同じCPU・GPUなのにBTOパソコンの価格が違う理由|安いモデルを選んでよいか見分ける方法
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最終更新日:2026年8月4日
BTOパソコンを比較していると、同じCPUとGPUを搭載しているにもかかわらず、価格が2万円、3万円、ときには5万円以上違うことがあります。
たとえば、どちらも「Ryzen 7+GeForce RTX 5070」を搭載しているのであれば、安い方を選べばよいように見えるかもしれません。
しかし、CPUとGPUが同じでも、以下の部分が異なればパソコン全体の価値は変わります。
- CPUクーラー
- マザーボード
- メモリの容量・枚数・速度
- SSDの容量・性能
- 電源ユニット
- PCケースとケースファン
- 保証期間とサポート
- 拡張性や接続端子
- Windowsのエディション
- 組み立てや動作確認の内容
CPUとGPUはパソコンの価格を決める大きな要素ですが、パソコン全体を構成する一部にすぎません。
本記事では、同じCPU・GPUを搭載したBTOパソコンの価格が違う理由と、価格差を払う価値があるのかを判断する方法を解説します。
価格ではなく「必要な構成にそろえた後の総額」で比較する

同じCPU・GPUを搭載しているBTOパソコンを比較するときは、掲載されている販売価格だけで判断してはいけません。
自分に必要なメモリ、SSD、電源、CPUクーラー、保証へ変更した後の総額で比較することが重要です。
| 比較する項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| CPU | 型番だけでなく冷却方法も確認 |
| GPU | GPU名、VRAM容量、カードの仕様 |
| メモリ | 容量、枚数、規格、空きスロット |
| SSD | 容量、規格、メーカー・型番 |
| 電源 | 容量、認証、メーカー、将来の交換余地 |
| マザーボード | チップセット、端子、拡張スロット |
| PCケース | サイズ、吸気口、搭載ファン数 |
| 保証 | 標準保証の年数、修理時の送料 |
| OS | Windows HomeかProか |
| 送料 | 本体価格に含まれているか |
最初は安く見えたモデルでも、メモリ、SSD、電源、CPUクーラー、保証を変更すると、他社のモデルとほとんど同じ価格になることがあります。
- 実質価格=本体価格+必要なカスタマイズ費用+保証費用+送料
安いモデルが悪いわけではありません。必要な部分に十分な予算が使われており、不要な部分を合理的に削っているのであれば、価格の安いモデルの方が優れています。
重要なのは「安いか高いか」ではなく、なぜその価格になっているのかを確認することです。
BTOパソコンの構成をどこまで変更すべきか迷う場合は、「BTOパソコンはどこをカスタマイズすべき?優先順位を解説」も参考にしてください。
同じCPU・GPUでも同じパソコンとは限らない
CPUとGPUが同じであれば、短時間のベンチマークや一般的なゲームでは、近いスコアになることがあります。
しかし、長時間のゲーム、動画エンコード、3DCGレンダリングなどでは、冷却性能や電力設定によって差が出る可能性があります。
CPUは、電力、温度、電流などの条件に余裕がある場合に動作クロックを引き上げます。そのため、同じCPUでも、CPUクーラーやマザーボード、ケースのエアフローによって高い動作クロックを維持できる時間が変わります。
GPUも、電力や温度などを監視しながら動作クロックを調整します。冷却性能や電力設計が異なれば、同じGPUを搭載していても、動作音や温度、クロックの維持しやすさが変わります。
短時間の平均フレームレートが近くても、長時間使用時の温度、騒音、性能の安定性まで同じとは限りません。
自動車にたとえると、CPUとGPUはエンジンに相当します。
同じエンジンを搭載していても、冷却装置、タイヤ、車体、ブレーキ、保証が異なれば、乗り心地や耐久性、使いやすさまで同じになるわけではありません。
同じCPU・GPUでも価格が違う10の理由
BTOパソコンの価格差は、主にCPU・GPU以外の部品、保証、販売方法から生まれます。
価格差の理由を一つずつ分解すると、安いモデルを選んでよいか判断しやすくなります。
1.マザーボードが違う
BTOパソコンの価格差が生まれやすい部品の一つがマザーボードです。
同じCPUに対応するマザーボードでも、以下のような違いがあります。
- チップセット
- 電源回路
- メモリスロット数
- M.2 SSDスロット数
- PCI Expressスロット
- USB端子の数と規格
- 有線LANの速度
- Wi-Fi・Bluetoothの有無
- BIOSの機能
- ヒートシンクの大きさ
低価格モデルでは、必要最低限のチップセットや小型のMicroATXマザーボードが使われることがあります。
一方、高価格モデルでは、上位チップセットを採用したATXマザーボードや、Wi-Fi、2.5GbE、高速USB、複数のM.2スロットを備えた製品が採用されることがあります。
現在の性能だけでなく、メモリやSSDを後から増設できるかまで確認しましょう。
将来メモリやSSD、拡張カードを増設する予定があるなら、空きスロットと接続端子を確認する必要があります。
2.CPUクーラーと電力設定が違う
CPU名が同じでも、CPUクーラーが次のどれなのかによって価格が変わります。
- CPU付属クーラー
- 小型の空冷クーラー
- 大型のサイドフロー型空冷クーラー
- 120mm簡易水冷
- 240mm簡易水冷
- 360mm簡易水冷
高性能CPUでは、CPUクーラーの違いが温度、騒音、長時間負荷時の性能に影響します。
低価格モデルは、CPUを正常に動作させるための必要最低限のクーラーを搭載していることがあります。一方、高価格モデルは、高負荷時の温度や静音性を重視して、大型クーラーを標準搭載している場合があります。
動画編集や3DCGなどで長時間CPUを使用する場合は、CPU名だけでなくクーラーも重要です。
ただし、簡易水冷であれば必ず優れているわけではありません。
消費電力が低いCPUに大型の簡易水冷を搭載しても、用途によっては価格差に見合う効果を得られません。CPUの発熱量と使用時間に合ったクーラーを選びましょう。
空冷と簡易水冷のどちらにするか迷う場合は、「BTOパソコンで簡易水冷を選ばない方がよい人」も参考にしてください。
3.同じGPUでもグラフィックボードの仕様が違う
「GeForce RTX 5070」などのGPU名が同じでも、搭載されているグラフィックボードまで同じとは限りません。
グラフィックボードには、次のような違いがあります。
- メーカー
- 冷却ファンの数
- ヒートシンクの大きさ
- 動作クロック
- 電力上限
- 基板設計
- 映像出力端子
- 動作音
- 本体サイズ
2連ファンの小型モデルと、3連ファンの大型モデルでは、ゲーム性能が極端に変わらなくても、GPU温度やファン回転数、動作音に差が出ることがあります。
GPU名が同じでも、冷却性能と動作音はグラフィックボードごとに異なります。
商品ページに「GeForce RTX 5070」としか書かれていない場合は、グラフィックボードのメーカーや型番が固定されていない可能性があります。
GPUのメーカーや型番を重視する人は、構成部品を明記しているメーカーを選ぶか、購入前に問い合わせて確認しましょう。
4.メモリの容量・枚数・速度が違う
同じ「32GBメモリ」でも、構成が次のように異なることがあります。
- 32GB×1枚
- 16GB×2枚
- DDR5-4800
- DDR5-5600
- DDR5-6000
一般的には、1枚構成よりも2枚構成の方が、複数のメモリチャネルを利用しやすくなります。
ただし、将来的に64GBへ増設する予定なら、32GB×1枚の方が増設しやすい場合もあります。
メモリは容量だけでなく、何GBのメモリが何枚搭載されているかを確認してください。
- メモリの合計容量
- 搭載枚数
- メモリ規格と速度
- メモリスロットの総数
- 空きスロットの有無
特に、メモリスロットが2本しかないマザーボードで8GB×2枚が搭載されている場合、32GBへ増設するには既存メモリを取り外す必要があります。
用途ごとの詳しい容量については、「BTOパソコンのメモリは16GB・32GB・64GBのどれがよい?」で解説しています。
5.SSDの容量と性能が違う
「1TB NVMe SSD」と書かれていても、すべて同じ性能ではありません。
SSDには、次のような違いがあります。
- PCI Expressの世代
- 読み書き速度
- NANDフラッシュの種類
- DRAMキャッシュの有無
- 耐久性
- 保証期間
- メーカー・型番
ゲームの起動や一般的な作業では、SSDの違いを体感しにくいことがあります。
一方で、大容量ファイルのコピー、動画編集、キャッシュファイルの読み書きなどでは、高性能SSDの方が有利になる場合があります。
SSDは速度だけでなく、用途に対して容量が足りるかを優先して確認しましょう。
低価格モデルを選ぶ場合でも、少なくとも次の点は確認してください。
- SSD容量が用途に足りるか
- M.2スロットが残っているか
- SSDのメーカーや型番が公開されているか
ゲームを複数インストールする人や、動画素材を保存する人は、500GBでは不足しやすいため、1TB以上を基準にするのがおすすめです。
SSD容量で迷っている場合は、「BTOパソコンのSSDは500GB・1TB・2TBのどれがよい?」も参考にしてください。
6.電源ユニットが違う
電源ユニットは、CPUやGPUほど性能表に表れませんが、価格差が生まれやすい部品です。
主な違いは次のとおりです。
- 定格出力
- 変換効率
- メーカー
- 部品構成
- 保護回路
- ケーブル方式
- 保証期間
- ATX規格への対応状況
同じGPUを搭載していても、650W、750W、850Wなど、電源容量が異なることがあります。
将来GPUを交換する予定がなければ、必要十分な容量の電源で問題ありません。一方、上位GPUへの交換を考えている場合は、容量とコネクタに余裕がある方が安心です。
80 PLUS Goldは主に変換効率を示す認証であり、電源ユニット全体の品質を保証するものではありません。
80 PLUSの認証ランクだけでなく、メーカー、型番、容量、保証期間も確認しましょう。
GPUごとに必要な電源容量を確認したい場合は、「BTOパソコンの電源容量は750W・850W・1000Wのどれがよい?」をご覧ください。
7.PCケースとケースファンが違う
PCケースは見た目だけの部品ではありません。
次のような要素に影響します。
- CPU・GPU温度
- ファンの回転数
- 動作音
- 掃除のしやすさ
- GPUの搭載可能サイズ
- CPUクーラーの高さ
- SSDやHDDの増設数
- 配線のしやすさ
低価格モデルでは、前面の吸気口が小さいケースや、ケースファンが1基だけの構成もあります。
高価格モデルでは、通気性の高いメッシュパネル、複数のケースファン、GPUサポートホルダーなどを備えている場合があります。
高性能なCPU・GPUを搭載するほど、ケースの通気性とケースファンの構成が重要になります。
ただし、ケースファンが多いほど静かになるとは限りません。
ファンの品質や回転数制御が不十分であれば、ファン数が増えることで騒音も大きくなります。
ケースサイズによる拡張性や冷却性能の違いについては、「ミニタワーとミドルタワーはどちらがよい?」で詳しく解説しています。
8.標準搭載されている機能が違う
CPUとGPUが同じでも、次の機能が標準搭載されているかによって価格は変わります。
- Wi-Fi
- Bluetooth
- 2.5GbE・10GbE
- SDカードリーダー
- 光学ドライブ
- Thunderbolt
- USB4
- 高速USB Type-C
- Windows 11 Pro
- キーボード・マウス
特にWi-FiとBluetoothは、マザーボードに内蔵されているモデルと、追加オプションになっているモデルがあります。
自分が使用しない機能に価格差が生じている場合は、高いモデルを選ぶ必要はありません。
有線LANしか使わない人にWi-Fiは不要です。反対に、Bluetooth機器を使用する人は、後からUSBアダプターを追加するより、標準搭載モデルの方が使いやすい場合があります。
9.保証期間とサポート内容が違う
BTOパソコンの価格には、故障したときの修理費用やサポート体制も含まれています。
メーカーによって、標準保証が1年間の場合と3年間の場合があります。
そのため、標準保証が3年間のモデルと1年間のモデルを比較するときは、本体価格だけでは同条件になりません。
標準保証の年数が違う場合は、延長保証を追加した後の価格で比較しましょう。
さらに、保証では次の項目も確認が必要です。
- 修理時の送料を誰が負担するか
- 店舗へ持ち込めるか
- センドバック修理のみか
- 修理回数や金額に上限があるか
- 物損保証が含まれるか
- 代替機の貸し出しがあるか
- 電話サポートの受付時間
保証年数だけでなく、修理方法と送料まで含めて比較してください。
仕事で使用するパソコンの場合は、修理費用だけでなく、パソコンを使えない期間に発生する損失も考える必要があります。
10.仕入れ・在庫・販売方法が違う
構成部品がほぼ同じでも、メーカーの販売方法によって価格差が生まれることがあります。
- 大量仕入れによる調達価格
- 期間限定セール
- 在庫処分
- 受注生産か完成品在庫か
- 広告や実店舗の運営費
- 納期
- 組み立てや検査の工程
- 部品を選べる範囲
大量に仕入れた部品を使い、構成を固定して販売するモデルは、価格を下げやすくなります。
一方で、マザーボード、電源、SSD、ケースファンなどを細かく指定できるメーカーは、選択肢が多い代わりに価格が高くなることがあります。
価格差には部品代だけでなく、カスタマイズの自由度、組み立て、検査、サポートの費用も含まれます。
メーカーごとのカスタマイズ範囲については、「BTOショップごとのカスタマイズ項目を徹底比較」で比較しています。
価格差は「3つの価値」に分けると判断しやすい
同じCPU・GPUを搭載したパソコンの価格差は、次の3種類に分けて考えると判断しやすくなります。
購入直後の性能だけでなく、長時間使用時と故障・増設時の価値まで考えることが重要です。
すぐに分かる性能差
- メモリ容量
- メモリ枚数
- SSD容量
- SSD速度
- Windowsのエディション
スペック表を見れば比較しやすく、購入直後から違いが分かる部分です。
メモリとSSDは不足を体感しやすいため、最初に条件をそろえて比較しましょう。
長時間使用したときに分かる差
- CPUクーラー
- GPUクーラー
- ケースのエアフロー
- ケースファン
- 電源ユニット
- マザーボード
短時間のベンチマークでは差が小さくても、長時間のゲーム、動画編集、レンダリングでは、温度や騒音、性能の安定性に影響する可能性があります。
長時間高負荷をかける用途ほど、冷却性能とケースのエアフローを重視してください。
故障・増設時に分かる差
- 保証期間
- 修理時の送料
- 店舗サポート
- M.2スロット
- メモリスロット
- 電源容量
- PCケースのサイズ
購入直後には価値を感じにくいものの、数年使用すると差が出やすい部分です。
3年以上使用する予定なら、保証と拡張性も価格の一部として考えましょう。
価格差3万円を分解するとどうなる?
以下は、同じCPUとGPUを搭載した2台を想定した比較例です。
実在する特定の製品ではなく、価格差の見方を示すための一例です。
| 項目 | 低価格モデル | 高価格モデル |
|---|---|---|
| CPU | Ryzen 7 | Ryzen 7 |
| GPU | GeForce RTX 5070 | GeForce RTX 5070 |
| メモリ | 16GB、8GB×2 | 32GB、16GB×2 |
| SSD | 500GB、型番非公開 | 1TB、型番公開 |
| CPUクーラー | 小型空冷 | 大型空冷 |
| 電源 | 650W Bronze | 750W Gold |
| マザーボード | MicroATX | ATX、Wi-Fi搭載 |
| ケースファン | 1基 | 3基 |
| 保証 | 1年間 | 3年間 |
| 価格 | 22万円 | 25万円 |
この場合、3万円の価格差はCPUやGPUの性能差ではありません。
- メモリを16GBから32GBへ増量
- SSDを500GBから1TBへ増量
- CPUクーラーを強化
- 電源容量を増加
- Wi-Fiを追加
- ケースファンを追加
- 保証を1年から3年へ延長
低価格モデルを同じ条件へカスタマイズすると、価格差がほとんどなくなる可能性があります。
反対に、すでにSSDを所有しており、Wi-Fiも延長保証も不要であれば、低価格モデルの方が合理的です。
同じ価格差でも、その価値は使用者の用途や増設スキルによって変わります。
安いBTOパソコンを選んでもよい人
次の条件に当てはまる人は、CPUとGPUが同じであれば、価格の安いモデルを選びやすいといえます。
- メモリやSSDを自分で増設できる
- Wi-Fiを使用しない
- 標準保証で十分
- 将来GPUを交換する予定がない
- 動作音をあまり気にしない
- 短時間のゲームや軽い作業が中心
- 必要な端子がそろっている
- 電源やマザーボードの仕様を確認できる
不要な機能を削った結果として安いモデルなら、積極的に選んでも問題ありません。
特に、部品を自分で交換できる人にとっては、メーカーによるカスタマイズの価値が相対的に低くなります。
安いモデルを購入し、必要になった時点でメモリやSSDを増設する方法もあります。
高いBTOパソコンを選ぶ価値がある人
次のような人は、CPU・GPU以外にも予算をかける価値があります。
- 動画編集や3DCGで長時間高負荷をかける
- 静かなパソコンが欲しい
- 自分で部品交換をしたくない
- 3年以上使用する予定
- 故障時のサポートを重視する
- SSDやメモリを後から増設したくない
- 上位GPUへの交換を考えている
- Wi-Fiや高速LANが必要
- 使用する部品のメーカーや型番を指定したい
冷却、静音性、保証、拡張性を重視する人は、CPU・GPUが同じでも高いモデルを選ぶ価値があります。
特に仕事で使用する場合、故障時の時間的損失も考える必要があります。
本体価格を数万円抑えられても、故障時に作業が数日止まれば、価格差以上の損失になる可能性があります。
部品の型番を公開しているかも比較材料になる
BTOパソコンでは、すべての部品のメーカーや型番が公開されているとは限りません。
商品ページには、次のような表記だけの場合があります。
- 1TB NVMe SSD
- 750W 80 PLUS Gold電源
- B850チップセット
- GeForce RTX 5070
この表記でも、おおまかな性能は判断できます。
しかし、SSDの性能、マザーボードの端子、電源の保証、グラフィックボードの冷却方式までは分かりません。
部品のメーカーや型番が公開されているモデルほど、価格差の理由を確認しやすくなります。
型番を公開していないから品質が低いとは限りませんが、部品を細かく比較したい人にとっては、情報公開の多さもメーカーを選ぶ基準になります。
パーツのメーカーや型番まで選びたい場合は、「サイコム・ツクモ・SEVEN・アークの比較」も参考にしてください。
BTOパソコンを比較するときのチェックリスト
同じCPU・GPUを搭載した製品を比較するときは、次の順番で確認しましょう。
最初にメモリとSSDをそろえ、次に冷却、電源、保証、送料を確認すると比較しやすくなります。
1.必要なメモリ容量にそろえる
16GBと32GBをそのまま比較せず、自分に必要な容量へ変更した後の価格を確認します。
同じ容量でも、1枚構成か2枚構成かを確認してください。
2.SSD容量をそろえる
500GB、1TB、2TBなど、同じ容量にそろえます。
ゲームや動画編集では、500GBでは不足しやすいため、最初から1TB以上へ変更した方がよい場合があります。
後から増設する予定がないなら、必要な容量へ変更した後の価格で比較しましょう。
3.CPUクーラーを確認する
高性能CPUでは、付属クーラー、小型空冷、大型空冷、簡易水冷のどれを搭載しているか確認します。
長時間高負荷をかける場合は、最低価格のクーラー構成をそのまま選ばない方がよいことがあります。
4.電源容量と型番を確認する
容量だけでなく、メーカー、型番、認証、GPU用コネクタを確認します。
将来GPUを交換する予定があるなら、電源容量に余裕を持たせてください。
5.マザーボードの拡張性を確認する
- メモリスロット数
- M.2スロット数
- PCI Expressスロット
- USB Type-C
- Wi-Fi・Bluetooth
- 有線LAN速度
SSDやメモリを増設する予定がある人は、空きスロットを必ず確認しましょう。
6.PCケースとファンを確認する
ケースの大きさ、前面の吸気構造、標準ファン数、追加可能なファン数を確認します。
高性能GPU搭載モデルでは、前面が塞がれたケースより通気性の高いケースを選びやすいです。
7.保証条件をそろえる
標準1年保証と標準3年保証を比較する場合は、1年保証側に延長保証を追加した価格も確認します。
保証年数だけでなく、修理時の送料と受付方法も比較してください。
8.送料を含める
送料無料のメーカーと、別途送料が必要なメーカーがあります。
最終的に支払う金額は、本体価格ではなく送料を含めた注文総額です。
よくある比較の失敗
同じCPU・GPUのBTOパソコンを比較するときは、次のような失敗に注意してください。
安いモデルを選ぶこと自体ではなく、価格差の理由を確認せずに選ぶことが失敗につながります。
そもそも標準構成のまま購入できるのか判断したい場合は「BTOパソコンの標準構成はそのまま買ってよい?」もご覧ください。
CPUとGPUだけを見て最安モデルを選ぶ
最も多い失敗です。
購入後にメモリやSSDの不足へ気づき、増設費用がかかると、最初から上位モデルを購入した場合より高くなることがあります。
最安価格ではなく、自分が必要な構成へ変更した後の価格を確認してください。
電源を80 PLUSのランクだけで判断する
80 PLUSは電源効率を比較するための重要な指標ですが、電源ユニット全体の品質や寿命を直接保証するものではありません。
80 PLUSの認証ランクだけでなく、メーカー、型番、容量、保証期間も確認しましょう。
簡易水冷なら空冷より高性能だと思う
CPUの発熱量やラジエーターサイズによっては、大型空冷クーラーの方が扱いやすい場合があります。
冷却方式の名前ではなく、搭載CPUに対して十分な冷却性能があるかで判断してください。
カスタマイズ前の価格だけを比較する
最安構成には、メモリ16GB、SSD500GB、小型クーラーなどが設定されていることがあります。
必要な構成へ変更する前の価格では、どのモデルが本当に安いのか判断できません。
高いモデルなら長持ちすると思う
価格が高いだけでは、寿命が長いとは限りません。
価格差がデザイン、LED、コラボ特典などに使われている場合、冷却や電源、保証が強化されているとは限らないためです。
高い理由が、自分の必要とする冷却、静音性、保証、拡張性に使われているかを確認しましょう。
迷ったときは価格差の理由を一行ずつ説明する
2台のどちらを選ぶか迷ったときは、高いモデルの価格差を一行ずつ書き出してみましょう。
たとえば、3万円高い場合は次のように分解します。
- メモリ32GB:必要
- SSD 1TB:必要
- Wi-Fi:不要
- 大型CPUクーラー:長時間使用するため必要
- 3年保証:必要
- LEDケースファン:不要
必要な項目の価値が価格差を上回るなら、高いモデルを選ぶ理由があります。
不要な項目が多い場合は、安いモデルを購入して必要な部分だけカスタマイズした方が合理的です。
この方法なら、「高いから安心」「安いから不安」という感覚ではなく、自分に必要な価値を基準に判断できます。
まとめ
同じCPU・GPUを搭載しているBTOパソコンでも、価格が違うのは不自然ではありません。
価格差は主に以下の部分から生まれます。
- マザーボード
- CPU・GPUの冷却
- メモリ
- SSD
- 電源ユニット
- PCケース
- ケースファン
- 接続機能
- 保証
- サポート
- カスタマイズ性
- 仕入れや販売方法
CPUとGPUが同じであれば、基本的な性能は近くなります。
しかし、冷却性能、動作音、長時間使用時の安定性、拡張性、故障時の負担まで同じとは限りません。
安いモデルを避ける必要はありません。必要な性能を確保しながら不要な部分を削っているモデルなら、価格の安さは大きなメリットです。
反対に、メモリ、SSD、冷却、電源、保証を追加すると価格差がなくなる場合は、最初から標準構成が充実したモデルを選んだ方がよいこともあります。
- 実質価格=本体価格+必要なカスタマイズ費用+保証費用+送料
同じCPU・GPUという共通点だけで比較せず、自分に必要な構成にそろえた後の総額で選びましょう。














