 9700X |
| 将来のCPU交換 | Ryzen・AM5 |
| 低予算の制作PC | Core Ultra 5 250K Plus |
2026年のCore Ultraで特に注目したいのは、Core Ultra 7 270K Plusです。
Core Ultra 9 285Kと同じ24コア構成を採用し、多くの制作ソフトで285Kと同等以上の性能があります。動画編集、モーショングラフィックス、DaVinci Resolveなどを幅広く使うなら、非常に有力なCPUです。
一方、ゲーム性能を最優先するならRyzen X3D、Photoshopや消費電力を重視するならRyzen 7 9700X、CPUレンダリングやゲーム開発まで行うならRyzen 9が向いています。
CPUのブランド名やPassMarkだけで選ばず、最も使用時間が長いソフトで高性能なCPUを選ぶことが重要です。
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