DDR5メモリ高騰でBTOはどこまで値上がりした?主要7社を実売比較

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最終更新日:2026年9月18日

2026年9月18日時点の販売ページとカスタマイズ画面を確認し、DDR5メモリ32GB・GeForce RTX 5070搭載機を中心に比較しました。

結論からいうと、主要7社の32GB構成は32万4,800円〜49万9,800円でした。条件がもっとも近い「Ryzen 7 9700X・RTX 5070・32GB・1TB」の3社だけで比べても、最安と最高で11万4,380円の差があります。

ただし、17万5,000円という全体の価格差を、すべて「DDR5の値上がり分」と考えるのは適切ではありません。CPU、SSD、冷却、ケース、保証、セール値引きなどの条件も異なるためです。そこで本記事では、本体の実売価格と「16GBから32GBへ増やす料金」を分けて検証します。

この記事でわかること

BTOは「一律値上げ」ではない

DDR5の調達価格は上がっていますが、BTO本体へ価格を反映する時期や金額はメーカーによって異なります。

今回調べた7社の平均価格は41万6,534円、中央値は42万6,560円でした。最安はFRONTIERの32万4,800円、最高はarkの49万9,800円です。差額は17万5,000円で、最安価格に対して53.9%の差があります。

ただし、arkは2TB SSD、360mm水冷、RGBメモリなどを搭載しています。FRONTIERは期間限定セールの価格です。つまり、この価格差にはDDR5以外の構成や条件の違いも含まれています。

より条件をそろえて比べられるのは、CPU・GPU・メモリ・SSD容量が共通する3社です。FRONTIERは32万4,800円、ツクモは36万4,800円、SEVENは43万9,180円でした。最安と最高の差は11万4,380円で、35.2%になります。

比較条件:本体価格とメモリ差額を混ぜない

「DDR5の影響でいくら高くなったのか」を見るには、完成品の価格差とメモリ変更料金を分けて集計する必要があります。

対象はFRONTIER、ツクモ、マウスコンピューター、サイコム、パソコンショップSEVEN、ark、パソコン工房の7社です。Windows 11、DDR5 32GB、GeForce RTX 5070を基本条件としました。

ただし、7社すべてで完全に同じ仕様のモデルが販売されているわけではありません。そのため、次の2段階に分けて比較しています。

  1. 近似比較:Ryzen 7 9700X、RTX 5070、32GB、1TBがそろうモデル
  2. 市場比較:CPUやSSD容量が異なっても、RTX 5070と32GBを満たす代表モデル

価格は税込です。送料、ポイント、周辺機器、延長保証の追加分は含めていません。セールや在庫状況によって価格は変わるため、購入前にリンク先で最終金額を確認してください。

主要7社の実売価格比較

32GB・RTX 5070構成の実売価格は32万4,800円〜49万9,800円でした。価格だけで並べると、FRONTIER、ツクモ、パソコン工房の順に安くなっています。

順位メーカー・モデルCPUメモリ / SSD32GB時の税込価格最安との差比較上の注意
1FRONTIER FRGHLMB650/WS0915Ryzen 7 9700X32GB / 1TB324,800円基準期間限定セール。RTX 5070はMSI製
2ツクモ G-GEAR GE7A-K261/BHRyzen 7 9700X32GB / 1TB364,800円+40,000円近似条件がそろう
3パソコン工房 LEVEL-RM85-LCR98D-TKX-MSIRyzen 7 9800X3D32GB / 1TB390,700円+65,900円基本339,700円+32GB変更51,000円
4サイコム G-Master Velox III Intel EditionCore Ultra 5 225F32GB / 1TB426,560円+101,760円基本289,170円+RTX 5070 81,510円+32GB変更55,880円
5パソコンショップSEVEN ZEFT R65TRyzen 7 9700X32GB / 1TB439,180円+114,380円基本382,580円+2枚組32GB変更56,600円
6マウスコンピューター G TUNE FG-A7G70Ryzen 7 9700X32GB / 2TB469,900円+145,100円2TB SSD、3年保証、コラボ特典を含む
7ark GN-A7G57M AION2推奨モデルRyzen 7 9700X32GB / 2TB499,800円+175,000円360mm水冷、Corsair RGBメモリ、850W Goldを含む

調査日:2026年9月18日。価格は販売ページまたはカスタマイズ画面の表示を手作業で集計。マウスとarkは2TB、ほかは1TBです。

DDR5高騰分はBTO価格の約13%

16GBから32GBへの変更料金を確認できた3社では、差額が5万1,000円〜5万6,600円、中央値は5万5,880円でした。

メーカー変更内容変更料金追加16GBの1GB当たり32GB完成価格に占める割合
パソコン工房16GB(8GB×2)→32GB(16GB×2)+51,000円3,188円13.1%
サイコム16GB(16GB×1)→32GB(16GB×2)DDR5-5600+55,880円3,493円13.1%
SEVEN16GB(16GB×1)→32GB(16GB×2)DDR5-5600+56,600円3,538円12.9%

3社の変更料金は平均5万4,493円です。完成価格に占める割合は12.9〜13.1%でした。DDR5の負担は小さくありませんが、BTO総額の約87%はCPU、GPU、SSD、ケース、電源、組立、保証などが占めています。

「追加16GBの1GB当たり」は、変更料金を追加容量16GBで割った独自指標です。取り外される標準メモリの評価額や組立・検査費も含まれるため、小売されているメモリの1GB単価とは一致しません。

一次情報で見るDDR5高騰の背景

DRAMの価格が上がっているのは事実ですが、上流の相場とBTOの販売価格が同じ速さで動くわけではありません。

TrendForceは、2026年第3四半期の汎用DRAM契約価格が前四半期比13〜18%上昇すると予測しました。AIサーバー向けの需要が強く、PC向けDRAMの供給量が抑えられているためです。

ただし、第1四半期に予測されていた90〜95%という急騰からは、上昇率が鈍化しています。消費者が受け入れられる価格には限界があり、PCメーカーが在庫を抱えていることも影響しています。

BTO各社では、調達契約や在庫の仕入れ時期、標準構成で使うメモリの量が異なります。そのため、同じDDR5-5600 32GBでも、標準価格に吸収する会社がある一方、カスタマイズ料金へ大きく反映する会社もあります。

過去比較:直近27日では変更料金が上がっていない

「DDR5が高騰したから、BTOのメモリ変更料金も毎週上がる」とは限りません。

2026年8月22日の記録と9月18日の表示を比べると、サイコムの32GB変更は5万5,880円、SEVENは5万6,600円で、どちらも同額でした。27日間の変化率は0%です。

価格へ反映されるまでには、在庫や価格改定のタイミングによる遅れがあります。上流相場が上がっても、既存在庫を販売している間は変更料金が据え置かれることがあります。逆に、新しい仕入れ分へ切り替わるタイミングで、まとめて値上げされる場合もあります。

同じ商品番号を追えたarkの「GC-I5G56M」は、8月22日の20万6,800円から9月18日の23万4,800円へ上昇しました。値上がり額は2万8,000円、率にすると13.5%です。ただし、標準メモリがDDR5-4800からDDR5-5600へ変更されています。仕様も変わっているため、2万8,000円の全額がDDR5高騰によるものとは断定できません。

この事例から分かるのは、同じ型番でも仕様を確認せず、価格だけを比べると値上がり幅を正しく判断できないということです。

反証:高い変更料金は「メモリ代だけ」ではない

5万円台の変更料金には、メモリ本体の価格に加えて、標準メモリの入れ替え、動作確認、相性対応、完成品保証の費用も含まれます。

BTOのメモリ変更は、購入したメモリを箱から出して挿すだけではありません。標準パーツを外して選んだ構成に組み直し、起動や安定性を確認します。故障した場合も、完成品としてメーカーの窓口で対応を受けられます。

32GBを1枚で選ぶか、16GBを2枚で選ぶかによっても価格は変わります。SEVENでは32GB×1枚を3万8,300円から選べる一方、16GB×2枚は5万6,600円でした。2枚組はデュアルチャネルでメモリ帯域を確保しやすいため、単純に安い1枚構成が常に最適とは限りません。

サイコムでは、16GBから64GBへの変更料金が10万6,530円でした。追加容量48GBで割ると1GB当たり2,219円です。32GB変更時の3,493円より安く、大容量になるほど変更料金が同じ割合で増えるわけではありません。

検索上位記事と差がつく4つの独自検証

2026年9月18日に検索上位10件を確認した範囲では、次の4点を一つの記事でまとめて検証した例は見当たりませんでした。

検証項目内容
完成品価格とメモリ変更料金を分離「BTO本体が高い」ことと「DDR5が高い」ことを分けて比較しています。
カスタマイズ画面を再計算サイコム、SEVEN、パソコン工房は、基本価格に32GB変更料金を加えて購入時の金額を再現しました。
27日間の定点比較サイコムとSEVENでは変更料金が0%だったことを確認し、価格がすぐに反映されるとは限らないことを示しました。
価格の再現性を評価同じ商品番号でもメモリ速度が変わったarkの事例は分けて扱い、仕様差をそのまま値上がり分には含めていません。

検索上位には、メモリ市場の解説、単体メモリの価格推移、メーカーへのインタビュー、一般的なBTOランキングが多く見られます。本記事では「条件をできるだけそろえた実売比較」と「過去画面との価格差」を組み合わせました。

読者への影響:いま32GB BTOを買うならどう選ぶか

32GBが必要なら、16GBモデルから5万円台を追加して変更する前に、32GBを標準搭載するモデルの総額を比べてください。

今回の調査では、CPU・GPU・メモリ・SSD容量が近い3社だけでも11万4,380円の差がありました。予算を抑えたいなら、メモリの変更料金だけを見るより、32GBを最初から搭載したセールモデルを探すほうが効果的です。

こんな人に向く選び方
30万円台前半を狙う人FRONTIERの期間限定構成を優先し、販売期限と在庫を確認します。
構成のわかりやすさを重視する人ツクモの32GB標準モデルを比較基準にします。
パーツ銘柄や静音性を選びたい人サイコム、SEVEN、arkの差額を、部品指定やサポートにかかる費用として判断します。
長期保証を重視する人マウスの3年保証と、他社で延長保証を付けた場合の総額を比べます。
増設に慣れている人空きスロット、保証条件、相性を確認したうえで、自己増設も検討します。

待てば必ず安くなるとは限りません。TrendForceは第3四半期も契約価格の上昇を見込んでいます。その一方で、今回の定点観測では変更料金が据え置かれている例も確認できました。購入時期が決まっている人は、相場の予想だけで待つより、「現在の総額」と「必要な保証」を基準に判断するほうが現実的です。

よくある質問

DDR5が高騰している時期でも、すべてのBTOが同じ割合で値上がりするわけではありません。

質問回答
BTOは実際に何%値上がりしましたか?同じ商品番号を追えたarkの1例では13.5%上昇しました。ただし、メモリ速度も変わっているため、純粋な値上げ率とはいえません。全7社について同一SKUの過去価格が公開されているわけではないため、一律の値上げ率は算出できません。
16GBから32GBへ増やすといくらですか?今回確認できた3社では5万1,000円〜5万6,600円で、中央値は5万5,880円でした。
32GB×1枚と16GB×2枚はどちらがよいですか?安さと将来の増設余地を重視するなら32GB×1枚、メモリ帯域を確保しやすいのは16GB×2枚です。ゲーム用途では2枚組を選びやすいものの、用途と予算に合わせて決めます。
今は買わずに待つべきですか?数か月以内に必要なら、32GB標準のセールモデルを比較するほうが確実です。購入時期を決めていない人は、同じモデルの本体価格と変更料金を毎週記録すると、値動きを判断しやすくなります。

調査の限界と更新ルール

価格を正しく比較するには、日時、型番、構成、セール条件をセットで記録しておく必要があります。

本記事は2026年9月18日時点の価格をまとめたものです。BTO価格は、在庫、為替、部品変更、キャンペーンなどで変わります。同じGPU名でも、グラフィックボードのメーカーや冷却方式が異なる場合があります。

今後更新する際は、同じ商品番号の標準価格、32GB変更料金、メモリ速度、枚数、SSD容量を記録します。型番や仕様が変わった場合は、旧価格との差を単純に「値上げ」とはせず、比較できないケースとして分けます。

関連ページ

購入前はメモリ容量だけを見るのではなく、カスタマイズ料金や周辺機器まで含めた総額も確認してください。





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