3年・5年・7年使うBTOパソコンのおすすめ構成|使用期間別にCPU・GPU・メモリを解説
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最終更新日:2026年8月12日
BTOパソコンを選ぶときは、現在必要な性能だけでなく、「何年使う予定なのか」まで考えて構成を決める必要があります。
3年後に買い替えるなら、現在の用途を快適にこなせる構成へ予算を集中できます。一方、5年・7年使うなら、CPUやGPUの性能だけでなく、メモリ・SSDの増設性、電源、冷却、保証まで確認しなければなりません。
3年用は現在の用途に最適化、5年用は性能と増設性の両立、7年用は途中のパーツ交換まで含めて構成を考えるのがおすすめです。
高価なCPUやGPUを搭載すれば、必ず7年間快適に使えるわけではありません。使用ソフトやゲームの要求スペックは変わり、SSDや冷却ファンなどが先に故障する可能性もあります。
この記事では、2026年にBTOパソコンを購入することを想定し、3年・5年・7年使う場合のおすすめ構成と、長期利用で失敗しにくい選び方を解説します。
3年・5年・7年使うBTOパソコンの構成一覧

一般的なゲーム、画像編集、軽~中程度の動画編集まで行うデスクトップ型BTOパソコンなら、使用期間別の基準は次のとおりです。
| 項目 | 3年使う構成 | 5年使う構成 | 7年使う構成 |
|---|---|---|---|
| CPU | Ryzen 5 9600X、Core Ultra 5 250K Plusクラス | Ryzen 7 9700X、Core Ultra 7 270K Plusクラス | ゲームはRyzen 7 X3Dクラス、制作はRyzen 9・Core Ultra 7~9クラス |
| GPU | GeForce RTX 5060~RTX 5060 Ti 16GB | RTX 5060 Ti 16GB~RTX 5070 | RTX 5070 Ti 16GB~RTX 5080 |
| メモリ | 32GB | 32GB、制作は64GB | 64GB |
| SSD | 1TB | 2TB×1台 | 2TB×1台+M.2空きスロット |
| 電源 | 650~750W | 750W | 850W |
| CPUクーラー | 標準~中型空冷 | 大型空冷または240mm簡易水冷 | 大型空冷またはCPUに合った簡易水冷 |
| ケース | ミニタワーでも可 | 冷却性のよいミニタワーまたはミドルタワー | 増設しやすいミドルタワー |
| メモリスロット | 空きなしでも許容 | 空き2本が理想 | 空き2本、または購入時から64GB |
| M.2スロット | 合計2基あると便利 | 空き1基以上 | 空き1~2基 |
| 保証 | 標準保証~3年 | 3~5年保証を検討 | 長期保証+保証終了後の修理方法を確認 |
この表は、Web閲覧だけを行う事務用PCではなく、ゲームやクリエイティブ用途にも使えるBTOパソコンを想定しています。用途別の調整方法は後半で解説します。
2026年8月時点のGeForce RTX 50シリーズは、RTX 5060が8GB、RTX 5060 Tiが8GBまたは16GB、RTX 5070が12GB、RTX 5070 TiとRTX 5080が16GBのVRAMを搭載しています。
名称だけを見るとRTX 5070が常に上位候補に見えますが、動画編集、3DCG、ローカルAIなどでVRAM容量を優先するなら、RTX 5060 Tiの16GBモデルが適する場合もあります。
使用年数は「壊れるまでの年数」ではない
この記事でいう3年・5年・7年は、故障せずに動作する保証期間ではなく、用途に必要な性能を保ちながら使う目標期間です。
パソコンの寿命は、次の3種類に分けて考えると判断しやすくなります。
| 寿命の種類 | 意味 | 主な対策 |
|---|---|---|
| 性能上の寿命 | ゲームやソフトに対して性能が不足するまで | CPU・GPU・メモリに余裕を持たせる |
| 物理的な寿命 | 電源、SSD、ファンなどが故障するまで | 冷却、品質、保証、清掃を重視する |
| 構成上の寿命 | 増設や交換ができず、用途の変化に対応できなくなるまで | ケース、電源、マザーボードの拡張性を確認する |
例えば、7年前のPCでもWeb閲覧や文章作成には使える場合があります。しかし、最新ゲームを高画質で動かしたり、最新ソフトで4K動画を編集したりできるとは限りません。
反対に、CPU性能がまだ十分でも、SSD容量やメモリ容量が不足して使いにくくなることがあります。長期利用では、性能だけでなく「不足したパーツを後から変更できるか」が重要です。
3年使うBTOパソコンのおすすめ構成
3年程度で買い替える予定なら、将来の大幅なパーツ交換よりも、現在の用途に対する費用対効果を優先します。
3年用の具体的な構成
一般的なゲーミングPCやクリエイターPCなら、Ryzen 5・Core Ultra 5、メモリ32GB、SSD 1TBを基本構成にすると選びやすくなります。
| パーツ | おすすめ構成 | 選ぶ理由 |
|---|---|---|
| CPU | Ryzen 5 9600X、Core Ultra 5 250K Plusクラス | ゲーム・画像編集・一般的な動画編集に対応しやすい |
| GPU | RTX 5060、RTX 5060 Ti 16GB | フルHD~WQHDゲームやGPU支援を使う制作に向く |
| メモリ | 32GB | ゲームとブラウザ、制作ソフトなどを同時に使いやすい |
| SSD | 1TB NVMe SSD | OS、ソフト、複数のゲームを保存しやすい |
| 電源 | 650~750W | RTX 5060~5060 Tiクラスに対応しやすい |
| 冷却 | 標準または中型サイドフロー空冷 | 最上位CPUでなければ高価な簡易水冷は不要 |
3年間で買い替えるなら、将来のためだけに850W・1000W電源や高価なマザーボードを追加する優先度は低くなります。
ただし、ゲーミングPCやクリエイターPCで標準メモリが16GBの場合は、32GBへの変更をおすすめします。3年利用でも、複数ソフトを起動する使い方では16GBが先に弱点になる可能性があるためです。
3年用で削りやすいパーツ
3年用では、使う予定のない拡張性や最上位パーツを削り、CPU・GPU・メモリへ予算を集中させます。
- 将来使うか分からない1000W電源
- 最上位チップセットのマザーボード
- 360mm簡易水冷
- 4TB以上の内蔵SSD
- Windows 11 Pro
- 多数のRGBファン
- 5年間の延長保証
個人利用で業務向け管理機能を使わない場合、Windows 11 Proへ変更しても処理速度は上がりません。3年用では、体感性能に直結するパーツを優先しましょう。
5年使うBTOパソコンのおすすめ構成
5年用は、購入時点の性能だけでなく、3~4年目にメモリ・SSD・GPUを追加または交換できる構成にすることが重要です。
5年用の具体的な構成
5年間使うなら、Ryzen 7・Core Ultra 7、メモリ32~64GB、SSD 2TBを中心に構成するのがおすすめです。
| パーツ | おすすめ構成 | 選ぶ理由 |
|---|---|---|
| CPU | Ryzen 7 9700X、Core Ultra 7 270K Plusクラス | ゲーム、配信、動画編集など幅広い用途へ対応しやすい |
| GPU | RTX 5060 Ti 16GB、RTX 5070 | VRAM容量またはWQHD性能を用途に合わせて選べる |
| メモリ | 32GB、動画編集・3DCG・After Effectsは64GB | 数年後のソフト大型化や同時使用へ備えやすい |
| SSD | 2TB×1台 | 容量を確保しながらM.2スロットを残せる |
| 電源 | 750W、将来GPUを交換するなら850W | 現在の構成と交換後のGPUを両方考慮できる |
| 冷却 | 大型空冷または240mm簡易水冷 | 長時間処理でも温度と騒音を抑えやすい |
| ケース | 冷却性のよいミニタワーまたはミドルタワー | GPU・SSD・ケースファンを交換しやすい |
ゲーム性能を優先するなら、基本的にはRTX 5070が有力です。一方、After Effects、動画編集、3DCG、ローカルAIなどでVRAM容量を重視する場合は、RTX 5060 Ti 16GBも比較対象になります。
ただし、GPUの処理性能とVRAM容量は別の指標です。RTX 5060 Ti 16GBはRTX 5070よりVRAM容量が多くても、すべての処理で高速になるわけではありません。
5年用はSSD 2TB×1台が使いやすい
5年間使うなら、1TB SSDを2台搭載するより、最初は2TB SSDを1台搭載してM.2スロットを残す方法が使いやすい構成です。
ゲーム、動画素材、写真、キャッシュファイルなどは年数とともに増えていきます。1TBでは途中で不足する可能性があるため、長期利用では2TBを基準にすると余裕を作れます。
2TB×1台と1TB×2台の詳しい違いは、「BTOパソコンのSSDは2TB×1台と1TB×2台のどちらがよい?」で解説しています。
5年間一度も増設しないなら最初から64GBも検討する
パソコン内部を触りたくない人は、後から増設する前提ではなく、購入時点で5年後まで必要になりそうな容量を確保してください。
ゲーム中心なら32GBで始めやすい一方、次の用途では64GBを検討する価値があります。
- After Effectsで複雑なコンポジションを扱う
- 4K動画編集と複数のAdobeソフトを併用する
- 高解像度テクスチャを使った3DCG制作
- 大容量音源を使ったDTM
- 仮想マシンを複数起動する
- ゲーム、配信、録画、アバターソフトを同時に使う
7年使うBTOパソコンのおすすめ構成
7年用は「7年間パーツを一切交換しない構成」ではなく、「途中で一部を交換しても本体を使い続けられる構成」と考えるのが現実的です。
7年用の具体的な構成
7年間の利用を目指すなら、CPU・マザーボード・ケース・電源を長期利用向けに整え、GPU・SSD・メモリを交換できる余地を残します。
| パーツ | おすすめ構成 | 選ぶ理由 |
|---|---|---|
| CPU | ゲーム:Ryzen 7 X3Dクラス 制作:Ryzen 9、Core Ultra 7~9クラス | 後から交換しにくいCPU性能へ余裕を持たせる |
| GPU | RTX 5070 Ti 16GB~RTX 5080 | WQHD・4Kゲームや重い制作への余裕を作る |
| メモリ | 64GB | 長期利用中のソフト大型化や用途追加へ対応しやすい |
| SSD | 2TB×1台+M.2空き1~2基 | SSDの追加・交換をしやすくする |
| 電源 | 850W・80 PLUS Goldクラス・ATX 3.1対応を検討 | ミドルハイGPUや将来のGPU交換へ対応しやすい |
| CPUクーラー | 大型空冷またはCPUに合った240~360mm簡易水冷 | 長時間の高負荷でも冷却性能を維持しやすい |
| ケース | 冷却性のよいミドルタワー | 大型GPU、電源、ストレージ、ファンを交換しやすい |
| マザーボード | メモリ4スロット、M.2合計3基以上を目安 | 購入後の増設で既存パーツを外しにくくする |
| 保証 | 3~5年保証+保証後の修理方針 | 7年間すべてを保証だけでカバーするのは難しい |
7年用でもRTX 5090は必須ではない
長く使うという理由だけで、最上位CPU・RTX 5090・1000W電源を選ぶ必要はありません。
最上位パーツは価格が高く、発熱や消費電力も大きくなります。現在の用途でRTX 5070 Tiが十分なら、RTX 5090へ変更しても価格差ほど使用年数が延びるとは限りません。
例えば、RTX 5090を7年間そのまま使うより、RTX 5070 Tiクラスで購入し、4~5年目に当時のミドルハイGPUへ交換した方が、対応機能や電力効率も含めて使いやすくなる可能性があります。
ただし、これは将来のGPU価格や性能によって結果が変わるため、あくまで交換を選択肢として残す考え方です。
CPU交換を考えるならAM5が有力
7年間の途中でCPUを交換する可能性があるなら、長期的なソケットサポートが公表されているAM5は有力な選択肢です。
AMDは2026年5月、Socket AM5を2029年までサポートする方針を発表しました。2026年にAM5対応BTOパソコンを購入した場合、数年後に対応CPUへ交換できる可能性があります。
ただし、AM5対応CPUならすべてのマザーボードで無条件に動作するわけではありません。次の項目を確認する必要があります。
- マザーボードメーカーによる対応CPU一覧
- 必要なBIOSバージョン
- CPU電源回路の設計
- CPUクーラーの対応能力
- BTOショップの保証条件
CPU交換を前提にしない場合は、ソケットの長期サポートだけで決めず、購入時点のCPU性能、価格、使用ソフトとの相性を優先してください。
7年用では大型空冷も有力
CPUを十分に冷却できるなら、ポンプを使わない大型空冷クーラーは長期利用と修理のしやすさを両立しやすい選択です。
簡易水冷には高い冷却性能がありますが、ファンに加えてポンプも使用します。7年間使う場合、途中で異音や冷却性能の低下が発生したときに、クーラー全体の交換が必要になる可能性があります。
一方、空冷クーラーは構造が比較的単純で、ファンだけを交換できる製品もあります。ただし、高発熱CPUへ長時間負荷をかける用途では、無理に空冷へ限定せず、CPUとケースに合った簡易水冷を選びましょう。
冷却方式の選び方は、「BTOパソコンのCPUクーラーは標準で十分?」で詳しく比較しています。
用途別に構成を調整する
同じ5年間使用する場合でも、Web閲覧と4K動画編集では必要な構成が異なるため、使用年数だけで決めることはできません。
| 用途 | CPUの調整 | GPUの調整 | メモリ | SSD |
|---|---|---|---|---|
| Web閲覧・Office | Ryzen 5・Core Ultra 5以下でも可 | CPU内蔵グラフィックス | 16GB、7年なら32GBも検討 | 500GB~1TB |
| フルHDゲーム | Ryzen 5~7、Core Ultra 5~7 | RTX 5060~5060 Ti | 32GB | 1~2TB |
| WQHD・4Kゲーム | Ryzen 7、X3Dクラスを検討 | RTX 5070~5080 | 32GB | 2TB |
| Photoshop・RAW現像 | Ryzen 7・Core Ultra 7 | RTX 5060以上 | 32~64GB | 1~2TB |
| DTM | 高性能CPUを優先 | 内蔵GPUまたはエントリーGPUでも可 | 32~64GB以上 | 2TB以上 |
| 4K動画編集 | Ryzen 7~9・Core Ultra 7~9 | RTX 5060 Ti 16GB~5070 Ti | 64GB | 2TB+作業用SSDを検討 |
| After Effects | 高性能CPUを優先 | RTX 5060 Ti 16GB以上 | 64GB以上 | 2TB+キャッシュ用SSDを検討 |
| 3DCG・ローカルAI | 用途に応じてRyzen 7~9 | VRAM 16GB以上を優先的に検討 | 64GB以上 | 2TB以上 |
Web閲覧やOfficeだけなら、7年使用する場合でも高性能GPUは必要ありません。GPUへ使う予算を、メモリ、SSD、保証、静音性、モニターへ回した方が実用的です。
反対に、3DCGやローカルAIでは、使用期間が短くてもGPUとVRAM容量を削れない場合があります。必ず使用ソフトの推奨環境と、扱うデータの規模を確認してください。
購入時に強化するパーツと後から増設するパーツを分ける
長期利用では、すべてを購入時に最大構成へするのではなく、交換しにくいパーツへ先に予算を使うのが合理的です。
| パーツ | 購入時に整えたいか | 理由 |
|---|---|---|
| CPU | 整えたい | 交換時にマザーボードやBIOSの互換性確認が必要 |
| マザーボード | 整えたい | 交換すると配線やWindows認証への影響が大きい |
| PCケース | 整えたい | 全パーツを移植する必要があり交換作業が大きい |
| 電源 | GPU交換予定があるなら整えたい | 容量やコネクターが不足するとGPUと同時交換になる |
| CPUクーラー | 長時間処理をするなら整えたい | 冷却不足は温度・騒音・性能維持に影響する |
| GPU | 用途に必要な範囲で選ぶ | 比較的交換しやすいが、本体価格への影響が大きい |
| メモリ | 空きスロットがあれば後から増設可能 | 容量不足を確認してから増やせる |
| SSD | 空きM.2スロットがあれば後から増設可能 | 必要容量が分かってから追加しやすい |
マザーボードの選び方は、「BTOパソコンのマザーボードはどこまで気にするべき?」も参考にしてください。
長期利用では性能以外も確認する
5年・7年使うBTOパソコンでは、CPUとGPUの型番だけでなく、冷却、電源、修理、バックアップまで含めて選ぶ必要があります。
電源は容量だけで判断しない
長期利用では、電源容量に加えてメーカー、型番、規格、変換効率、保証期間を確認してください。
80 PLUS Goldは変換効率の基準であり、電源の耐久性を直接保証するものではありません。それでも、型番が確認できれば、メーカー保証、搭載コネクター、保護回路、製品レビューなどを調べられます。
GPU別の電源容量は、「BTOパソコンの電源容量は750W・850W・1000Wのどれがよい?」で解説しています。
ケースファンは吸気と排気を確認する
独立GPUを搭載する長期利用向けPCでは、ファンの本数だけでなく、前面または側面から吸気し、背面または上面へ排気できるかを確認します。
一般的なゲーミングPCなら、前面吸気2基+背面排気1基など、合計3基を一つの基準にできます。高性能GPUを長時間使う場合は、ケースの構造に合わせて4~5基も検討します。
ファンが多いほど必ず冷えるわけではありません。前面パネルの吸気口が狭いケースでは、ファンを増やしても十分な外気を取り込めないことがあります。
内蔵SSDだけをバックアップにしない
同じパソコンに2台目のSSDを追加しても、故障、誤操作、マルウェア、盗難への完全なバックアップにはなりません。
仕事用データや制作データは、外付けストレージ、NAS、クラウドなど、PC本体とは別の場所にも保存してください。7年間使う場合でも、データを同じSSDへ7年間置き続ける必要はありません。
7年用でも保証だけには頼れない
延長保証が終了した後も使う予定なら、部品交換できる構造と、故障時に相談できる修理窓口を確認しておきましょう。
保証では、期間だけでなく次の条件も確認します。
- 修理時の往復送料
- 自然故障と物損の違い
- パーツ増設後も保証が継続するか
- SSDやHDDが初期化される可能性
- 修理期間中の代替PC
- 保証終了後も有償修理を受け付けるか
BTOメーカーごとの違いは、「BTOショップの保証・サポート内容を比較」で確認できます。
1年あたりの費用で比較する
購入価格だけでなく、「購入費+増設費+修理費」を実際に使う年数で割ると、長期利用の費用を比較しやすくなります。
計算方法は次のとおりです。
- 1年あたりの費用=(購入価格+パーツ交換費+有償修理費-売却価格)÷使用年数
以下は考え方を示すための仮定です。実際の価格や修理費を示すものではありません。
| 購入方法 | 購入価格 | 途中費用 | 使用年数 | 1年あたり |
|---|---|---|---|---|
| 3年用を購入して買い替え | 25万円 | 0円 | 3年 | 約8.3万円 |
| 5年用+SSD増設 | 36万円 | 4万円 | 5年 | 8万円 |
| 7年用+途中でGPU交換 | 48万円 | 10万円 | 7年 | 約8.3万円 |
高価なPCを長く使えば必ず安くなるわけではありません。途中で必要になるGPU交換費や、古くなったPCを仕事で使い続けることによる作業時間の増加も考える必要があります。
仕事用PCの場合は、修理中に作業できない時間も実質的なコストです。故障時の代替PCがないなら、7年間1台を使い続けるより、4~5年で計画的に買い替え、古いPCを予備機にする方法もあります。
使用期間別のおすすめ購入方法
迷った場合は、使用期間だけでなく、自分で増設できるか、仕事で使うか、途中で用途が変わるかを基準に選びましょう。
| 利用者 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 常に新しいPCを使いたい | 3年構成 | 高額な将来用パーツを付けずに買い替えやすい |
| 増設せず長く使いたい | 5年構成を購入時に完成させる | 32~64GBメモリと2TB SSDで不足を防ぎやすい |
| 自分でSSDやGPUを交換できる | 5~7年構成 | 必要になった部分だけ更新できる |
| 仕事で毎日使用する | 5年程度で計画更新 | 故障と性能低下による作業停止を避けやすい |
| ゲームの画質設定を下げたくない | 3~5年でGPU更新 | 7年間同じGPUで最新ゲームへ対応するのは難しい |
| Web・Office中心 | 5~7年構成 | 要求スペックが比較的上がりにくい |
長期利用で避けたいBTO構成
5年・7年使う予定なら、性能が高く見えても、増設性・冷却・電源に弱点がある構成は避けた方が無難です。
| 避けたい構成 | 問題になる理由 |
|---|---|
| 高性能CPU・GPUなのにメモリ16GB | CPUやGPUより先にメモリ不足を感じやすい |
| SSDが500GBだけ | ゲームや制作データで短期間に容量不足になりやすい |
| メモリスロットが2本とも使用済み | 増量時に既存メモリを取り外す可能性がある |
| M.2スロットが1基だけ | NVMe SSDを追加できず、起動SSD交換が必要になりやすい |
| 電源の型番・規格・端子が分からない | GPU交換後に利用できるか判断しにくい |
| 吸気口が狭くファンを追加できない | 高発熱パーツへ交換したときに排熱が不足しやすい |
| 独自規格の電源やマザーボード | 市販パーツへ交換できない可能性がある |
| 7年用だからという理由だけで最上位構成にする | 価格差ほど使用年数が延びるとは限らない |
| 内蔵SSDをバックアップ代わりにする | PC全体の故障やマルウェアには対応できない |
購入前のチェックリスト
次の項目を満たすか確認すれば、使用年数に合わないBTOパソコンを選ぶ失敗を減らせます。
- 現在使うソフトとゲームを一覧にしたか
- 3年・5年・7年のどこまで使う予定か決めたか
- CPUとGPUが現在の用途に合っているか
- ゲーム・制作用途でメモリ32GB以上あるか
- 5年以上使う場合はSSD 2TBを検討したか
- メモリスロットの使用数と最大容量を確認したか
- M.2スロットが1基以上空いているか
- 電源の容量、型番、規格、GPU用端子を確認したか
- ケースへ将来交換するGPUが入るか
- 前面または側面から吸気できるか
- CPUに合ったクーラーが搭載されているか
- 保証期間だけでなく修理条件を確認したか
- パーツ増設が保証へ与える影響を確認したか
- 外付けストレージやクラウドへバックアップできるか
標準構成を変更するべきか迷う場合は、「BTOパソコンの標準構成はそのまま買ってよい?」も参考にしてください。
よくある質問
BTOパソコンは7年間一度も修理せずに使えますか?
7年間問題なく動作する可能性はありますが、故障しないことを前提に購入するのはおすすめできません。
SSD、電源、冷却ファン、簡易水冷のポンプなどは、CPUやGPUの性能が不足する前に交換が必要になる場合があります。重要なデータをバックアップし、保証終了後の修理方法も決めておきましょう。
高性能なPCほど物理的な寿命も長くなりますか?
CPUやGPUの性能が高くても、SSD・電源・ファンの物理的な寿命が長くなるとは限りません。
高性能パーツは性能上の余裕を作れますが、発熱や消費電力も大きくなる場合があります。長期利用では、パーツの格付けよりも冷却、電源、ケース、保証とのバランスが重要です。
7年間使うならメモリは64GB必要ですか?
ゲームやクリエイティブ用途なら64GBを検討できますが、Web閲覧やOffice中心なら32GBでも十分な可能性があります。
ゲームだけなら64GBを使い切らない場合もあります。空きスロットがあるなら32GBで購入し、実際の使用量を確認してから64GBへ増設する方法もあります。
5年・7年使うならWindows 11 Proが必要ですか?
使用年数が長いという理由だけで、Windows 11 Proへ変更する必要はありません。
個人利用ではWindows 11 Homeで問題ない場合が多く、Proへ変更しても処理性能は向上しません。BitLockerの管理機能、ドメイン参加、グループポリシーなどが必要な場合に選びましょう。
ノート型BTOパソコンにも同じ構成を使えますか?
ノートPCはデスクトップPCより増設・交換できる範囲が狭いため、5年・7年用では購入時の構成をより重視する必要があります。
メモリが基板へ直付けされているノートPCでは、後から容量を増やせません。長期利用するなら、メモリ32GB以上、SSD 1~2TB、USB4やThunderboltなどの端子、バッテリー交換や修理対応を確認してください。
まとめ|5年を基準にして3年・7年へ調整する
迷った場合は、Ryzen 7またはCore Ultra 7、RTX 5060 Ti 16GB~RTX 5070、メモリ32GB、SSD 2TBを5年用の基準にするのがおすすめです。
3年で買い替えるなら、CPUや電源を一段階抑え、現在の用途へ必要なGPUとメモリを優先します。
7年間使うなら、単純に最上位パーツを搭載するのではなく、メモリ64GB、M.2空きスロット、850W電源、冷却性のよいミドルタワーなど、交換・増設しやすい土台を整えてください。
使用期間別の考え方をまとめると、次のようになります。
- 3年用:現在の用途と価格を優先する
- 5年用:性能と増設性のバランスを取る
- 7年用:途中のGPU・SSD・ファン交換まで計画する
パソコンを長く使えるかは、購入時のスペックだけでは決まりません。将来不足しそうな部分を予測し、交換しにくいパーツと交換しやすいパーツを分けて選ぶことが重要です。
関連ページ
BTOパソコンのカスタマイズ、増設性、電源、冷却、保証を詳しく確認したい方は、次の記事も参考にしてください。
- BTOパソコンの標準構成はそのまま買ってよい?
- BTOパソコンはどこをカスタマイズすべき?
- パソコンをパーツ交換・増設前提で買うのはあり?
- BTOパソコンのマザーボードはどこまで気にするべき?
- BTOパソコンの電源容量は750W・850W・1000Wのどれがよい?
- BTOパソコンのCPUクーラーは標準で十分?
- BTOパソコンのSSDは2TB×1台と1TB×2台のどちらがよい?
- BTOショップの保証・サポート内容を比較














